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「戻る」の敬語表現・戻るの使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年03月06日

「○○様はいつ頃お戻りになりますか」のように、「戻る」の敬語はビジネスシーンでよく使われます。しかし、「戻る」の敬語表現はいくつもあり、敬語によって使える相手が違います。「戻る」の敬語や使い方、その意味を知って、ビジネスシーンで正しく使いこなしましょう。

社外の人・目上の人が出張に行っている場合

社外の人や目上の人が出張に行っている場合は、相手が席を外しているときと同じ聞き方ができます。電話やメールで、「戻る」の尊敬語を使ってやりとりをしましょう。

例文

・A様はいつごろお戻りになりますか。
・A様はいつごろお戻りになる予定でしょうか。
・A様はいつごろ戻られますか。

社内の人が体調不良で帰宅したことを伝える

社内のBさんが体調不良で帰ってしまったあとに、Bさん宛ての電話や来客があった場合は、Bさんが今日はもう会社に戻らないことを相手に伝える必要があります。

しかし、「Bは体調不良で帰宅しました」と事実をそのまま伝える必要はありません。「Bは本日は社に戻らない予定です」もしくは「申し訳ございません。Bは本日は退社いたしました」のように、まずは体調のことには触れずに伝えるのが適切です。

そのあとに出社予定日を聞かれた場合や、体調不良が長引きそうな場合には、「Bは体調を崩しておりまして、出社予定日がはっきりとはわかりかねるのですが」のように伝えると良いでしょう。

「お戻りになられる」に要注意

丁寧な言葉に丁寧な表現を合わせたからといって、必ずしも正しい表現になるとは限らないのが敬語の難しいところです。特に、ひとつの言葉にふたつ以上の敬語を重ねて使うことは「二重敬語」や「過剰敬語」と呼ばれ、失礼な言葉遣いとして避けられています。

「お戻りになられる」という敬語は一見とても丁寧な表現ですが、ビジネスシーンでは避けるべき二重敬語なので要注意です。

「お戻りになられる」の問題点とは?

「お戻りになられる」という表現は、「戻る」+尊敬語「お(ご)~になる」+尊敬語「~られる」という3つの言葉に分けることができます。鋭い人なら、この時点で「お戻りになられる」に2つの尊敬語が重なっていることに気づくでしょう。

それぞれの尊敬語ごとに見ると、「お戻りになる」も「戻られる」も尊敬語として正しい表現です。しかし、このふたつを合わせて「お戻りになられる」と表現すると二重敬語になり、かえって失礼な言葉遣いになってしまいます。

「戻る」の他にも、「お話」や「お休み」といった言葉で「お戻りになられる」と同じ二重敬語に陥りやすいので注意が必要です。「~なられる」という表現をそもそも使用しないことで、二重敬語を避けやすくなります。

「戻る」と言い換えが可能な敬語表現

「戻る」という行動をするのが自分や自社の人である場合、かつ現在自分が元の場所にいる場合は、「戻って来る」とも言い表すことができます。

たとえば自分が外出するときには「1時間ほどで戻って来ます」、同僚や先輩が外出するときには「何時ごろに戻って来ますか」と伝えましょう。なお、自分が外出しているときに、電話で「あと10分ほどで戻って来ます」というのはおかしいので注意してください。

また、「戻る」と似ている言葉に「帰る」がありますが、「戻る」と「帰る」は意味が違う、使い分けが必要な言葉なので注意が必要です。

「戻る」と「帰る」はどう違う?

「戻る」と「帰る」は違う意味を持っているため使い分けが必要ですが、ふだんは直感で使い分けている人が多いのではないでしょうか。これから自信をもって使い分けるためにも、「戻る」と「帰る」の意味や使い方の違いを覚えておきましょう。

「戻る」と「帰る」の違い

「戻る」は、「元の場所からある場所までいったん移動したあと、逆を向いて元の場所まで移動する」という意味の言葉です。つまり、「戻る」は「元の場所→ある場所→元の場所」という移動を表しています。

それに対して「帰る」は、「ある場所まで行っていた人が、本来の場所に移動する」という意味です。「帰る」は「本来の場所→ある場所」の移動は表していないという特徴があります。

また、「戻る」の意味である「元の場所」は一時的な滞在場所でも良いのに対し、「帰る」の「本来の場所」は家や勤め先など自分が所属している特定の場所を指すということが、この2語の大きな違いです。

「戻る」と「帰る」の使い分けの例

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初回公開日:2018年04月03日

記載されている内容は2018年04月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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