「謝らないでください」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年10月02日
「謝らないでください」は、相手に非がないにもかかわらず謝っている場面や、やや過剰に謝っているように見える場面で使い、「お気になさらないでください」は、謝っていること自体は妥当だろうけれど気にしないで欲しいと伝える場面で使うという違いがあります。
中でも目上の人には「お気になさらないでください」を使うことが多く、目上の人が謝っている以上、この状況で謝ること自体は妥当なのだろうと受け取るのが自然だからです。
例えば、相手が待ち合わせに5分遅刻してしまい過剰に謝ってきた場合は、「謝らないでください」を使い、今日の予定に相手が乗り気ではなくなく行けないと謝ってきた場合は、「お気になさらないでください」を使います。
謝られた時の敬語での返し方
相手に謝罪されたときに、「もう気にしないで欲しい」「こちらは気にしていない」などの気持ちを伝える際に使う敬語表現をいくつかご紹介します。
お気になさらないで
「気にしなくていい」と伝えるときには「お気になさらないで」「お気になさらないでください」などの言葉を使います。
「遅くなってしまって申し訳ありません。お待たせしてしまって」「お気になさらないで。私も今来たところです」、「筆記用具を忘れてしまいました。持ってくるように言われていましたのに、本当に申し訳ありません」「お気になさらないでください。みなさん忘れるので貸し出し用を用意してあります」などの使い方をします。
よくあることですので
「よくあることです」「誰にでもあることです」は些細なことを気に病んで謝っているような相手を励ますときによく使われる言葉のひとつです。
・「ミスをしてしまって本当に申し訳ありませんでした。ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありません」「よくあることですので、気になさらないでください。切り替えて行きましょう」
・「先日は急にキャンセルしてしまって申し訳ありませんでした。どうしても出かける気になれなかったんです。おかしな理由で断ってしまって本当に申し訳ないです」「謝らないでください。気が乗らないのは誰にでもあることです」
などの使い方をします。
「よくあること」「誰にでもあること」は励ましの言葉ですが、目上の人に対して使うと失礼になるので気を付けましょう。
問題ありません
「問題が起こっていない」ということを伝えることで、相手に気に病む必要はないと伝える場合もあります。
「染み抜きを試みたのですが、どうしてもここまでしか落ちませんでした。申し訳ありません」「ここまで落ちれば問題ありません。ありがとうございました」、「急いだのですが、遅くなってしまいました」「問題ありません。まだ間に合います」などの使い方をします。
「謝らないでください」の敬語表現を使いこなそう!
「謝らないでください」は非がないにもかかわらず謝っている相手や、過剰に謝っているように見える相手に対して使う言葉です。
「お待たせしてしまって本当に申し訳ありません」「謝らないでください。私が早く着いてしまっただけです」などの使い方をします。
「謝らないでください」は「謝らないで欲しい」の尊敬語です。謙譲語では「謝らないでいいただきたい」になります。似通った場面で使う言葉に「お気になさらないでください」があります。目上の人に対しては「お気になさらないでください」を使うことが多いです。
「謝らないでください」の敬語表現を押さえて使いこなせるようになりましょう。
初回公開日:2018年03月05日
記載されている内容は2018年03月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。