「体に気をつけて」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年10月07日
お体大切にして下さい
「体に気をつけて」の「気をつけて」を「大切に」と言い換える形です。一見問題ないように見えますが、「体に気をつけて」とまったく同じとは言い難い語句です。
どちらかというと「お大事に」と近しいニュアンスを与えるため、病気やケガ、もしくは加齢老齢などにより体に何らかの不具合のある人向きの言葉です。
ただし、日ごろ自分の体に鞭をうって働きすぎているような相手に少々強めに釘を刺したいときなどは、有効とも言えます。
・退院して間もないのですから、くれぐれもお体大切にしてください。
・今はお体を大切になさって、早く元気になってください。
ご体調を崩さぬようお気をつけください
「体に気をつけて」は気をつけるものが「体」と暗に体調を指しながらもあいまいにすることで、相手の状況や人柄にかかわらず広く使える表現となっていますが、こちらは具体的に何に気をつけるのかを明示した言い方です。
「体に気をつけて」よりも具体的な分、言われた側としては頭や心に入ってきやすく、分かりやすい言い回しとなっている分、前述した「ご自愛ください」や「お体ご留意ください」などに比べてより親しげでな印象を与える表現です。
・暑さ厳しき折、ご体調崩さぬようお気を付けください。
・年末に向けお忙しき折、ご体調崩されぬようお気を付けください。
お風邪をひかれぬようお気をつけ下さい
前述の「ご体調崩さぬようお気を付けください」よりもさらに具体的な言い回しです。さらに直接的でわかりやすくなっている代わりに、あまり親しくない相手に使うと少々なれなれしく感じる人もいますので、ある程度関係性ができている相手に使うのが良いでしょう。
これまでと同じく気候や相手の状況に触れる一文を付け足しますが、日本では「夏風邪は馬鹿が引く」などという迷信のようなものもあるため、主に寒い時期やインフルエンザの流行時期などに用いるのが無難です。
また、目上の人に伝える際に少々丁寧な言い回しにするためには「風邪をひく」ではなく「お風邪を召される」というようしたり、「お気を付けください」を前述のように「ご留意ください」と変換するのも良いでしょう。
・寒さ厳しき折、お風邪などひかれぬようご留意ください。
・まだまだ寒い日が続きますが、お風邪など召されぬようお気を付けください。
「体に気をつけて」を上手に使って気遣いのできる人に
「体に気をつけて」やその類語表現は、わざわざ添えるのに少々の気恥ずかしさを覚える人もいるようで、使いにくいと感じている人もいるでしょう。ある種形式的なものでもありますが、言われる相手からしたら「気遣いのできる人だ」と感じてもらえる便利な定型文とも言えるこの表現、使い方はお分かりいただけたでしょうか。
メールや手紙、何気ない会話の最後に付け足すだけで「気遣いのできる人」になれてしまう便利な「体に気をつけて」、自然に使えるようになったら大人としてスマートです。使いやすい表現をうまく選んで、ぜひ自分のものにして使いこなしてみてください。
初回公開日:2018年03月21日
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