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スムースとスムーズはどちらが正しい?意味や使われるシーンを紹介

更新日:2024年01月07日

「スムース」と「スムーズ」の使い分けをご存知でしょうか。本記事では、ビジネスシーンなどでの使用頻度が高い「smooth」について、その発音や意味について紹介しています。さらに、類義語や対義語も紹介しているため、使い分けに迷った時など是非活用してみてください。

「スムース」と「スムーズ」を口語で使う場合の発音については、どちらかが正しいというルールはあるのでしょうか。

表記の場合と同様に、一般的な口語で使用する場合は「スムース」と「スムーズ」のどちらを使っても誤りではありません。

ここでは、アナウンサーがどちらの発音を使っているのか、英語の場合の発音はどうなるのかについて見て行きましょう。

アナウンサーの発音はどちらか

アナウンサーと言えば、正しい日本語を話す人の代表格とも言えますが、「スムース」と「スムーズ」、どちらの発音を使っているのでしょうか。

NHKの「放送用語委員会」では、外部識者を交えて定期的に放送用語の議論がされています。その中で、「スムース」と「スムーズ」の使い分けに触れているものはないようです。

しかし、特別なルールがないながらも、ほとんどのアナウンサーは「スムーズ」という濁音で発音しています。

アナウンサーには、新聞における「ルールハンドブック」のようなものは存在しません。

しかし、アナウンサーそれぞれで発音が異なっていれば、テレビを視聴している人は「聞きにくい」といった印象を持つ場合もあり、ひいては、そのテレビ局のアナウンサーの質を疑う可能性すらあるでしょう。

そのため、1放送局の中での発音の差をなくし、なるべく統一するべきだという考えがあるのは当然と言えるでしょう。

英語の発音はどちらか

「スムース」と「スムーズ」の由来となる、英語の「smooth」は、どのような発音となっているのでしょうか。

英語では、「th」の語尾を「ス」と発音したり、前歯の隙間に舌先を挟むようにして息を吐いて、「ス」と「ズ」の中間に聞こえる音で発音したりします。

「smooth」は後者の発音方法で、日本人であれば「スムーズ」と聞こえる場合が多いと言われています。

この「smooth」の「th」の発音は、有声歯摩擦音と呼ばれ、日本人が聞き分けるのが難しいと言われている発音の1つです。

何故スムースとスムーズに分かれたのか

先述した英語「smooth」の発音が、日本語における「スムース」と「スムーズ」2つの発音の存在に関わっていると言われています。

「smooth」の「th」発音は有声歯摩擦音と呼ばれ、日本人がとても聞き取りにくい発音です。そのため、人によって「スムース」と聞こえたり、「スムーズ」と聞こえたりした人がいたと想定できます。

聞き取りにくいということは、発音しにくいということにも繋がるため、「スムース」と「スムーズ」の2種類の単語が生まれてしまったのでしょう。

スムースが使われるシーン

基本的に、「スムース」と「スムーズ」で厳密な使い分けをする必要はありませんが、特定の場合において「スムース」だけが使われる場合があります。以下で詳しく見て行きましょう。 

まず、テニス用語で使われている「スムース」です。テニスでは試合をスタートさせる時にサーブをとるか、レシーブをとるかをコインの表裏や、ラケットの表裏で決める場合があります。その時のテニスラケットの表面・上面を「スムース」、裏面・下面を「ラフ」と言います。この意味合いの場合「スムーズ」は使えません。

次に、ファッション業界では、柔らかく、肌当たりが良い革のことを「スムースレザー」と呼んでいます。革の種類に関係なく、起毛や型押し加工がされていない、表面が滑らかな革全般を指すファッション業界特有の用語です。固有名詞的存在となるため、「スムーズレザー」とは呼べません。

最後に、チワワの犬種の中に「スムースチワワ」という種類があります。短毛で光沢のあるストレートな毛質を持つチワワのことを指します。これも固有名詞的存在となるため、「スムーズチワワ」とは呼べません。

スムースとスムーズの類語・対義語

「スムース」と「スムーズ」の類義語と対義語を見て行きましょう。

物事・動作が「円滑な」という意味の類義語としては、「流暢な」「順調な」「すらすらと」「滞りなく」といったものがあります。対義語は、「手際が悪い」「もたもたと」「のろのろと」「段取りが悪い」などです。

物が「なめらかな」という意味の類義語としては、「すべすべした」「つるつるした」「さらさらした」「きめ細かい」「平らな」といったものがあります。対義語は、「ざらざらした」「ごつごつした」「粗い」などです。

「スムース」や「スムーズ」のどちらを使えば良いか迷った時には、上記のような類義語の知識があると役立ちます。

また、「スムースではない」と表現したい場合などは、対義語を使用した方が理解しやすい文章となるでしょう。

スムースとスムーズの意味や違いを知り正しく使おう

ここまで見てきたように、「スムース」と「スムーズ」では、特定の分野を除き、どちらを使った方が正しいと判断できる要素はまだ存在していないようです。

そのため、この場合は「スムース」を使い、この場合は「スムーズ」を使うなど、自分の中で使い方を決めておくのも1つの方法です。

また、辞書や新聞、アナウンサーは「スムーズ」を優先して使っているため、これに倣った方が無難とも言えます。

特定の分野については「スムース」しか使えない場合があるという点に注意し、自分なりの使い方を見つけましょう。

「スムース」と「スムーズ」を正しく使い分けられるよう、是非こちらの記事を参考にしてみてください。

初回公開日:2022年10月03日

記載されている内容は2022年10月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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