「たくさん」の敬語表現・たくさんの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年06月29日
「たくさんの人たちに支えてもらった」の意味で、「たくさんの人に助けてもらった」ことを表している例文です。「いただきました」は「いただき」+「ます」で成り立つ「いただきます」の変化系で、「もらう」の謙譲語になります。この例文も「たくさんいらっしゃった」と同様に「人の数」を表していますが、ビジネスシーンではよく用いられます。
この例文が表すことは「たくさんのお力添えをいただきました」の文で示されることもありますが、この文だと「力がたくさんある」ことになってしまうため、「たくさんの人から助けられた」意味を表すことになりません。そのため、「人がたくさん」の意味を表すために「方々」を含めた「たくさんの方々に支えていただきました」の文を用いた方が良いです。
たくさんお話をされていました
「たくさん話をしていた」の意味ですので、他者の動作を表した例文になります。そして、「されていました」には「していた」の尊敬語「される」が含まれるため、この例文は尊敬語表現です。まとめると、「目上・立てるべき相手」が「たくさん話をしていた」ことを表す時の例文ということです。
皆様からのたくさんのご応募をお待ちしております
企業が行うキャンペーンなどで、見かけることがある例文です。「たくさん応募してくれることを待っている」の意味で、基本的なものとして定められている敬語の使い方からすると、違和感のある部分はありますが、日常の中でも、ビジネスシーンでも許容範囲です。
違和感がある部分になるのは、「ご応募をお待ち」と続いているところです。基本的な敬語の使い方としては、1つの文中に「御(お・ご)」を付けた言葉を2つ以上用いることはしません。
ビジネスシーンでは問題なく使用されており、それを見聞きする側になる人も違和感なく捉えている場合が多いため、この例文のような「御」の使い方に関しては慎重にならなくても良いでしょう。
「たくさん」の類語になる言葉は?
「たくさん」には、いくつかの類語が存在しています。表したいことによっては類語を言い換えとして用いることも大事なので、類語および言い換えとなる言葉を確認しておきましょう。
多く
「たくさん」の言い換えとしては、一番無難で、さまざまな「たくさん」を表す時に使えます。「たくさんいらっしゃった」を言い換えると「多くの人がいらっしゃった」になりますが、そのように「多くの◯◯」という形で「何がたくさんなのか」を表す文の形にするという使い方をします。
大勢
「大勢(おおぜい)」は「たくさんの人」を意味する言葉ですので、「たくさんの人」の言い換えとして用いることができます。「たくさんの人」=「大きな勢い」という連想をすると、覚えやすいです。敬語の中では、「大勢いらっしゃった」や「大勢になりました」などの使い方をします。
「大勢の人が」といった形で使用されることもありますが、「大勢」だけで「人」の意味があるため、「人」の言葉を組み合わせると意味が重複しています。「たくさんの人」を表す時には、「大勢」だけで十分です。
多数
「多数(たすう)」は漢字からして分かりやすいのですが、「多くの数」の意味を持ちます。「多数決」のように「人の数」を表す時にも使えますし、「物の数」を表す時にも使えます。そのため、「多数の人」のように「多数+の◯◯」という形で「何が多いのか」を示す多いです。
しかしながら、「多数の人がいらっしゃった」とはあまり言いません。使えないわけではないのですが、その伝えたいこと・表したいことに適している「たくさん」の言い換えを用いることが大切です。
多量
「多量(たりょう)」は「多数」と同様に漢字からして意味が分かりやすい言葉で、その意味は「多くの量」です。「人の数を指す・物の数を指す」という決まりはありませんが、「量」は「量ることで知り得ること」であるため、「物の数」を表す時に使う印象が強いとされます。
多分
「多分(たぶん)」は「断定できないがその可能性が高い」ことを表す時に使用されることが多いのですが、その意味は副詞としての意味で、名詞・形容動詞としては「量が多い」意味を持ちます。
「多分」は「多くの分」と書きますが、「分」は「君の分・半分」などの使い方をします。そのことから分かるように、「分」=「量を表す語」として、「分」に「多くの」を組み合わせた「多分」は「量が多い」という意味もあります。
初回公開日:2018年03月07日
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