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「聞きました」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年08月02日

「もうこの話聞いた?」と言われたとき、「もう聞きましたよ」と答えていませんか?仲の良い間柄だったら問題ありませんが、相手が目上の方だったら気を付けたほうがいいかもしれません。その敬語、本当にあってますか?この記事では「聞きました」の正しい使い方をご紹介します。

「聞く・聞いた」の敬語での使い方・敬語表現の例文

では、気になる「聞く」の敬語表現である「聞きました」の使い方を、例文を交えて見ていきましょう。上記の敬語の中から、「謙譲語」と「尊敬語」の二つをご紹介します。

ケース1【社内編】:「自分が」聞いた場合

あなたは、とある会社で働いています。来週から、あなたのいる部署に異動してくる人がいる、ということを出勤してすぐに同僚から聞きました。その日の午後、異動してくる人のいる部署の偉い人が、あなたに話しかけてきました。

「うちの部署から、そっちの部署へ異動する人がいるって話、もう聞いた?」

この場合は、「あなた自身」が聞いたかどうかを問われています。自分の行動に関して使える敬語は「謙譲語」です。自分の動作を下げて言う必要があるので、「伺った」「拝聴した」が適切な敬語となります。

例文:ケース1【社内編】

上司「そっちの部署へ異動する人がいるって話、もう聞いた?」
部下「はい、伺いました。(伺っております)」

「伺っております」のほうが、伺う(謙譲語)+おります(丁寧語)という構造になっているので、より敬意がこめられた表現であると言えます。

上司「この前、社長が講演会をやったんだよ」
部下「拝聴しました。とても興味深かったです」

あまり馴染みのない言葉ですが、「拝見する」とつくりは似ています。もともと「拝聴する」は、お坊さんやとても身分の高い人のありがたい話を聞くという意味で使われていましたが、現在は単純に「聞く」の謙譲語として使われています。音楽や講演会、ラジオなど何らかの芸術や作品に対して使うのが無難でしょう。

ケース2【社内編】:「相手が」聞いた場合

あなたの勤めている会社の違う部署の同期が、この春に待望の第一子が産まれるようです。あなたはそれを同期本人から直接連絡を受けたので知っています。数日後、あなたの部署の上司と世間話をしていた際に、たまたまその同期の話になったので、「子どもが産まれるということを知っているかどうか」上司に聞いてみようと思いました。

この場合は、ケース1の逆、つまり「相手が」その話を聞いたかどうかを問う質問です。相手の行動に対して使うべき敬語は「尊敬語」です。相手の行動を高める必要があるので、「お聞きになる」「お耳に入る」「聞かれる」などが使用できます。

例文:【社内編】ケース2

上司「この前、○○くんと話す機会があったんだ。確か、君と同期だったよね」
部下「はい、そうです。○○さんといえば、この春にお子さんが産まれるというお話は、お聞きになりましたか?(聞かれましたか)」

この場合どちらを使っても問題ありません。強いて言うなら「お聞きになる」のほうが語頭に「お」がついている分、丁寧で柔らかい印象を与えることができるでしょう。

部下「部長、こちらの件はもうお耳に入りましたか?」

こちらもあまり聞き慣れない表現ですが、「聞く」の尊敬語のひとつです。しかし、「拝聴する」とは違い、芸術や作品に使用すると違和感があります。「お耳に入る」ものは、「報告」や「うわさ」など情報の性質をもつものに限られます。

社内での使い分け

上記のケースを見ても分かるように、社内では上下関係によって「聞く・聞いた」の使い方は変わってきます。同期であればそのまま使っても良いですが、クライアント先や上司相手であれば、「伺う」「尋ねる」といった表現に臨機応変に変える必要があるでしょう。

メールでの使い方

メールで文章として送る場合は話し言葉で送るわけにはいきません。友達同士でのやり取りであれば「もう聞いた?」「もう聞くしかないね~」といった使い方でなんら問題はないでしょう。しかし、通常メールを送る場合にはその使い方にも注意が必要です。

「聞いていますか?」⇔「ご存知でしょうか」
「聞くことになりそうです」⇔「ご拝聴いただけますと幸いです」

といったように時と場合を考えて文章を前後で組み立てる必要があります。社会人としてのマナーなので言葉の使い方を覚えておくことが大切です。

「聞きました」の別の敬語表現例

「この間の件だけど、部長に聞いてくれた?」

このような聞き方をされた経験はないでしょうか。これも「聞く」という言葉が使われていますが、上記の「聞く」とは少し意味が異なります。この場合の「聞く」は「尋ねる」という意味で使われています。では、「尋ねてくれた?」という文意で使われている場合の敬語表現を見ていきましょう。

ケース3:「自分が」尋ねる場合

あなたが関わっていたとあるプロジェクトの終わりが見えてきました。先輩と打ち上げについての話をして、プロジェクトメンバーに都合のいい日の候補を出してもらうことになりました。数日後、集計してみるとプロジェクトリーダーだけ提出していませんでした。あと一人だけなら直接聞きに行こうかな、とあなたは考えています。その日、先輩と顔を合わせた際にその話になりました。

「そろそろ打ち上げの日程決めたいんだけど、みんな候補日出してくれたのかな」

この場合、「自分が」聞きに行く、つまり尋ねに行くので、自分の動作を下げる必要があります。使う敬語は「謙譲語」です。尋ねるの謙譲語は、「伺う」「お尋ねする」になります。

例文:ケース3

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初回公開日:2018年04月04日

記載されている内容は2018年04月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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