Search

検索したいワードを入力してください

覚書の印紙税・印紙|必要/不要の判断基準と例・印紙の金額

更新日:2024年11月18日

覚書だからと言って本来、印紙を貼らなければならないのに印紙が貼付されていない場合や金額が不足していた場合は、過怠税として3倍の罰金が徴収されます。覚書の印紙の必要・不要の判断基準、印紙が必要な具体例、貼付すべきな印紙の金額について解説いたします。

覚書の印紙税と印紙

覚書は、「正規の契約書とは違い、簡易的に作成するものというイメージがあるので、印紙は貼らなくてもよいのでは」と考える方も多いのではないでしょうか。

しかし、その覚書に記載されている文面や記載されている金額によっては、通常の契約書のように印紙を貼付しなければならないケースも多くあります。

また、印紙を貼付しなければならない覚書に印紙が貼付されていない場合や、金額が不足していた場合は、過怠税として3倍の罰金を支払わなければならないことがあります。

今回は、覚書の収入印紙の必要か否かの判断基準と印紙が必要な具体例や必要な印紙の金額について解説していきます。

印紙税とはどんな税金か

印紙税は、日常の経済活動に伴って作成される、契約書や領収書などに課税される税金で、その文書に納付すべき印紙税に相当する、金額の収入印紙(印紙)を貼ることによって、納税が完結する簡素な仕組みとなっています。

印紙が必要な覚書の金額は1万円以上から

印紙が必要な覚書には、「住宅の売買契約書に伴う覚書」「工事請負契約書に伴う覚書」などがあります。これらは何らかの損得に関わる文書となり、さらに文書に記載された金額が1万円以上となった場合に印紙が必要になります。

印紙はどこに貼ればいいのか?

特に法律上の決まりはなく、覚書の左上または右上に貼るのが一般的です。大切なのは、印紙を貼付し消印することで印紙税納付の証明となります。したがって、覚書に貼る位置はどこでも構いません。

割印の仕方・双方の割印が必要か?

印紙に割印(消印)する意味は、印紙をはがして再利用しないために行います。印紙の割印の位置については、法律上は、「課税文書と印紙の彩紋とにかけ、判明に」消印しなければならず、またそうである限り位置を問いません。共同作成の契約書に貼り付けた印紙について、契約当事者の片方のみが消印をしても構いません。

覚書の印紙が必要・不要を判断するポイントは?

ポイント1:課税文書か不課税文書か

印紙が必要か不要かの判断の第一段階は、その作成した覚書が課税文書に該当するか否かで判断します。契約書の名称で決まるのではなく、文書の形式や記載内容から判断します。印紙税法で課税文書として該当する契約書は、次のようなものがあります。

【第1号文書】
・不動産の譲渡に関する契約書
・土地の賃借権設定に関する契約書
・消費貸借に関する契約書

【第2号文書】
・請負に関する契約書

【第7号文書】
・継続的取引の基本となる契約書

ポイント2:非課税文書か否かの判断

ポイント3:記載金額がない場合はどうするの?

ポイント4:請負か委任かが判断のポイント

本契約が、請負(契約)か委任(契約)かによって印紙が必要か否かを判断します。

請負

請負とは、「当事者の一方(請負人)がある仕事の完成を約し、相手方(注文者)がこれに報酬を支払うことを約束することによって成立する契約をいいます。つまり、仕事の完成というゴールがある契約のことを言います。

具体的には、工事の請負契約のような有形なものや、機械保守・清掃などのサービスの提供のような無形のサービスのような無形の結果を目的とするものもあります。この請負契約は、2号文書または7号文書に該当し、印紙税の課税対象となります。

委任

次のページ:印紙が必要な覚書の具体例の解説

初回公開日:2017年12月14日

記載されている内容は2017年12月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Latests