「もし」の敬語表現・もしの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年07月07日
「もし」の敬語表現使えていますか?
「もしよかったら理由をお伺いしても?」。どこかかで聞いたことのあるような表現です。ビジネスなどの場面で御断りを入れたときなどに聞く言葉です。しかし、この一文、ビジネスの場面などで使われる敬語表現としては正しいのでしょうか。結論からお答えしましょう。「もし」を使ったこの一文は敬語表現としては実は間違いです。
「もし」って敬語で使ってしまっても大丈夫なのですか?
「もし」という言葉をそのまま使って敬語表現にしてしまっても大丈夫なのでしょうか。先にお答えしました。「もしよければ理由をお伺いしても?」。この一文は実は正しい敬語としては成り立っていませんと。どこに問題があったのでしょうか。
「もしよければ理由をお聞かせ願っても?」。正しいようですが間違いです。問題がある部分が訂正されていません。先の一文で敬語として問題があったのは「もし」という冒頭の件ですので、他の部分をいじっても駄目です。では、「もし」の敬語表現とはどういった言葉になるのでしょうか。例文や置き換えなどを使いながらご説明していきましょう。
「もし」の敬語での使い方って?
「もし」という言葉をそのまま使ってしまうと敬語としては間違いですとお伝えしました。では、「もし」という言葉を敬語で使いたい場合はどのような言葉を用いるのが相応しいのでしょうか。また、どのようにして置き換えれば敬語として問題のない表現になるのでしょうか。順を追ってご説明していきましょう。
敬語の種類をおさらいしましょう
日本語の敬語表現は主に三つに分けられるとされています。それぞれの敬語の種類や使い方、またどんなものがあるのかなどきちんとご存知でしたか。「もし」の一文を考えるのにあたって、まずは敬語の種類についておさらいしてみましょう。
敬語の種類を使い分けられていますか?
「もし差支えがないようでしたら理由をお伺いできますか?」。さて、この一文を貴方は見抜くことができるでしょうか。目上の人を敬って使われる敬語、相手に対して敬意を表して使われる敬語、どちらの意味でもあり日常からもっとも用いられる敬語と混ぜ込んでいます。
日本語の敬語表現にはいくつかの種類があると前述しました。詳しく見ながらご説明していきましょう。
敬語は主に三つの分類が成されます
繰り返しになりますが、日本語の敬語表現は大きく分けて三つに分類されます。「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」と分けられています。「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」。それぞれどんな場面で使われる敬語表現でしょうか。
日本語の敬語表現は助動詞などの使い方一つでも変わってきます。「もし差支えがないようでしたら理由をお伺いできますか」の一文も使いながら、詳しく見ていきましょう。
尊敬語
「尊敬語」とは目上に当たる人物に向かってその人物の所作や言葉を敬って用いられる敬語表現になります。先程の例文を見てみましょう。「もし差し支えがないようでしたら理由をお伺いできますか」という一文の中に「尊敬語」の敬語表現がありました。「差し支えがないようでしたら」の部分が尊敬語の敬語表現に当たります。
もしこれを尊敬語なしに表したならどんな表現になるのでしょうか、何もない一文に置き換えてみましょう。敬語表現を無しにしてみます。この場合ですと「問題なければ」などに置き換えられます。「差し支えないようでしたら」という一文の「ないようでしたら」という表現がここでは相手の仕草を敬った言葉として用いられていました。
謙譲語
「謙譲語」とは目上の相手に対して自分の所作や言葉を譲って下げることによって、相手に敬意を表す敬語表現です。先程の一文をもう一度見てみましょう。「もし差し支えないようでしたら理由をお伺いできますか」。この一文では、「お伺い」と表した部分が「謙譲語」を用いて相手に敬意を表した部分になります。
では、もしこれを置き換えればどのような表現になるでしょうか。敬語表現なしの言葉に置き換えてみましょう、「訊いても」となります。「訊く」という表現を「お伺い」としたことによって、自分の言葉や所作を下に譲って謙譲語での敬語表現とさせていました。
初回公開日:2018年03月15日
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