「行けない」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年09月24日
手紙での使い方もメールと同じです。ただし、目上の人に対するメールには一定のルールがあるので気を付けましょう。典型的な構成をご紹介します。
①頭語
手紙の最初の挨拶。拝啓が代表的です。
②時候の挨拶
季節に応じて慣用句が決まっています。
③相手の安否を尋ねる
ますますご清祥のこととお喜び申しあげます。など。
④自分の安否などを知らせる
私どもも無事に暮らしております。など。
⑤起語
本文に入るつなぎです。「さて」が代表選手です。
⑥本文
ここでの敬語の使い方に注意しましょう。
⑦結びの挨拶
「時節柄、くれぐれもご自愛のほど、お祈り申し上げます」など。
⑧結語
頭語とセットで使用します。「拝啓」には「敬具」を用います。
仕事での使い方は?
最後に、仕事での使い方における注意点をご紹介します。「行けない」の敬語の使い方は、メールや手紙の場合と同じですが、ここでは、ビジネスシーンの中で、特に間違いやすい例をご紹介します。
①「~させていただく」
これはよく使ってしまう表現です。「行くことができません」を敬語では、「お伺いできません」と表現しますが、「お伺いさせていただくことができません」という人がかなりいます。
本人はいたって丁寧なつもりで言っているとは思うのですが、「~させる」という表現を使うと、さも相手が命令をしたかのようにとられる場合があるので注意が必要です。
②二重敬語
「お伺いできません」を「お伺いいたすことができません」というように、「いたす」という謙譲語を使ってしまうケースです。「よろしくお願いいたします」も、本来なら「よろしくお願いします」でいいのです。
「行けない」の敬語表現を用いた例文は?
では、実際に、場面に応じた「行けない」の使い方をお示ししましょう。親しい人とのやり取りをベースに、それを敬語で表現したらどのようになるか比較します。
メールの場合
親しい人:明日予定していたコンサートだけど、残念だけど急用ができたので行けない。
敬語表現:明日予定しておりましたコンサートの件ですが、あいにく急な用向きができましたのでお伺いすることができません。誠に申し訳ありませんがよろしくお願いします。
手紙の場合
親しい人:誘ってもらっていたイベントの件だけど、あいにく先約があるので行けない。
敬語表現:さて、お誘いいただいておりましたイベントでございますが、あいにく先約があり、お伺いすることができません。また、機会がございましたらお誘いいただきたいと存じます。時節柄、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
ビジネスシーンでは
親しい人:明日のA社への営業回りなんだけど、B社の担当と会わなければならなくなったので行けない。
敬語表現:明日のA社への営業回りの件ですが、あいにくB社の担当のほうから、ぜひ来社してほしいと要請がありました。申し訳ありませんが、B社にお伺いできませんのでよろしくお願いします。
「行けない」の別の敬語表現は?
「行けない」の敬語表現で、最も望ましいのは、「お伺いできません」と示しました。ここでは、さらに、ほかの敬語表現についてみていきましょう。
類語は?
ここからは謙譲語と丁寧語の類語を説明いたします。
謙譲語で表現すると?
謙譲語も敬語の一つだということは先述しました。謙譲語は、目上の人に対して、へりくだった表現をすることによって、相手に敬意を表するものです。
そこで、「行けない」を謙譲語で表現すると、「参ることができません」となります。
初回公開日:2018年02月27日
記載されている内容は2018年02月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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