敬語「連絡します」の意味・使い方とは?例文や言い換え表現も解説
更新日:2024年11月11日
接頭語「ご」を用いると謙譲語になる
前項の「ご連絡させていただく」でも触れましたが、「ご連絡」の「ご」という接頭語は、使う文脈によって尊敬語または謙譲語と
なります。
例えば「ご連絡をする」は、自分の行為が相手を立てることになるため謙譲語表現となります。
自分の行為に「ご」を付けると間違いなのでは、と思ってしまいますが、この「ご」は「連絡を受け取る相手に対して」用いられるので、結果、相手を立てているという意味になります。
敬語「連絡します」の言い換え表現
ここでは「連絡します」を別の言葉で言い換えると、どういったものがあるのかを解説していきます。その場面によって適切な言葉の選び方があります。
これを機に、いろいろな表現方法を知っておきましょう。
「ご報告します」
「報告」は、「知らせ告げる」ことです。接頭語「ご」を付けて尊敬語表現にして、丁寧語の「します」を組み合わせた言葉になります。
より丁寧にした表現が「ご報告いたします」です。
ここで「連絡」と「報告」の違いについて考えてみましょう。
「連絡」は「現在も進行形のこと」について知らせること、「報告」は「終わったこと」について知らせることという違いがあります。
この違いを理解していれば、「ご連絡します」と「ご報告します」の使い方を間違うことはなくなります。
「ご一報ください」
「一報」とは、「簡単な知らせ」「第一報」の意味です。これに接頭語の「ご」をつけて、尊敬語とします。
そこへ丁寧語のくださいを付け「簡単に一度お知らせください」という意味になります。
まずはご一報ください、という使い方をされます。
しかしこの言葉は敬語ではあるものの、あまり目上には使わない方がよいでしょう。「ください」という言葉が命令の意味を含んでいるととられることがあるからです。
「一報」は「簡単な知らせ」であることから、「連絡」とは少し意味が異なります。
「お知らせいたします」
「お知らせいたします」は接頭語「お」に「知らせる」、謙譲語「いたす」と丁寧語「ます」で「(新しい情報を)お知らせします」という意味です。
メールで関係者全員に一斉に新しい情報を送信する場合、「○○についてお知らせいたします」と冒頭で入れておくと、その下に○○についての情報を本文で入れられ、便利です。
より簡単に言うのであれば「お知らせします」、より丁寧でかしこまった表現にするならば「お知らせ申し上げます」になります。
「ご案内いたします」
「ご案内いたします」は「ご案内」、あることについて知らせる、説明するという意味の「案内」に接頭語の「ご」をつけ、それに謙譲語表現の「いたす」を組み合わせた言葉です。
あることについて知らない、わかっていない人に対して知らせるという意見合いが強い表現です。
このことから、対象が「お客様」である場合が多い表現となります。社内の関係者に使う場合、イベントなどの告知などに限られるでしょう。
「連絡する」のビジネス例文
ビジネスシーンにおいて、連絡が欲しい、または自分から連絡したいとき、相手に失礼がないように、また確実に内容を伝えるにはどのような文章で伝えればよいのでしょうか。
ここでは、ビジネスでよく使われる「連絡する」に関わる例文をご紹介します。
先方からの連絡が欲しい場合
先方からの連絡が欲しい場合、こちらから依頼することになります。お願いをするということで、失礼がないように言葉選びには特に気を配らなければいけません。
連絡が欲しい時に使用するのは、「ご連絡をお願いします」もっと丁寧な表現なら、「ご連絡いただきますようお願い申し上げます」「ご連絡いただければと存じます」「ご連絡いただきたく存じます」「ご連絡いただければ幸いです」「ご連絡のほどお願い申し上げます」
などがあります。
例文としては、
- 「お忙しいところ誠に恐れ入りますが、ご連絡いただきたく存じます」
- 「○月○日までに出欠のご連絡をいただければ幸いです」
などとなります。
ここで、早く連絡が欲しいということで「ご連絡ください」という表現は使ってはいけないのか、について解説します。
「ご連絡ください」は、敬語として間違ってはいませんが、「ください」という言葉が命令されているととられることがあるため、気を使う相手には使わないほうが良いでしょう。
ビジネスメールや文書では、改まった言い回しが好まれるので、丁寧な言葉を選びましょう。
初回公開日:2018年03月25日
記載されている内容は2018年03月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。