Search

検索したいワードを入力してください

「接する」の敬語表現・接するの使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年01月03日

「接する」という言葉は日常生活でも、ビジネスシーンでもよく使う言葉です。しかし、この言葉を敬語で表現したい時にはどのように表現すれば良いのでしょうか。この記事ではそんな「接する」という言葉の敬語の表現について、詳しくご紹介します。

敬語の種類についておさえたところで、「接する」の敬語での使い方について考えてみましょう。まず、丁寧語では「接する」は「接します」という表現になります。これは、上記でも説明したように、丁寧語がその言葉を「単に丁寧にした言葉遣い」であるからです。

特殊なのは、自分について謙遜していう言葉遣いである「謙譲語」と、目上の人について語るときの言葉遣いである「尊敬語」です。どちらの言葉遣いでも、「思う」という言葉が尊敬語では「お思いになる」になったり、謙譲語では「存ずる」と表されるように、言葉によっては別の言い回しになる言葉遣いです。

しかし、「接する」には、謙譲語でも尊敬語でもそのような別の言い回しはありません。それでは、それぞれどのように「接する」という言葉を表現するのか、詳しくみていきましょう。

謙譲語で「接する」という言葉を使うときは

謙譲語で「接する」という言葉を使うときには、「懇意にさせていただく」や「親しくさせていただく」といった表現にします。

「懇意にさせていただく」の「懇意」とは「好意的に接してもらうこと」や「遠慮のなく、親しくすること」などを意味する言葉です。それに、「してもらう」の謙譲語である「させていただく」をつけて、「遠慮なく親しくさせてもらっている」という意味の言葉になります。「親しくさせていただく」と同じ意味であるといえるでしょう。

ここでポイントなのが、謙譲語では「相手から親しくしてもいいよ、といわれている」というような言い回しをするところです。謙譲語は自分について謙遜していう言葉遣いなので、「こちらが親しくしている」という言い方はしません。

また、シンプルに「接してもらった」と言いたい場合には、「もらう」の謙譲語の「いただく」を使って、「接していただいた」と表現することもできます。

尊敬語での「接する」の使い方

尊敬語で「接する」という言葉を使うときには、「お近づきになられる」や「ご懇意になさる」といった表現になります。「敬語での「接する」の使い方」の項の冒頭でお話ししたように、「人と接すること」に対する尊敬語の表現がないため、尊敬語で表現する場合には、「人と接すること」を意味する別の言葉を使って表現する必要があるといえます。

シンプルに、「接してもらった」と尊敬語で言いたい場合には、「もらう」の尊敬語の「くださる」を使って、「接してくださった」と表現するのが良いといえるでしょう。

メールでの使い方

メールで「接する」という言葉を使う場合にも、上記にあげたような敬語の表現を使えば、間違いないといえます。ただし、丁寧語以外の表現は「接すること」という意味を含むものの、「接すること」と全く同じ意味を持つ言葉ではないことに注意が必要です。

例えば、謙譲語の「懇意にさせていただく」や、尊敬語の「ご懇意になさる」は、「人と接すること」という意味を含んだ言葉ではありますが、「親しく、遠慮なく接する」という意味も含まれています。

このように、丁寧語以外の表現では「接する」という意味以外の意味も含んだ表現になることにも気をつけて、その時々にあわせて丁寧語の「接します」を使うなど、工夫をすることが必要であるといえます。

「接する」を敬語表現するときの例文

実際に「接する」という言葉を敬語で使うときには、どのように使うのでしょうか。この項では「接する」の敬語の表現を使ったいくつかの文章を紹介します。文章を読んで、「接する」の敬語の表現を使うときのコツを掴みましょう。

いつもご懇意にしていただいております

「いつも遠慮なく親しくさせてもらっています」という意味の謙譲語の表現です。上記でも書いたように、「懇意」という言葉は「人と単に接すること」と同じ意味の言葉ではないのに注意しましょう。手紙などでよく使われる文章であるといえます。

親しくさせていただいてます

「親しくさせてもらってます」という謙譲語の文章です。謙譲語の表現なので「こちらが親しくしてる」という表現ではなく、「相手の方から親しくしてもいいよ、と許可されていて親しくしてもらっている」というニュアンスのある言い方になっています。

お近づきになられた

「目上の方が誰かと親しくなった、親しくされた」という意味の尊敬語の文章です。新聞などで高貴な身分の方の話題のときなどには、たまに見受けることがある文章ですが、普段はあまり使わない文章、表現であるといえるでしょう。

接してくださる

「接する」を尊敬語で表した表現です。「目上の人から接してもらった」という意味の文章です。このように、丁寧語の「接します」という言葉の「します」の部分を、「くださる」や「いただく」にすることで、シンプルな謙譲語の表現や尊敬語の表現を作ることもできます。

「いただく」は謙譲語で「もらう」という意味の言葉で、「くださる」も尊敬語で「もらう」という意味を持つ言葉です。

特別親しくしてくれている/くれた訳ではないけど、接してもらったというときには、「接してくださる」や「接していただいた」を使うと良いでしょう。

「接する」の別の敬語表現例

次のページ:「接する」と「交わる」の敬語の違い

初回公開日:2018年04月26日

記載されている内容は2018年04月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Latests