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「おかげで」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年01月16日

皆さんこんにちは、今回は「おかげで」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現と題して、「おかげで」という言葉の正しい敬語表現や意味、さまざまな用途・分野で使われる「おかげで」の用例についてご紹介します。いろいろな「おかげで」の使い分けがあり、非常に興味深いです。

「おかげで」の敬語表現

「おかげで」という言葉の意味はそもそも「神仏の力によって支援してもらう」という援助を受けて助けられることを言い、その神仏や運命の力の陰で自分の保身を保てることを表明する場合に使われます。

この「おかげで」という言葉の敬語表現には実にいろいろな言い方がありますが、多くは「おかげさまで」や「ご尽力の陰で」などと、その言葉の表現そのものを変えた上で表現される「言い換え表現」によって相手への敬意として認められます。

「おかげで」という言葉そのものを敬語表現に置き換えようとしてもむずかしいため、その文章や口語表現における「おかげで」という言葉に「敬意を示す言葉や表現」をつけ添える形で相手に伝え、「自分は自力ではなく他力によって守られた・助けられた」という意思表明をします。

「おかげで」の敬語での使い方

「おかげで」という言葉は一般的に「何かによって助けられた」という場合において使われる言葉で、そのことによる相手への敬意をきちんと伝える際に活用されます。この活用には敬語表現をはじめ、尊敬語、謙譲語、丁寧語の大きく分けて3種類の言い方がされ、場合や状況によって適当な表現がなされます。

・あなたさまのご尽力の陰で、わたくしどもの会社は経営難を免れました。
・この度は精力的なご支援のおかげで、わたくしどもの会社経営も安泰いたしました。
・彼のおかげで、今のわたしの生活が成り立っております。
・おかげさまで、毎日を精一杯に暮らすことができております。

このように「おかげで」という言葉はそのまま使う場合でも、その文脈全体を敬語表現として形容する際には一般的に敬語として認められます。

敬語の種類

日本語の敬語には大きく分けて3種類があり、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3つの敬語表現によって相手への敬意を示す文章・口語表現が取られます。

尊敬語は「目上の相手への敬意を示す、主にビジネス上では一般的に多く認められる敬語表現」で、謙譲語は「相手と自分の立場や関係性を問わず、話者が自発的に立場や姿勢を低めて相手への敬意を示す敬語表現」として認められます。

そして丁寧語は「不特定多数に公示する丁寧な言葉遣いによる敬語表現」で、尊敬語や謙譲語を使う際にも、そのどちらの表現でも認められるポピュラーな敬語表現としてあります。「です・ます調」の表現がとくに有名でしょうか。

「おかげで」は基本的に謙譲語表現

「おかげさまで」や「○○さまのご尽力によりまして」などという表現は一般的に謙譲語として認められます。この表現は、あらかじめ自分の立場や姿勢を低め、相手の立場を引き上げて敬意を示す敬語表現として認められ、「自分の力は非力でも、○○さまの大きな尽力や支援によって、その仕事を成功させることができた」などと言う場合に使われる、自分を低めた表現となります。

「おかげで」という言葉そのものが、すでに自分の実力を謙遜して言う表現となっていて、そのためこの「おかげで」という言葉はビジネス・日常生活を問わずに、多岐に渡る場面において使用されています。

「おかげで」の漢字表記と詳細な意味

「おかげで」という言葉は「御陰で」や「御蔭で」、また「御影で」という表記があり、どれも「○○さまの陰にいることによって自分の成功や保身がもたらされ、外部の刺激や影響から守られる」という意味合いが認められます。

「御陰で」という言葉の基本的な意味合いには「他から受ける力や影響を、自分のための力に変えて成功に導く」という表現があり、この意味合いでは「(寄らば)大樹の陰」などの言葉に認められる「助力される・恩恵を受ける」という背景が強まります。

上記の「影響力」という意味合いを引き合いにして一般的な表現では、「○○のおかげで△△になってしまった」などと「迷惑を受ける表現」にも転用して使われることがあり、両者の意味合いの違いはその文脈や内容の背景によって見定めなければなりません。

メールでの「おかげで」の使い方

ビジネスメールでは特にこの「おかげで」という表現が多く使われます。そのため、「おかげで」という言葉の正確な意味と用例についてしっかり覚えておくことが必要です。

・先日は○○さまのおかげにより、大変なご成功を収めさせていただくことができました。
・おかげさまで、わたくしどもの事業も安泰です。
・貴社さまのご尽力の陰によりまして、誠に感謝申し上げる所存にございます。
・ご進展の陰におきまして、弊社ともども常々よりご繁栄をお慶び申し上げます。

このように少々お堅い内容の敬語表現になりますが、「おかげで」という言葉は「○○の陰で」や「○○のお力添えによりまして」などといった別の表現によっても、相手へきちんと敬意を示せる敬語表現として認められます。

上司や目上の人への使い方

「おかげさまで」という言葉そのものがすでに、上司に対する敬語表現として認められます。この場合でも「おかげで」という言葉をそのまま使っても文脈が敬意を示していればOKで、これは文語表現・口語表現のどちらでも同じく言える「目上の人に対する一般的な敬語表現」として認められます。

・この度はおかげさまで、わたしにとっても大変貴重な経験とすることができました。
・○○さまのご支援のほどを、誠に感謝申し上げます(ご支援のおかげで)。
・○○さまのご尽力によりまして、わたくしどもの今後の成長へつなげることができました。

このように上司に対する敬意を念頭に置き、「おかげで」という言葉をそのまま使うか、または別の言葉に置き換えて表現する場合でも一般的な敬語表現として認められます。

次のページ:「おかげで」を敬語表現するときの例文

初回公開日:2018年02月28日

記載されている内容は2018年02月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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