「伝えておきます」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年07月02日
メールでの使い方
「伝えておきます」は、誰か一人に伝えるという場面で使われることが多いです。「みんなに知ってもらっておく」という場合は、「周知しておく」「知らせておく」などの表現を使います。
「システムが変わることを皆さんに伝えておいていただけますか」「承知いたしました。周知しておきます」などが、適切だと言えるでしょう。
電話での使い方
「伝えておきます」は電話でよく使われます。取引先などから電話がかかって来て、自分が所属する会社のメンバーに取り次ぐという場面では、謙譲語を使うと覚えておきましょう。
「恐れ入ります。佐藤は今外出しております」「左様ですか。では、戻られましたら折り返しご連絡が欲しいと伝えていただけますか」「承知いたしました。申し伝えておきます」などの使い方です。
上記の場面で「お伝えしておきます」と言うのは、適切ではありません。「身内に対して尊敬語を使う」という間違いをおかすと、敬語を使えない人だという印象を与えかねないので、その点は気を付けましょう。
「伝えておきます」の敬語表現・相手別の使い方
「伝えておきます」という言葉は話している相手ではなく、「話している相手から預かった伝言を伝える相手」にかかります。取引先の人など、尊敬語を使うべき相手と話している場面でも「伝えておいて」に対する答えとしては「謙譲語」を使います。
相手の言葉を身内に伝える
相手の言葉を身内に伝えるという場面では、謙譲語を用いるのが一般的です。「佐藤さんに伝言をお願いしたいのですが」「承知いたしました。佐藤に申し伝えます」などの表現を使います。
ビジネスシーンでは、自分から見たら上司であるという場合でも、外の人に対して話すときには謙譲語です。「そちらの社長に伝言をお願いしたいのですが」「承知いたしました。申し伝えます」などの使い方をします。
外の人に伝える
外の人に伝える場面では、尊敬語を使います。
「うちの田中がもうすぐそちらに付くと思います。着いたら、伝えていただきたいことがあるのですが」「承知いたしました。お伝えしておきます」、「連れに、先に帰ると伝えておいていただけますか」「承知いたしましたお客様。お伝えしておきます」などが、尊敬語を使うパターンです。
上司に伝える
同じ組織内の相手の言葉を自分の上司に伝える場合は、「お伝えしておきます」という尊敬語を使います。
「社長に会うなら、ついでに伝えておいていただけますか」「承知いたしました。お伝えしておきます」、「リーダーに伝えておいていただけますか」「お伝えしておきます」などの使い方が、その一例です。
自分の部署の部長に伝えてくれと隣の部署の人から頼まれたなど、尊敬語を使うべきかあるいは謙譲語にすべきなのか迷った場合は、丁寧語がよいでしょう。
「そちらのリーダーにお伝え願えますか」「承知いたしました。伝えておきます」などの表現を使えば、まず無難だと言えるでしょう。
「申し伝える」の使い方
「申し伝える」は「謙譲語」です。外の人の言葉を身内に伝える、という場面では「申し伝える」という言葉を使います。「佐藤さんが戻られたらお伝えいただけますか」「承知しました。申し伝えておきます」などと言えればOKです。
「申し伝える」は謙譲語ですので、相手に依頼する場面や、外の人に伝言を伝える場面では使いません。
「申し伝えていただけますか」「承知いたしました。お連れのお客様が戻られましたらその方に申し伝えておきます」などは、基本的に不適切です。「お伝えいただけますか」「お連れのお客様にお伝えしておきます」が正しいと言えます。
「伝えて欲しい」の敬語表現
「伝えておきます」は「伝える相手」にかかります。このため、身内への伝言を外の人から預かった場合は「申し伝えます」という謙譲語を使います。
「伝えて欲しい」は「欲しい」の部分は「伝言を頼む相手」に、「伝える」の部分は「伝言を届けて欲しい相手」にかかるという点に注意が必要です。「伝えていただきたい」「伝えてください」などの敬語表現を押さえておきましょう。
ただし、「お伝えいただきたい」というように、言葉を綺麗にするために「伝える」に「お」を付けることもあるので、その点は別途注意が必要です。
「うちの田中がもうすぐそちらに行きます。着いたら田中にこちらに電話をするように伝えていただきたいのですが」「承知いたしました。お伝えしておきます」などの使い方は、丁寧にするために「お」を付けている敬語表現の一例です。
「伝えておきます」を敬語表現するときの例文
初回公開日:2018年04月09日
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