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「くださる」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現

更新日:2024年08月09日

敬語「くださる」と「いただく」の区別はつきますか。「くださる」は「くれる」の尊敬語であり、「いただく」は「もらう」の謙譲語です。敬語の種類も違います。2つの違いは例を挙げて詳しく説明しています。どうぞご覧になって使い分けの参考にされてください。

敬語「くださる」は目上の人やビジネスでお土産やプレゼントをもらったとき「○○をくださり、ありがとうございました」のように使います。相手の視点に立って相手の行為に敬意をもって感謝したいときに「くださる」を使います。

補助動詞としての「くださる」

「くださる」は相手が自分に「物」を与えたとき以外にも使い方があります。尊敬語で「お(ご)~になる」の表現があります。「~」の部分は動詞が入ります。

例えば「お待ちになる」の尊敬語の表現は、相手の「待つ」という行為に敬意をこめています。

尊敬語の表現は1つではありません。「お(ご)~なさる」の形で「お待ちなさる」があります。「お(ご)~れ(られ)る」の形で「待たれる」となります。そして今回の「お(ご)~くださる」の形では相手の行為にさらに敬意を込めて「お待ちくださる」と表現できます。

この場合の「くださる」は動詞にくっ付いて補助動詞の役割を果たします。「くださる」自体に意味は持ちません。

補助動詞としての「いただく」

「くださる」と同様に「いただく」も補助動詞としての役割を果たします。「いただく」は物をもらったとき以外にも使い方があります。謙譲語で「お(ご)~いただく」の表現があります。「~」の部分は動詞が入ります。例えば「お待ちいただく」と表現できます。

この「いただく」は動詞に付いて補助動詞の働きをします。「いただく」自体に意味はありません。

敬語「くださる」の例文

「くださる」の例文を「物をくださる」ときの独立した意味を持つ「くださる」と、補助動詞として付属し独立した意味を持たない「くださる」の例文を分けて見てみましょう。

物を「くださる」例文

敬語「くださる」を使った「物をくださる」例文を見てみましょう。

「こんなに高価なものを私にくださってよろしいのでしょうか」
「元気をくださり、ありがとうございます」
「プレゼントをくださり感謝しております」
「お祝いをくださいまして、ありがとうございます」
「アドバイスをくださったお陰で、勝利することができました」

補助動詞の「くださる」例文

敬語「くださる」を使った、「補助動詞」として働く例文を見てみましょう。

「長時間お待ちくださり、ありがとうございました」
「お声をお掛けくださったお陰で、気付くことができました」
「資料をお送りくださり、ありがとうございました」
「ご理解くださり、感謝しております」
「助けてくださったことは生涯忘れません」

「くださる」の別の敬語表現例

「くださる」を別の敬語で言い換えるために、類語から見てみましょう。

「くださる」の類語

「くださる」の類語には「給(たま)う」「賜(たま)う」「与える」があります。「給う」は「くれる」「与える」の尊敬語です。動詞に付いて補助動詞の役割をしますが、現代ではあまり使われません。例えば「入り給え」の使い方をします。

「賜う」は高貴な人に用いられる言葉で普通の人は使いません。「与える」は「物を渡し授ける」「目下に物を授ける」「相手に何かをさせる」「影響を及ぼす」「相手のために提供する」の意味があります。尊敬語は「お与えになる」「与えられる」です。

これらの類語を「くださる」を言い換えるときに利用しましょう。

「くださる」の別の敬語で

「くださる」の類語「お与えになる」を使って敬語で表現してみましょう。

「社長が社員に賞をお与えになる」
「名誉回復のチャンスをお与えになる」
「校長は生徒たちに平等に時間をお与えになった」

「くださる」と「いただく」の敬語の違い

次のページ:区別の難しい「くださる」と「いただく」

初回公開日:2018年02月22日

記載されている内容は2018年02月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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