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「前略」と「草々」の位置・例文・ビジネスでの使い方|かしこ

初回公開日:2018年04月25日

更新日:2020年06月02日

記載されている内容は2018年04月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

手紙を書く時、内容に合わせてさまざまな頭語と結語を使います。時候の挨拶を省略する、頭語「前略」と結語「草々」の組み合わせは、ビジネスシーンで使うのは失礼に当たらないでしょうか。メールでも、頭語と結語は書くべきなのでしょうか。

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手紙を書く時に使う「頭語」と「結語」

「前略」と「草々」の位置・例文・ビジネスでの使い方|かしこ
※画像はイメージです

人は、会った時には「こんにちは」、別れる時には「さようなら」と言います。それは手紙でも同じです。書き始めに最初の挨拶をし、結びに最後の挨拶をします。最初の挨拶の部分を「頭語」といい、最後の挨拶の部分を「結語」といいます。

よく手紙の冒頭で見る「拝啓」や「謹啓」などが頭語、終わりの方で見る「敬具」や「敬白」などが結語です。頭語と結語にはたくさんの種類があり、頭語の結語の組み合わせもいろいろです。手紙の内容によって使い分けます。

組み合わせの中で、よく見かけるのが「前略」「草々」の組み合わせですが、この組み合わせはどんな時に使うのでしょう。

「前略」「草々」そもそもどんな意味なの?

まず、「前略」と「草々」、それぞれの言葉にどんな意味があるのかを知っておきましょう。

「前略」とは

「前略」とは、読んで字のごとく、「前の部分を省略する」という意味です。

ここでいう前の部分というのは、手紙の一番前の部分、つまり最初の挨拶の部分ということです。

手紙の冒頭に「前略」と書くということは、「最初の挨拶を省略させていただきます。申し訳ありません。」ということになります。

「草々」とは

「草々」には、「忙しい」「慌ただしい」という意味と「簡略にする」「粗末にする」という意味があります。

つまり手紙の最後に「草々」と書くのは、「取り急ぎ、お伝えしたいことを書かせていただきました。粗末な文章で申し訳ありません。」という気持ちを伝えたい時です。

「前略」「草々」は急ぎの手紙で使うもの

「前略」と「草々」、両方の意味を見ていくと、この組み合わせを使うのは、「どうしても急いで伝えたいことがあったのでお手紙を書きました。ろくにご挨拶もせず、用件のみの粗末なもので申し訳ありません。」という内容の場合だ、ということが分かります。

「前略」と「草々」はビジネスの場で使えるのか

「前略」と「草々」の位置・例文・ビジネスでの使い方|かしこ
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「前略」「草々」の組み合わせが、取り急ぎ用件のみを伝える場合によく使われる、と考えると、この組み合わせはビジネスシーンで使われることが多い、ということが分かってきます。

ビジネスの場での人間関係はプライベートなものではなく、あくまでも仕事上のつき合いです。用件を素早く的確に伝えることが求められます。

相手は、長い挨拶はいいから早く用件を聞きたい、と考えていますし、そういう場面ではあなたも、相手のために早く用件を伝えたい、と思うでしょう。

ですから、最初の挨拶を抜きにしたところで、失礼にはあたりません。

「前略」「草々」どの位置にどう書く?

手紙を書く時、頭語と結語をどの位置に書けばいいか、は非常に悩むところです。

「前略」と「草々」をどの位置に書くのか、縦書きの場合と横書きの場合で見ていきましょう。

縦書きの場合

上司や取引先の担当者など改まった相手には、縦書きにするのが一般的です。できるだけ白無地の便箋を使いましょう。

縦書きの場合は、「前略」は一行目、一字下げはせずに書きます。そして「前略」から一文字分離して、用件を書き始めます。

「草々」は、最後の文章の一番最後の行の一番下に書きます。もし最後の行の一番下まで文章があって書けない場合は、次の行の一番下に書きます。

横書きの場合

会社の同僚や、プライベートでのつき合いはないけれども、割と対等に話のできる取引先の方などには、内容によっては横書きでも構いません。

位置は、縦書きの場合に準じます。「前略」は一行目の一番左(一文字目は空けない)、「草々」は最後の文章の最後の行の一番右(文章が一番右端まである場合は、次の行の一番右)に書きます。

メールでも「前略」「草々」は書くべきか

現代のビジネスシーンでは、用件のみを素早く伝える時に使うのは手紙ではなくメールです。

メールでも「前略」「草々」は書くべきなのでしょうか。

これには、決まったルールがありません。「前略」「草々」を書かなければならないというわけではありませんし、書いてはいけないというルールもありません。

メールでよく使われる冒頭と結び

今までビジネスシーンで受け取ったメールを思い出してみて下さい。確かに、メールで「前略」「草々」と書いている人を見かけたことはあまりありません。ほとんどの場合が、冒頭は「お疲れ様です」「いつもありがとうございます」などです。結びは「よろしくお願いします」が多いでしょう。

