Search

検索したいワードを入力してください

「ご紹介に預かりました」は間違い?使い方と例文・注意点も解説

更新日:2024年04月06日

結婚式やビジネスシーンで「ご紹介に預かりました」という言葉をよく耳にします。普段は聞き流してしまいがちですが意識して聞いてみると不思議な言葉ですよね。ここでは「ご紹介に預かりました」の意味や正しい書き方、使い方をご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

「ご紹介に賜りました」

「ご紹介に預かりました」の類語に「ご紹介に賜りました」という言葉があります。
この言い方は「預かりました」(与りました)よりも、より丁寧な言い方で、目上から何かをもらったことへの感謝を示す表現です。

「賜る」は「もらう」の謙譲語で、「与える」の尊敬語です。
「ご紹介に賜りました」は、自分を紹介してもらったという意味なので、謙譲語が当てはまります。

この言葉を使う際に気を付けたいのは、相手の行動には使ってはいけないということです。
「賜る」は、自分を謙って言う言葉です。相手の行動に使ってしまうと、相手を見下すことになり、失礼にあたります。

また会話で頻回に使うと、大げさな印象を与えてしまうため注意しましょう。

「ご紹介いただきました」

「ご紹介いただきました」は、「ご紹介預かりました」(与りました)の言い換え表現として、もっともストレートな言い方です。
フラットで柔らかい印象を与え、堅苦しくないのがメリットです。

しかし、大きな式典や大切な取引の場では、少し幼稚で砕けた印象になってしまうこともあるので注意が必要です。
あまり畏まった場面では控えたほうがよいでしょう。

また、目上の人や自分の尊敬する人に使うには、尊敬の意が弱くなってしまいます。

文章で挨拶を書く際には「ご紹介いただきました」と「ご紹介頂きました」どちらの書き方でも正解になります。

「ご紹介に預かりました」の英語表現

「ご紹介に預かりました」は、日本人独特の挨拶なので直訳はできませんが、英語で表現すると主に2つの言い方に分かれます。

どちらも、「ご紹介に預かりました」の代わりとなる適切な表現です。

「introduced」は(紹介する)という意味で、紹介する人とされる人、仲介者の3人が挨拶をするときの表現です。

  • 「ご紹介に預かりました」にもっとも近い表現  「I'm ○○ who was introduced now.」   (只今紹介されました、○○です。)
  • 紹介されたことへの感謝を表す表現  「Thank you for the introduction I'm○○.」 (紹介してくれてありがとう。私は○○です。)

「ご紹介に預かりました」を使うときの注意点

「ご紹介に預かりました」というこの言葉を使う際には、注意すべきことがいくつかあります。

その中でも特に『身内には使わないこと』と『クッション言葉を使って謙虚さを示すこと』
この2つに気を付けることで「ご紹介に預かりました」を正しく、より丁寧に使うことができます。

またクッション言葉は、ビジネスなど人と関わる仕事をする際、相手との関係性を円滑にするために大切な言葉です。

ここでは「ご紹介に預かりました」に付属するクッション言葉をご紹介しますが、ネガティブなシーンでも補助として用いられることがあるため、覚えておきましょう。

1:クッション言葉を入れる

クッション言葉はその名の通り、伝えたい内容の前に置くことでクッションの役割をします。相手に対して何か依頼をしたり、また何かを断ったり、直接伝えるには角が立ちすぎる場合に使うものです。

クッション言葉を使用することにより、伝えたい内容が柔らかくなり、相手へのダメージを抑えることができます。

よくネガティブな場合で使うことが多いのですが、ビジネスではクッション言葉は「枕言葉」と呼ばれ、様々な場面で使います。

また結婚式でのあいさつの場合、「ご紹介に預かりました」のクッション言葉として、失礼ながらという意味の「僭越」を用いるのが一般的です。

2:身内からの紹介時には使わない

「ご紹介に預かりました」という言葉は、自分を紹介してくれた相手を立てるために使います。
したがって、身内や職場から自分を紹介された際に使用するのは不自然になりなす。

先ほども書きましたが、「預かる」(与る)は謙譲語であるため、目上の人や恩恵を受けた人から紹介を受けた場合に使うのがマナーです。

例外として、目上の人であっても、自分の直属の上司や社内の人であれば「ご紹介に預かりました」は使用しません。

また、外部から人を招いて開催した会合や式典などで、身内から紹介を受けた場合にも使用する必要はありません。

「ご紹介に預かりました」という言葉を使用する際には、誰に対して使うのか、もしくは使用するのに適した場面なのかを考えて使用しましょう。

3:紹介してもらった内容を重複して言わない

結婚式や会合などで紹介される際、司会者などが前置きとして、紹介される人の肩書であったり、紹介する側との関係を話したりするのが一般的です。

ここで気を付けなければならないことは、司会者から紹介された内容を繰り返さないことです。
よく前置きとして「只今」という言葉が使われますが、これは「ご紹介に預かりました」の言葉にのみ使うようにしましょう。

「只今、ご紹介にもありましたように・・・」と同じ内容を繰り返し話に出すことは避けるべきです。

「ご紹介に預かりました」を挨拶に上手に取り入れ、相手への敬意を示せると良いですね。

「ご紹介に預かりました」の意味や使い方を知ろう

この記事では「ご紹介に預かりました」の意味から場面ごとの使用方法と例文、注意点について紹介しました。

「ご紹介に預かりました」の預かりましたは誤字であり、「与る」が正しいことやこちらは一般的ではないためひらがなで書くことが多いことを説明しました。

是非「ご紹介に預かりました」の意味や使い方を押さえてビジネスシーンやそれ以外のシーンでも使ってみましょう。

次のページ

初回公開日:2022年12月01日

記載されている内容は2022年12月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Latests