「覚えておく」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年10月06日
覚えておいていただきたいです
「覚えておいてください」は「覚えておいていただきたいです」に言い換えることができます。
「浴衣の畳み方をお教えします。覚えておいていただきたいです」、「メールの送付方法とファイル添付のやり方を教えます。覚えておいていただきたいです」などの使い方をします。
覚えておいてくださいますか
覚えておくことが義務ではないような場面で、相手に「覚えておいて欲しい」と伝えるときや、「覚えておいて欲しい」と丁寧にお願いする場面では「覚えておいていただけますか」「覚えておいてくださいますか」のように疑問形で依頼します。
「鍵をこのスロットに差すと部屋の明かりが点きます。抜くと消えますが冷蔵庫の電源は切れません。覚えておいていただけますか」、「このカードの暗証番号は1111です。覚えておいてくださいますか」使い方をします。
「覚えておく」が失礼になる場面はあるか
「覚えておいていただけますか」「覚えておいてくださいますか」「覚えておいてください」などは正しい敬語表現ですが、目上の人に対しては使わない方が無難です。
目上の人に「覚えておいてください」と伝える場合は「お含みおきください」「ご留意ください」などの言葉を使います。
「覚えておく」の別の敬語表現例
「覚えておく」を使うのと似通った場面で使う言葉は多数あります。「ご認識ください」「ご記憶ください」、などは「覚えておく」と同じような意味合いで使われます。これらの敬語表現を例文を交えて解説いたします。
ご承知おきください
「ご承知おきください」は「知っておいてください」という意味でよく使われる言葉です。よく使われますが、これは間違った敬語表現ですので、使わないように気を付けましょう。
「承知」は「知る」の謙譲語ですので、相手に対して使うべきではありません。「こちらの契約は二か月間解約できません。ご承知おきください」は「こちらの契約は二か月間解約できません。ご確認ください」あるいは「二か月間解約できません。覚えておいてください」と言うのが正しいです。
ご認識下さい
「認識する」は、「それがあるということを確認する。見定める」という意味です。あると確認したもののことは覚えている場合が多いので「覚えておく」と同じような場面で使われます。
「こちらが新しいシステムのガイドラインです。移行期間などを記載しておきますので、ご認識下さいますようお願いいたします」「フレックスタイム制を導入いたしました。導入日をご確認の上、内容をご認識くださいますようお願いいたします」などの使い方をします。
お含みおきください
目上の人に対して「覚えておいて欲しい」と伝える場合は「お含みおきください」という言葉を使います。「お含みおきください」は「それがあるということを分かっていてください」という意味です。
「出張にはもちろん社用の携帯を持っていきますが、移動中などは電話に出られないこともあるかと存じます。お含みおきください」などの使い方をします。
「覚えておいて欲しい」の言い換え
「覚えておく」は、「自分の頭で記憶しておく」という場面で使います。必要なときに取り出すことができれば記憶しておく必要はない、という場合は「覚えておく」以外の言葉を使います。
何かに書いておいてください
記憶する必要はないけれど、分かるようにしておく必要はある、という場合は「何かに書いておいてください」「メモしておいてください」「大切なので、書いておいてください」などの言い方をします。
「ここはよくテストに出ますのでメモしておくように」、「覚えられそうですか」「書いておきます」などの使い方をします。
分かるようにしておいてください
覚えておく必要はないが、必要なときに分かるようにはしておいて欲しい、という場合は「覚えておく」ではなく「分かるようにしておいてください」という表現を使うこともあります。
「提案書の作り方を教えますので、分かるようにしておいてください」、「フレックスタイム制が導入されます。使う社員も出て来ると考えられますので管理者の方は内容が分かるようにしておいてください」などの使い方をします。
初回公開日:2018年03月05日
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