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「される」の敬語表現・されるの使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年02月19日

尊敬語の「される」について考察しました。「される」は受け身の意味もあるので、使い方によっては誤解を招く恐れがあります。「される」の使い方や、「なさる」や「いただく」や「くださる」などを使って言い換える方法も例文を挙げて紹介しました。

それぞれの状況での「される」を使った敬語表現の例を紹介します。

メールでの「される」の使い方

ビジネスでメールを出す場合には、「いつも大変お世話になっております。○○(会社名など)の○○です。」などで始まり、最後は「引き続くどうぞよろしくお願い申し上げます。」などの言い方でしめます。

「される」をメールの文章で使う場合は、対面していないので勘違いがおきないように気を配る必要があります。「される」は、「起こされる」のような受け身の意味もあります。まぎらわしい時は他の言葉に言い換えましょう。

・「お引越しをされるそうです。」

・「ご出勤される予定です。」

などのように受け身の「される」と勘違いすることのない言い方の時は問題ありません。

相手が自分(会社など)に連絡をしたか聞きたい場合には、「ご連絡されました?」よりも、「ご連絡いただきました?」のような言い方がいいです。謙譲語が入っている方がより丁寧な印象が増して感じが良くなります。

会話での「される」使い方

会話の時はメールの時と違って直接対面しているので、受け身の「される」との勘違いは少ないでしょう。

・「ご結婚されるそうでおめでとうございます。」

・「ご旅行をご計画されるのはご本人様ですか?」

などの言い方をします。

そこにいない人への「される」の使い方

対面している人に対してではなく、そこにいない人のことを話す時にも「される」を使います。

・「社長はご帰宅される時間です。」

・「○○様は退職されるというお噂です。」

のような言い方をします。役職に様を付けてはいけません。自分の会社内では上司には尊敬語を使いますが、会社の外(営業先など)では会社の人は身内になるので謙譲語を使います。

・「社長は帰宅いたす時間です。」

・「○○は退職いたすとの噂です。」

などのような言い方です。

敬語を使う時に注意すること

敬語を使う時に注意することをいくつか紹介します。

二重敬語と敬語連結について

「拝見いたします」(拝見+いたす)や「お伺いいたします」(伺う+いたす)のように1文の中に2つ以上同じ種類の敬語が入っいることを二重敬語と言います。絶対に使ってはいけないと決められているわけではありませんが、しつこい印象になってしまい聞き苦しいのでなるべく使わないことをします。

特にビジネスの場ではスッキリとしたスマートな言葉使いをした方が好印象を与えることができます。

文と文を接続詞の「て」などでつないだ言い方は敬語連結と言って、二重敬語とは認識されませんので使っても問題ありません。「お越しになっていらっしゃいます。」のような言い方です。

「お伺い」(お+伺う)や「お召し上がりになる」(お~なる+召し上がる)のように定着して慣用句となり認められているものもあります。

「お」と「ご」について

「お~なる」や「ご~なる」の言い方は、尊敬語を使う時の表現です。丁寧語を使う時にも「お」や「ご」を使います。謙譲語は自分を主語にして、自分の物や行動や状況に対して使うへりくだった言葉なので、「お」や「ご」を使うのはおかしいのですが、相手のためにする行動や相手のための物を指して言う時には「お」や「ご」を付けて言うことがあります。

・「ご連絡をいたします。」

・「お電話をさせていただきます。」

のような場合です。

「お」と「ご」の使い分け

敬語を使う時には適度に「お」や「ご」を使います。基本は、「お」は和語に付き、「ご」は漢語に付きます。和語や漢語と言ってもよくわからない時は、漢字の読みが音読みの場合は漢語(例:意見)、漢字の読みで意味がわかる訓読みの場合は和語(例:考え)です。

和語なのに「ご」を付けて「ごゆっくり」や「ごもっとも」と言うこともあります。漢語なのに「お」を付ける例外もたくさんあります。生活に親しんだ言葉に例外が多く見られます。

「お」は「お恥ずかしい」「お暑い」「おきれい」など形容詞に付くこともあります。「お」と「ご」を付ける言葉と漢語なのに「お」が付く例外を表にしました。

「お」「ご」「例外」「お」を付ける言葉「ご」を付ける言葉漢語に「お」が付く例外
「お」や「ご」の付く言葉お断り、お友達、お手紙、お住まい、お名前、お考え、お知らせ、お気持ちご返事、ご連絡、ご報告、ご説明、ご指名、ご招待、ご依頼、ご案内お電話、お化粧、お食事、お名刺、お勉強、お稽古、お給料、お料理、お財布

「お」や「ご」を付けない言葉

「お」と「ご」を付けない言葉は基本は外来語(ボールやガラスなど)や公共物(学校や区役所など)や自然現象(台風や雷など)などです。しかし「おビール」など美化語として認識されている言葉使いもあります。その他にも「おタバコ」や「おトイレ」などと言うこともあります。

美化語とは、敬語とは少し違います。自分を高める品のある言葉使いを指します。

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初回公開日:2018年04月06日

記載されている内容は2018年04月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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