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「なかなか」の敬語表現・なかなかの使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年02月20日

皆さんこんにちは、今回は「なかなか」の敬語表現・なかなかの使い方と例文・別の敬語表現と題して、「なかなか」という言葉の正しい意味合いと敬語表現、またさまざまな分野で扱われる「なかなか」の用例についてご紹介します。ぜひ「お役立ち情報」にしてみてください。

「なかなか」の敬語表現

「なかなか」という言葉の基本的な意味合いは、「特定の物事や仕事を指し、それが簡単には進まないさまや、ずいぶん手間のかかる仕事であること」を婉曲的に伝える表現を指し、「予想以上・想定外のむずかしさや困難、また考えているようには物事が進まないこと」を意味します。

また「なかなか」は漢字表記すると「中中」や「中々」となり、この意味合いで言えば「まだ途中にあるもの」や「中途半端に終わっているもの」などのマイナスイメージを連想させる表現になります。

・不可能かと存じます
・簡単には進められないように考えられます
・想定以上にむずかしいと存じます

これらの言葉・表現のように、「なかなか」という言葉が指す「むずかしい」という根本的な意味合いを取り、それを別の敬語表現に置き換える方法が一般的に使われます。

尊敬語

尊敬語というのは「目上の人や立場が上位にある人に対し、話者が一方的に敬意を示す敬語表現」を意味し、この「なかなか」という言う場合も特に「相手の言動に敬意を示した敬語表現」が取られます。

・そのことに関しましては、おそらく想定外の難局が見込まれるかと存じます。
・そのプランにおきましては、○○のような反応や反響が見込まれます。
・その事業計画をお進めされることは、少々むずかしいかと存じます。

このように、特に「目上の相手が何か仕事を始めようとする場合」を想定しておき、その上司の言動や取り決めに対して「それはむずかしいのでは」という気持ちを伝える場合の敬語表現となります。

奈良の方言

この「なかなか」という言葉は奈良県地方の方言としても有名です。奈良県で「なかなか」という言う場合は「どういたしまして」や「大丈夫です」、または「けっこうです(ありがとうの意味で)」や「こちらこそ」などの意味合いに置き換えられます。

丁寧語

丁寧語というのは「不特定多数の人々に公示できる、丁寧な言葉遣いによって敬意が示される敬語表現」を指し、主に「です・ます調」で当たり障りのない言葉をもって相手に伝えられる敬語表現を言います。

・それはなかなかです。
・それはむずかしいです。
・むずかしさが想定されます。
・難局が見込まれます。
・中途半端です。
・まだできていません。
・遅いでしょう。

このように、「なかなか」の意味合いにある「むずかしい」や「まだ中途で終わっている物事」という2つの意味合いを伝える際には、尊敬語や謙譲語の場合と違って、その意味合いをそのまま伝える姿勢でかまいません。比較的、尊敬語や謙譲語の場合に比べて「相手と自分の立場の違い」に配慮せずに表現できます。

「なかなか」の敬語での使い方

1つ1つの言葉の意味合いや用法、またその用例を含めて敬語表現を把握する際には、その言葉を実際に使って覚えるという「実践的に学ぶこと」が実に効果的です。この「なかなか」という言葉もぜひ実践的に学んでみましょう。

・A企画につきましては、まだ準備が整っておらず、遅々として(なかなか)進行が滞っております。
・その結果では、今後の利益を求める想定がおそらく付けられません。
・この事業計画の推進におきましては、少々(なかなか)むずかしい局面を迎えることと存じます。
・今年度の予算におきましては、新しい企画を立ち上げることがいくぶんか(なかなか)遅れることと想定できます。

このように、「なかなか」という箇所を別の言葉に置き換える形で、「遅々として」や「いくぶん」などといった「まだまだ時間がかかる」という形容をもってその旨が伝えられます。

敬語の種類

日本語の敬語表現は主に3種類に分けられ、1つ目は尊敬語、2つ目は謙譲語、3つ目は丁寧語であり、それぞれの用途によってさまざまな用法をもって使い分けられます。尊敬語は「目上の人や立場が上位にある人に対し、話者が一方的に敬意を示す敬語表現」を意味し、主にビジネス上のやり取りで一般的に使われます。

謙譲語は「相手と自分の立場や関係性を問わず、話者が自発的にその姿勢や立場を低めて敬意を示す敬語表現」を指し、これはビジネス上のやり取りでもプライベート(日常生活)でも多くの場面で使われる敬語表現となります。

丁寧語は「不特定多数の人々に公示できる、丁寧な言葉遣いによって敬意を示す敬語表現」となり、主に「です・ます調」によって当たり障りのない敬語表現をもって相手に伝えられます。

それぞれの敬語での使い方

尊敬語によって「なかなか」が使われる場合は、先述しましたように「なかなか」という形容が相手の言動に当てられる形で使われ、「それはおそらく大変でございます」や「その方法ではおそらく反響が見込まれます」などといった、目上の相手の行動に対する評価の姿勢を含みます。

謙譲語で表現する「なかなか」の場合は、謙譲による敬語表現の働きをもって「自分の行動について、なかなかむずかしいことや進まないこと」を直接的に相手に伝える形となり、「遅々として進まず、誠に申し訳ございません」などと謝罪の旨も一緒に伝えられます。

丁寧語の場合は、特に尊敬語や謙譲語の場合とは違って「相手と自分の立場の差」などを特別配慮する必要がないため、当たり障りのない敬語表現をもって「なかなかです」や「むずかしいです」などと、普通に「です・ます調」によって伝える形となります。

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初回公開日:2018年04月16日

記載されている内容は2018年04月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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