コラムの書き方のコツと例文|失敗例と注意点・コラムの特徴
更新日:2024年10月30日
コラムの書き方のコツ
コラムとは、新聞や雑誌に掲載されている短い評論のことです。新聞や雑誌で国際情勢や事件の概要を説明する記事には、記者の意見や感想を盛り込むことはありません。これに対してコラムは、筆者の意見や主張を書くことができます。
意見や主張を書くとはいえ、日記や体験談とは違います。確かな情報収集と分析に基づく客観的視点がコラムには求められます。では、もう少し詳しくコラムの書き方について紹介しましょう。
コラムの書き方の例文
コラムの書き方に決まったルールはありません。普通の記事は基本形の日本語で書きます。しかし、コラムは独特の言い回しも許される場合があります。ただ、名の売れた名物コラムニストか著名人ではない場合は、基本に沿った書き方をした方が良いでしょう。
テーマに沿った概要を説明し、要所要所に意見や主張を盛り込みます。「私の場合は」とあまりにも偏った意見や体験談はNGです。「だそうです」「○○が良いと聞いています」など伝聞形もコラムの書き方には相応しくありません。
コラムを書く前に、これから書くメインテーマについて詳しく調べましょう。そして、課題を述べ、問題提起をしながら最後に結論を書きます。口コミ案件とコラムは違います。多くの人が納得し共感できる内容が好ましいでしょう。
面白いコラムの書き方
一般の記事と違い、筆者の顔が見えるのもコラムの特徴です。淡々と冷静に書くだけでは面白味に欠けます。新聞や雑誌の読者は一般の記事にユーモアを求めていませんが、コラムには個性的で面白い文章を期待しているのです。
「面白い」には二つの意味があります。笑ってしまうという意味の面白さと、映画やドラマのストーリーが面白いという意味の面白さです。読者はコラムにこの両方の面白さを求めています。
例えば「諦めない心」がコラムのメインテーマの場合、最初に世界陸上や甲子園の大逆転勝利の実例を述べ、そこから「諦めない心」というテーマに入っていく書き方があります。皆が興味を持つスポーツやニュースで読者を惹きつける書き方です。
独特の言い回しで笑わせる
文章で笑わせるのは難しいです。しかし、コラムの場合は漫才やコントと違って大笑いさせる必要はありません。読者が思わず笑みを浮かべるだけで十分に成功です。読者を笑顔にする書き方に、独特の言い回しを使う手法があるのです。
「プロレスの回転エビ固めなど丸め込み技を否定する者がいるが、ちょっと待ちましょう」と、反論する前に「ちょっと待ちましょう」「ねるとんでなくてもちょっと待ったと叫びたい」など独特の言い回しをするコラムニストがいます。
「ロックは魂であり生き方そのものであるから、今回はロックだけど次回は演歌ということはあり得ない。決して○○のことを言っているわけではない」と固有名詞を出してしまうコラムニストもいます。苦情が来る可能性のあるギリギリのブラックジョークもコラムならではです。
美しい文章のコラム
美しい文章、気品のある文体を好む人は多いです。コラムも美しい文章で書かれていると読者を惹き込みます。しかし、美しい文章を書くのは簡単ではありません。それでは、例文を挙げ美しい文章の書き方を紹介しましょう。
「雪が降る」を「小雪が舞う」と書くだけで文章の印象が変わります。「木の葉が舞う」「桜が舞う季節」「こがね色の街路樹は人々の目と心を和ませてくれます」と詩心溢れる言葉を用いる書き方も美しい文章を書くコツです。
柔らかく、読みやすく、分かりやすい文章で書かれているコラムは疲れません。文章はリズムが大切です。名文はリズムのある文章で書かれています。白馬が颯爽と草原を駆けていくイメージです。
句読点と改行が適切だと読みやすい
句読点に絶対のルールはありません。小説は作家の書き方が優先されます。名物コラムニストも同じです。しかし、もしもあなたがまだ駆け出しのライターならば、依頼主の好みを早い段階で把握することが大切です。
文章の途中で読点を打たない人もいます。こまめに読点を打つ人もいます。句読点に関しては好みが分かれるでしょう。そのため、雑誌や新聞でも依頼主の句読点の好みに合わせることが肝要となります。
美しい文章を書くには改行も大切です。適切な改行をしている文章は読みやすいです。改行をしないと文字の塊に見えて読む気が失せる人もいます。読みやすい文章の書き方を習得するためには、句読点と改行と漢字とひらがなのバランスが大切です。
大切な漢字とひらがなのバランス
コラムを書く時、漢字とひらがなのバランスも読みやすい文章のためには必要です。漢字ばかりが並ぶと読みにくい文章になります。ひらがなが続いても読みにくい文章になります。漢字とひらがなのバランスが上手な文章は、誰が読んでもセンスを感じるでしょう。
コラムを書く時に漢字の統一性も大事な要素です。最初に「すべて」と書いて次は「全て」と書くような統一されていない書き方は、特別な意図がない限り素人の文章と誤解されてしまいます。漢字の統一は重要です。
あなたが著名な名物コラムニストでない場合は、やはり依頼主の漢字の好みを把握することが大事となります。小説では「方」は「かた」とも読めるので「ほう」とひらがなで書く作家は多いです。しかし、依頼主が「その方が」という書き方で統一したいならば、その方向性に沿って書きましょう。
コラムのテーマ選び
コラムのテーマが決まっている場合はそのテーマに沿って書きます。しかし、コラムのテーマ選びから任されているならば、あなたが一番関心の強いテーマを選ぶと良いでしょう。コラムは熱量のある文章が好まれます。その道に詳しいと興味を持って調べられるし、熱く語ることができるでしょう。
読者の知りたい欲求を満たすコラムのテーマも最適です。例えば、読者のターゲットが20代ならば、今の20代が興味を持っているテーマは何かを徹底的にリサーチします。多くの人の心をつかむ作詞家も、新曲を書く時にこのリサーチに全力を尽くしています。
面白いお笑い芸人は、常にアンテナを張っているものです。日常にも面白いネタが転がっているからです。全くの作り話よりも実際にあった話を脚色した方がリアリティがあり面白くなります。コラムニストも常にアンテナを張り、面白いテーマを探しているのです。
コラムの書き方の失敗例と注意点
初回公開日:2017年10月23日
記載されている内容は2017年10月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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