就活生の自己分析は自分史から始めよう|作り方・書き方例・メリット
「テーマの立て方」のところで先述しましたが、自分史から得られる自己分析の具体的な方法について、もう少し詳細にお伝えします。
先述の例では「大学への入学」をピックアップしましたが、今度はなかなか「テーマ」や「目標」をはっきり立てられないような、複雑な例についてご紹介したいと思います。
「趣味や特技」を例に取ってみましょう。あなたの趣味が、「ゲームをすること」にあったとします。そしてその「ゲームをすること」という自分の趣味を、存分に生かすことができる職種を探し回ったとします。
おおむね、この場合であげられる希望の職種はゲームメーカー関連の会社・企業や、ゲームをクリエイトする何らの関連会社になるでしょう。
ですが、ゲームメーカーを手がける会社は現在をもって数多ありますが、たいていそのどれもが大手メーカーである場合が多く、そういった会社・企業は、人材選考をする際でも非常に厳しいフィルター(採用・不採用の指標)を用意しているものです。ですので、希望の職種がゲームメーカー関連の会社・企業に見つけられたとしても、そこへ入社することはたいていの場合が至難となるものでしょう。
その場合に必要・有力な方法となるのが、「自分史を用いた自己分析による、今後の自分が取るべき最適な行動方法」です。
自分史というものはいえば「あなたのアルバム」であり、自己分析というものはその「あなたのアルバム」から想定できる「現在のあなたの人間像を浮き彫りにする行為」です。その自己分析からあなたの現在の状態がわかり、そこで発見されたことがらをもって、「それまでのあなたの人間像」を「その後における理想的なあなたの人間像」に変えていくきっかけを得ていきます。
この理想は先述の通り、現実において実現されなければなりません。ですのでその理想にどうすれば現在の自分が近づけるかを、分析していく作業をしなければならないわけです。
たとえば自分史を眺めながら、ここであげた「趣味や特技」を生かした効率のよい就職活動の例をあげてみます。自分史を用いて自己分析を行なった上での、具体的な方法を就職活動に取り入れてみます。
○趣味:ゲーム
○特技:
- ゲームをすること
- これまでの実績において沢山のゲームを記憶している
- 沢山のゲームを記憶していることにより、ゲーム関連の評価・クチコミ・レビューは特異
- 沢山のゲームをしてきたことで、「こんなゲームもあったらいいなぁ」などと「新しいゲーム」をクリエイトすることも得意になった
あなたがこのような人物像であると仮定します。次に、自己分析を生かして、就職活動をする際の効率のよい具体的な方法についてあげてみます。
自己分析を生かした具体的な方法
まず、自分がゲームに熱中していた当時を思い出します。次に、「『ゲームに熱中していた自分』はどうしてそんなにゲームに熱中できたのか?」について考えます。
そこで考え出した(発見した)「熱中できた理由」が、「そのゲームでキャラクターをエディットできたこと(キャラクターを作ることができたこと)」、「各シーンで登場する効果音やキャッチフレーズが面白かったこと」、「そのゲームを買ったときに見たケースのジャケットの宣伝文句に共感できたこと」であったとします。
ここで自己分析です。
「自分はキャラクターを創作することに長けているのではないか?」
「自分は効果音をはじめとする音響に興味があり、作曲することにも何らの才能があるんじゃないか?また、自分が引かれたようなキャッチフレーズを考案することで、自分と趣向の似た人たちの興味を引くことができるフレーズを考案することも可能なんじゃないか?」
「自分がゲームのケースに書かれた宣伝文句に引かれたことから、キャッチフレーズと同じく、自分と興味・趣向が似た人の注目を引くようなフレーズを考案することができるのでは?」
などと、自分がしてきた衝動・行動により、今後の自分に役立つ情報を獲得していきます。自分の可能性を引き出すための作業になるので、ここでは多少、大袈裟に分析してもらって構いません。
ここまでを自己分析によって把握したあとは、その把握した情報を元にして、今後のあなたの活動に役立てられるアイデアを発掘していきます。
- あなたはキャラクターをはじめ、物を作ることへの能力がある
- あなたは音響やキャッチフレーズに興味があり、それらを元に能力を開花できる
- あなたは見出しや看板の宣伝文句に興味を持ち、引かれたことで、その宣伝文句と同様のフレーズを案出することができる