バイヤーの仕事はきつい?楽しい? | 仕事内容・平均年収・やりがい
バイヤーはプレッシャーとの戦い
また、バイヤーは非常に大きな裁量を与えられていることが多い仕事です。バイヤーのアイデアや勘、分析したデータなどによって仕入れる品物や量が決まりますが、仕入れた商品がすべてヒットするとは限りません。
どれだけ綿密にデータ分析を行っても、常に失敗する可能性は付きまといます。その場合、失敗の責任は常にバイヤーが背負わなければいけません。
さらに企業の規模、仕入れの規模が大きくなれば、失敗の影響はさらに大きくなります。その失敗は売り上げに明確に反映され、自分がどの程度の損害を出してしまったのかということがはっきりと分かってしまいます。
さらに現代は、物が売れない時代と言われていて、どれほど自信を持って仕入れた商品でも、ヒット商品を生み出すことは難しくなっています。
そのため、ひとつひとつの商品選びに企業の命運がかかっているといっても過言ではありません。バイヤーはその責任を常に汐井ながら仕事を進めていくことが求められる仕事です。
ヒットしたときには自分の頑張りが目に見えるということでもありますが、常に失敗できないというプレッシャーがつきまとうため、精神的にはかなりハードな仕事ということができるでしょう。
バイヤーは忙しいのか
どのような業界でも、バイヤーの仕事は非常に多忙です。まずバイヤーの仕事の中心となるのは商品の買い付けですが、もし自分が欲しいと思う商品がある場合には、商品を生産している場所まで足を運ぶ必要があります。
大手の量販店の場合には、「この商品を売って欲しい」と生産者サイドから売り込みが来る場合もありますが、その商品だけを扱っていてはヒット商品を生み出すことはできません。
もし相手が北海道や沖縄でも、そこまで足を運ぶことが必要です。また、生産者の中には、仕事の相手がすでに決まっている場合や、それほど多くの商品を作ることができないということもあり、「欲しい」と言ってもその商品を簡単に回してもらえないということも珍しくありません。
その場合には、粘り強い交渉を行い、その商品に対する熱意を示すことが必要になります。それだけ時間をかけても商品の買い付けに失敗することもあります。
さらに企業がどのような客層に向けてどのような商品を売りたいのか、どうしたらそれが売れるのかなど、販売促進戦略に関わることもバイヤーの仕事です。
この場合、ただ単に販売データだけを見るのではなく、実際の店舗に足を運び、現場の空気を感じるといったこともバイヤーの重要です。
同時に自分が仕入れようと思っている商品の優れているところを社内に対してプレゼンテーションを行う必要もあります。それがどれほど優れたものであっても、会社やお店としてそれを売り出すのは大きな決断です。バイヤーはこれなら売れるというデータとともに、会社を説得する必要があります。
そのほかにも、どれだけの価格で売るか、その価格ならどの程度の量を売らなければいけないのかといった原価計算や、これまでに売り出した商品の売れ行きのチェック、販売方法の変更といった業務も加わります。
バイヤーの仕事の魅力・やりがい
バイヤーの仕事の最大の魅力は、世の中の流行を自らの手で生み出す点にあるといえるでしょう。自分が自信を持って仕入れた商品が広く世の中に受け入れられて、ブームとなる瞬間を目にする喜びはバイヤーでなければ味わえません。
特に、まだまだ知られていない良い品を届け、社会と生産者の両方に貢献できることは、バイヤーの仕事の大きな魅力です。
またバイヤーの仕事の魅力のひとつは、成果がはっきりと目に見えるという点です。どの商品が、いつ、どれだけ売れたか、会社にどの程度の貢献ができたのかが数字やデータによってはっきりと分かるため、自分の頑張りの結果がすぐに見えるのもバイヤーの仕事のいいところです。