「任せる」の敬語表現・任せるの使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年09月15日
「流れに任せる」というのは一般的に「経過を見守ること」や「運任せにする」といった、やや人手から離れた場面での「任せる」という形容が見受けられます。この「流れに任せる」という言葉も仕事上では普通に見られ、その場合でも敬語表現が使われます。
・しばらくご様子をうかがうことにいたしましょう。
・○○企画への投資を終えましたので、あとは資本家の方に管理をご依頼しましょう。
・当面は経過を見守ることにしましょう。
・経済運営と世情との関係を展望いたしましょう。
このように「流れに任せる」という言い方は主に経済界で多用され、投資後の株価の上昇・下落について、また事業運営そのものの世情への影響力と利損の高低などについて、経過(ながれ)に任せる形で展望が図られます。
「株の運用」に見られる「任せる」の意味と敬語表現
先にお伝えしましたように、株の世界では商品価格の変動がリアルタイムによってなされるため、特にこの「流れに任せる」という意味合いの言葉が多用されます。先物取引などでの将来性(ビジョン)を見守る場合が多いでしょうか。
・トウモロコシの株価の動向をしばらくの間、見守りましょう。
・ガラス製品の株価の上昇を、ビジョンを立てた上で静観しましょう。
・コーヒー価格の割合を現在から将来においてどのように変動するか、その経過を見守りましょう。
・資本家の投資割合の比率を、現行の状況から5年後を支点にし、その動向を見守りましょう。
このように株価の変動を見る場合は「現行と将来の株価状況」を把握しておくことが必要となるため、現在から当該商品や資本家による投資に関するビジョンを立て、その想定を踏まえて運営する必要があります。
「任せる」の別の敬語表現例
もうこれまでに多くの「任せる」という言葉の別の表現例をお伝えしてきましたが、一般的に社会において、特にビジネス上では「任せる」という言葉は上司から部下に対して使われることが多く、部下から上司に対して言う場合には「任せる」という言葉とは別の、敬語表現に置き換えられた言葉を使わなければなりません。
・お願いしてもよろしいでしょうか。
・お願いいたします。
・ご依頼申し上げてもよろしいでしょうか。
・ご依頼させていただきます。
・ご委託させていただいてよろしいでしょうか。
・ご委託させていただきます。
・どうぞよろしくお願いいたします。
・お引き受けいたします(部下は仕事を受ける場合)。
・承ります(部下が仕事を受ける場合)。
・精一杯尽力させていただきます(部下が仕事を受ける場合)。
このように他にもたくさんの「任せる」の敬語表現があります。
「任せる」の謙譲語を用いた敬語表現
謙譲語の意味合いは先述したとおりなので、この場合は「話者が仕事を引き受ける場合」や「部下が仕事を引き受ける場合」によく用いられます。
・微力ながら、○○企画のお仕事をお引き受けさせていただきます。
・○○企画のお仕事の件、承りました。
・A事業へのご斡旋を承りまして、今後とも精一杯尽力させていただきます。
・わたくしどもでよければ、精一杯努力させていただきます。
・ご依頼されましたお仕事につきまして、誠に感謝申し上げます。
この場合は仕事を「任せる」と言うより「任される」という場面が多く、仕事を任される際に「自分の立場や姿勢を低めて相手に敬意を示す敬語表現」が一般的に使われます。
「任せる」の英語表記と意味
「任せる」という言葉を英語に直すと、「entrust」や「leave to」、また「devote oneself」という言葉が一般的に使われます。この場合でもお堅い表現よりも、比較的柔軟な表現が使用される傾向が強いです。
「任せる」の英語表現と意味
先述でご紹介しました「任せる」の英語表記を活用して、いくつか「任せる」という言葉を用いた英文をご紹介します。
・May I ask you to have this case?
「こちらの案件をご依頼してもよろしいでしょうか。」
・Thank you for your cooperation on this project.
「この企画に関するお仕事をぜひお願いいたします。」
・By all means, thank you for your acceptance.
「ぜひ、ご検収のほど、よろしくお願いします。」
・We would appreciate your advice to the draft of the business plan.
「事業計画の起案書へのご助言をいただけましたら幸いです。」
「任せる」の正しい敬語表現とその用途を完璧にマスターしましょう
いかがでしたか。今回は「『任せる』の敬語表現・任せるの使い方と例文・別の敬語表現例」と題して、「任せる」という言葉の正確な意味と敬語表現の用例について、多角的な視点からご紹介しました。
「任せる」という言葉を敬語表現として直接的に話すとき、その多くは「任せる」という言葉をそのまま使用することはありません。多くの場合は「○○していただいてもよろしいでしょうか」や「○○のお仕事をご依頼いたします」といった、やや婉曲的な表現が取られるのがほとんどです。
敬語表現というのは社会に出れば、誰にとっても当たり前に覚えておかなければならない必須のルール・マナーになりますので、これをご機会にぜひ、正しい「敬語表現のあり方」を完璧にマスターしましょう。
初回公開日:2018年02月19日
記載されている内容は2018年02月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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