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「てふてふ」の意味と読み方は?古文の決まりや使用例について紹介

更新日:2024年10月08日

「てふてふ」が何を意味するかご存じでしょうか。この記事では「てふてふ」の意味と読み方について説明します。加えて、古文の決まりや使用例についても紹介していきます。「てふてふ」に興味があって詳しく知りたいと考えている人は、ぜひ記事をチェックしてみてください。

母音が連続すると長音に変化

ここまで、歴史的仮名遣いの基本ルールを5つ紹介しました。それに基づくと「てふてふ」は「てうてう」にはなりますが、「ちょうちょう」にはなりません。

「てふてふ」を「ちょうちょう」と読むために必要になるのが、母音は連続すると長音に変化するというルールです。母音とは「あ(a)・い(i)・う(u)・え(e)・お(o)」といった5つの音を指します。

母音が連続した場合、長音(伸ばす音)に変化させることで、「au」は「o(おー)」、「iu」は「yu(ゆー)」、「eu」は「yo(よー)」、「ou」は「o(おー)」と伸びる音になるのです。

前に説明した基本ルールと、今回紹介した連続する母音が長音になるルールを両方とも適用することで、「てふてふ」の読み方がどのように変化するのか見てみましょう。

まず「ふ」は「う」になるため、「てふてふ」は「てうてう(teuteu)」となります。「eu」と連続する母音は「yo」の音になることから、「てうてう(teuteu)」は「ちょーちょー(tyotyo)」すなわち「ちょうちょう」に変換されるのです。

「てふてふ」で使用されるのは古文の世界のみ?

「てふてふ」は古語であるため、古文の世界だけで使われていると思っている人もいるでしょう。しかし実は、「てふてふ」は現在でも文学作品や歌などで使用されることがある言葉なのです。

ここからは、小説や歌、俳句の中で使われる「てふてふ」について紹介していきます。古文以外で「てふてふ」がどのように使用されているか知ることで、「てふてふ」をさらに身近に感じられるでしょう。

小説や歌の歌詞にも登場している

「てふてふ」が登場する小説や歌は何があるのか、いくつか例を紹介します。

乾ルカ原作による小説に『てふてふ荘へようこそ』という作品があります。これは家賃13,000円の格安賃貸で、住民と幽霊が織りなすハートフルな物語です。

この小説は2012年にドラマ化され、BSプレミアムで放送されたので、知っている人も多いでしょう。ちなみに、この「てふてふ」は「ちょうちょう」ではなく、そのまま「てふてふ」と発音されます。

また、日本のロックバンドであるMERRYの歌『ひらひらとんでる。』の中でも「てふてふ」が登場します。歌詞は歴史的仮名遣いで「てふてふ」と表記されていますが、実際に歌うときは「ちょうちょ」と発音されています。興味がある人はぜひ聞いてみてください。

出典:てふてふ荘へようこそ|NHK
参照:https://www.nhk-ep.com/s/products/detail/h18777AA-00-00-h18778AA?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_content=%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E&utm_campaign=DSA_001)DVD%E9%96%A2%E9%80%A3&utm_term=&yclid=YSS.1000301842.EAIaIQobChMI3-ru1JD3-AIVD6mWCh3LIArgEAAYASAAEgLPn_D_BwE

俳句でも使われている「てふてふ」

俳句は「五七五」の僅か17音に思いを込めて表現する、日本の伝統文化です。昆虫の「蝶々」を意味する「てふてふ」は春の季語として用いられますが、春に限らず広く俳句の題材として使われることでも知られています。

「蝶々」を題材にした俳句は、たとえば江戸時代の俳人である小林一茶の「蝶とぶや 此世(このよ)に望み ないやうに」や、昭和の俳人として知られる大野林火の「あをあをと 空を残して 蝶別れ」など、多くの作品が残されています。

また、明治から昭和にかけて活躍した、俳人の種田山頭火による「五七五」に捉われない自由律俳句には「てふてふ うらからおもてへ ひらひら」や「霽れて(はれて)てふてふ 二つとなり 三つとなり」というのもあり、俳句の表現の奥深さが伝わってくるでしょう。

「てふてふ」の意味を知り古典に親しんでみよう

「てふてふ」には大きく2つの意味があります。1つは昆虫の「蝶々」で、もう1つは「しきりにしゃべること」を意味する「喋々」です。

「てふてふ」は古文だけで使われている訳ではなく、小説や歌、俳句の中にも見出される言葉です。古語の1つである「てふてふ」をきっかけに古典の良さを知り、たくさんの作品に触れることで日本文化に親しんでいきましょう。

初回公開日:2022年07月21日

記載されている内容は2022年07月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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