「ザナドゥ」はどんな意味を持つ言葉?語源や映画・ゲームも解説
更新日:2024年10月14日
「ザナドゥ」の語源とされているのは、中国の元時代に存在した夏の都、上都です。モンゴル帝国のクビライ・カアンが、モンゴル高原南部に設けたと伝えられています。ここから、桃源郷の意味が派生されたものだと考えられます。
その後、イギリスのロマン派詩人であったサミュエル・テイラー・コールリッジにより、「ザナドゥ」の言葉が使われました。『クブラ・カーン あるいは夢で見た幻影:断片』という作品の中で、歓楽の都の名前として使われています。
ここからも、桃源郷の意味として広まったのでしょう。
「ザナドゥ」の英語表記
「ザナドゥ」は英語で「Xanadu」と表記されます。
語源となった上都を、マルコ・ポーロが『東方見聞録』の中で、桃源郷の意味するものとして記録したことから広まったと考えられています。
「ザナドゥ」と似た意味を持つ言葉・類語
「ザナドゥ」の意味する桃源郷は、日本では「常世の国」と言われることもあります。他に沖縄では「ニライカナイ」と言うこともあるようです。
他に海外でも様々な言葉で表されており、世界中の人が桃源郷に憧れていることの表れのようにも感じられます。
・旧約聖書では「エデン(Eden)」「カナン(Canaan)」
・チベットでは「アガルタ(Agartha)」「シャングリラ(Shangri-La)」「シャンバラ(Shamballa)」
「ザナドゥ」という映画・曲もある
先に紹介した『東方見聞録』や『クブラ・カーン』の影響を受けてか、映画や曲などにも「ザナドゥ」という言葉が起用されています。
ここからは、その一部を紹介いたしましょう。
「ザナドゥ」は1980年公開のミュージカル映画
「XANADU(ザナドゥ)」は、オリビア・ニュートン・ジョン主演で公開されました。当初は、ゴールデンラズベリー賞の第一回監督賞を受賞し、史上最低だと酷評されていました。
1980年のカリフォルニアが舞台となり、世界中の音楽が集まる殿堂としてローラーディスコ「ザナドゥ」を作ることを夢見る青年ソニーと、ギリシャ神話の女神キーラとの禁断の恋の行方からストーリーが展開されていきます。
映画と同名の曲「ザナドゥ」
映画の主題歌「XANADU(ザナドゥ)」は、映画と同時期にシングルとして発売されました。映画の主演のオリビア・ニュートン・ジョンと、エレクトリック・ライト・オーケストラとのタッグで完成された曲は、映画の評判とは裏腹に大ヒットしました。
その他の劇中歌「Magic」や「All Over The World」なども大ヒットし、主題歌と合わせて1980年代の代表曲となったようです。
初回公開日:2022年07月29日
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