敬語の「いただきました」はどういう意味?使い方や注意点も紹介
更新日:2024年10月27日
「参考にさせていただきました」や「お土産を頂きました」の「いただきました」で、ひらがなと漢字どちらの表記か迷ったことはありませんか?敬語を使う場面では、その場に合う適切な言葉選びが大切です。
この記事では、「いただきました」という敬語の意味と正しい使い方、使う際の注意点や言い換え表現などを紹介しています。「いただきました」「頂きました」「戴きました」の違いとは何なのかなど、迷いやすいポイントをわかりやすく整理しています。
この記事を読むことで、目上の方などに対して、「いただきました」という敬語を正しく使えるようになるでしょう。
敬語の「いただきました」の使い分けについて知りたい方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
敬語「いただきました」の意味
ひらがなで表記する「いただく」は補助動詞として使用されています。「いただきました」は、「いただく」の過去形になります。また、これがひらがな表記である理由は、文部科学省が補助動詞をひらがな表記にすると定めているからです。
このような補助動詞の「いただく」は、「来る」や「見る」などの動詞の後につけることで、動詞を補助する役目を持つ敬語です。「お越しいただく」「ご覧いただく」などがそうした例になります。
そしてこうした補助動詞が意味するのは「~してもらう(もらった)」を謙譲する意味です。つまり、相手(「~する側」)の動作を受ける私(「~してもらう側」)を「いただく」という語で謙譲することで、相手を立てています。
敬語「いただきました」の使い方・例文
「いただきました」という言葉は、ビジネスシーンに限らず日常的な手紙やメールにもよく使われる言葉です。しかし身近な言葉である一方、本当に正しい使い方をしているのかというと、自信のない方が多いであろう言葉でもあります。
実際、「いただきました」は、ひらがなでの「いただきました」以外にも、「頂きました」「戴きました」などと表記されることがありますが、それぞれの意味の違いをはっきりと答えることができる方はどれだけいるでしょうか。
今回はそんな、身近なのに難しい「いただきました」の正しい使い方について書いていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ひらがなの「いただきました」を使う場合
同じ謙譲語としての「いただきました」でも、表記によって微妙に意味が異なり、使い方も違ってきます。「いただきました」は補助動詞ですから、動詞+「いただく」の形になっています。
- 私の話を先生にお聞きいただきました。
- 私の手作りのケーキを召し上がっていただきました。
- 私の兄の新作はもうご覧いただけましたか?
漢字の「頂きました」を使う場合
「頂きました」は「食べる、飲む」、「もらう」という動詞を「頂く」という言葉に言い換えた形です。「頂く」という謙譲語を使って敬語表現にすることで、自分を下げ、相手を立てることができます。
- 私は奥様からとても美味しい料理を頂きました。
- 寒い日だったので、温かいお茶を頂きました。
- 取引先の方からご厚意を頂きました。
- ありがたい名誉を頂きました。
時々、「どうぞ温かいうちに頂いてください」などのように「頂く」を「尊敬語」として使う人がいます。この場合だと「食べる」動作するのは相手ですから、本当は「召し上がる」という尊敬語を使うべきです。
正しい敬語を意識するべき場所では「頂く」というのは謙譲語であって尊敬語としては使えないことを覚えておきましょう。
漢字の「戴きました」を使う場合
「戴きました」は目に見える物をもらったときに、もらうという動詞を「戴く」に言い換えた形です。
- 私は先輩から旅先のお土産を戴きました。
- 会社での勤務態度が評価され、賞状を戴きました。
- お隣さんから美味しい果物を戴きました。
- 努力が実って、ついに優勝旗を戴きました。
「戴く」の漢字を使うときに特に特徴的なのは、「具体的に目に見える物をもらった」ときに使うということです。例えば「お気持ちだけ戴きます」というのはおかしいけれども、「お土産を戴く」というのは正しいということです。
「戴く」の字を使って「いただきました」と言いたいときは、もらう物が本当に目に見える物体かどうかを意識するようにしましょう。
敬語「いただきました」の注意点
初回公開日:2018年02月23日
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