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「残念ながら」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年04月20日

「残念ながら」は相手にとって都合の悪いことを伝える表現です。ひとつ間違えてしまうと問題がよけいにこじれる可能性もあり、使う際には配慮やデリカシーが必要です。「残念ながら」の敬語の種類や使うべきシチュエーションなど、ビジネス敬語の観点から確認していきましょう。

「残念ながら」の敬語表現

「残念ながら」それ自体は敬語ではありませんが、後に続く言葉によって表現できるニュアンスが変化します。ここでは「残念ながら断わる」という文章を例に確認していきましょう。ビジネス敬語のルールとの兼ね合いも解説します。

丁寧語

「残念ながらお断りします。」となります。文法的には問題ありませんが、どこかそっけない印象です。というのも残念ながらは、相手の意図に添えないということを伝えるための表現です。それは相手の好意や情熱を否定することにもつながります。ビジネス上の判断として断わるのは正解ですが、その一方で気持ちのフォローをする配慮は必要です。

丁寧語は敬語の中でももっともシンプルですが、こうした配慮には欠けているイメージがあります。敬語だけではカバーしきれない言葉選びの問題です。ちなみにこうしたニュアンスを逆に活かすテクニックもあります。たとえば電話勧誘などがしつこい場合、きっぱりと断わる意思を伝えることができます。

尊敬語

「残念ながらお断りになられました。」となります。敬語としては間違っていませんが、実際に使う機会はそれほど多くありません。というのも、そもそも「残念ながら」の後に続く動作は自分が行うものだからです。本来は丁寧語か謙譲語とセットで使います。後につづく言葉が尊敬語の場合、自分が行う動作ではないためどこか不自然な印象になってしまうためです。

ビジネス敬語では目の前の相手に敬意を表現するのがルールです。この場合は結果を伝えている相手です。そうしたルールを飛び越えて別の人に敬語を使っている場合、話題にあがっているのはそれだけ立場が偉い人だと考えるのが慣例です。

つまり自分の会社であれば部署を束ねる存在の方、相手先であれば今話をしている当事者の上司のどちらかのことです。いずれにせよ自分以上の権限を持つ人の判断を間接的に聞いて相手に伝えているという図式です。この婉曲的な距離感が違和感の正体です。

謙譲語

「残念ながらお断りさせていただくことになりました。」という言い回しです。文法的にもビジネス敬語としても自然な表現なのでぜひ覚えてきおきましょう。

ビジネス敬語には社外の方への敬意を優先するルールがあります。たとえば上司と一緒に客先へ商談に行ったとします。この場合、相手に上司のことを紹介するときは「こちら上司の〇〇です。」と名字で呼び捨てにするのが慣例です。社外の方をお客様、自分と上司は同じ内輪の人間としてくくってしまう考え方です。

このルールは先の断わる例でも同じです。もし判断をしたのが上司だっとしても、身内の行動として謙譲語を使うとよいでしょう。自分達を一段下に置くことで、相手の期待に添えない結果になってしまったことへの申し訳無さも伝えることができます。

「残念ながら」の敬語での使い方

「残念ながら」の敬語表現を確認してきました。敬語には相手によって言い回しが変化するという特徴があるはずです。しかし既に見てきたように「残念ながら」は特に変化させなくても使うことができます。言葉としての定義や使い方をあらためて確認しましょう。

敬語の種類

そもそも敬語とは、動詞、形容詞、形容動詞など活用のある言葉を変化させた表現です。「残念ながら」はこれら敬語の前に置くことがほとんどです。特に変化させなくても使えるため敬語には含まれません。むしろクッション表現としてとらえるべきではないでしょうか。

使い方

「残念ながら」は相手に残念な結果を伝えるために挟むクッション言葉です。そうした観点ではある意味、お詫びの言葉に近い性質があるといえます。使う際は、この「謝る」というイメージをベースにして失礼のないようにしましょう。

メールでの使い方

就活生にはお馴染みのお祈りメールなど、一斉送信のテンプレートとしてよく使われます。事務的で心のこもっていない印象をあたえかねないので、あくまで自分よりも上の人には使わないことが大切です。アフター・フォローとして「またご機会ありましたらよろしくお願いします」などの表現を添えるのもマナーです。

ビジネスでの使い方

「残念ながら」は仕事関係で目上の方には使わない方が無難です。別な言い回しの表現もありますし、何よりビジネスでは「残念ながら」を使う場面を回避することが本分です。しかし会社の仕事によっては使っても大丈夫な場合があります。詳しくは次の章で紹介します。

次のページ:「残念ながら」が一触即発になる場合

初回公開日:2018年02月20日

記載されている内容は2018年02月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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