用件を迅速に伝えるなら文字数は少ない方がいい

しかし文字数を見てみると、「お疲れ様です」よりも「前略」の方が、「よろしくお願いします」よりも「草々」の方が圧倒的に少ないです。

メールを使うのは、用件を迅速に伝えるシーン、つまり手紙でいうなら「前略」「草々」を使うシーンです。早く伝えたいから、書く文字数は少ない方が効率的、と考えれば、むしろメールこそ「前略」「草々」を使う方がよい、ということになります。

基本的に、メールに頭語と結語は必要なし

とはいっても、メールに「前略」「草々」と書いている人がほとんどいないのは確かですから、基本的には手紙と同じ頭語と結語は必要ないでしょう。

もちろん、書く人がいない分、目立つことはできます。顔と名前を覚えてもらえる可能性も大きくなるでしょう。そこを重視するなら、メールでも「前略」「草々」を使ってみるのも手です。しかし、少し堅苦しくなる感じも否めませんので、それが嫌だな、と感じるのであれば、使わなくてもいいでしょう。

迷った時の例文集

「前略」と「草々」の位置・例文・ビジネスでの使い方|かしこ
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「前略」「草々」は具体的にどんな内容の手紙やメールで使えばいいのか、例文を交えて見ていきましょう、

突然「前略」「草々」を使う手紙を送ることはない

「前略」「草々」を使う手紙やメールを書くのはどんな場面が多いのか、それは「以前、話した事柄について、後日確認をする場合」です。

つまり自分と相手との間には、手紙やメールを書く前から、何かしら共通の話題があります。突然、「前略」「草々」を使うような手紙やメールから話題が始まる、ということはありません。

例1:1週間前に渡した懇親会の出欠票が未提出

たとえば、1週間前に同じ部署の先輩に「懇親会のお知らせ」のプリントを渡したとします。出欠票の締切日は明日なのですが、まだその先輩からの出欠票が提出されていません。

ところが先輩は急な出張で、今、出社してきていません。帰ってくるのは明後日です。今日、明日中には返事を聞きたいのに、明後日まで会うことができない、そんな時、もしメールで「前略」「草々」を使うのであれば、このような文章になります。

『前略 先週、お配りした懇親会の出欠票がまだ提出されていないのですが、どういたしましょうか。締め切りが明日なのですが、先輩とは明後日までお会いできないので、出張中でお忙しいのは百も承知でメールさせていただきました。
今日、明日中に出席か欠席かだけでも返信していただけるとありがたいです。 草々』

これなら、緊急の用事であることを伝えるだけでなく、お忙しいところ申し訳ない、という気持ちも伝わります。

例2:取引先に書類を郵送する時に一筆書く

取引先の担当者に、現在遂行しているプロジェクトについての書類を郵送する、と電話で伝えました。一筆箋(短い文章を書くための小さな便箋)に次のように書いて書類と同封します。

『前略 先日お電話でお伝えしました書類をお送りいたします。
ご確認下さい。 草々』

取引先にとって大事なのは書類です。とはいえ、書類だけ封筒にポコッと入れるだけでは何となく無愛想です。この例のように、本当に短いもので構いませんので、一筆添えるといいでしょう。

このような時のために、会社のデスクの引き出しに一筆箋を常備しておくと便利です。無地のシンプルなものなら相手を選びませんし、時候の挨拶を省く分、一筆箋に季節の花のデザインのものを使う、というのもいいアイデアです。

「前略」「草々」以外の頭語と結語

頭語と結語には、「前略」「草々」以外にもさまざまなものがあります。

挨拶を略さないなら「拝啓」「敬具」

一般的なのは、「拝啓」「敬具」です。

「前略」「草々」の場合は挨拶を省略しますが、「拝啓」「敬具」では省略しません。まず「拝啓」のあとと「敬具」の前に、時候の挨拶が入ります。

時候の挨拶って何?

時候の挨拶というのは、たとえば「拝啓」のあとにくる「晩夏の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。」や、「敬具」の前にくる「いよいよ桜の季節が近づいてまいりましたが、風邪をひかぬよう、お体をご自愛下さい。」というのがそれです。

時候の挨拶の言葉は、季節によってさまざまです。また、普段は使わないような少し堅い言葉を使うものから、かなりくだけた感じの言葉まで、たくさんのパターンがあります。相手によって、内容によって、季節によって、適切なものを選ぶ必要があります。

「謹啓」「謹白」はどんな時に使うのか

「拝啓」「敬具」以外で見かけることが多いのが「謹啓」「謹白」です。これは、「拝啓」「敬具」をさらに丁寧にした形といえます。

一般的には「拝啓」「敬具」で十分ですが、初めて手紙を書く相手や、自分よりも目上の相手など、特に気を遣った方がいい相手に対しては「謹啓」「謹白」を遣った方がより改まった感じになります。

もちろん、時候の挨拶や相手を気遣う言葉は省略しません。

女性なら気軽に使ってほしい「かしこ」

「敬具」「謹白」など、ちょっと堅めの漢字の結語が多い中で、「かしこ」というひらがなのみの結語は目を引きます。

「かしこ」は主に女性が使う結語で、「拝啓」「謹啓」など、どんな頭語に対しても使うことができます。「敬具」「敬白」と書くよりも柔らかく、女性らしい雰囲気が感じられます。

女性同士の軽いやり取りには、「前略」「草々」でも悪くはないのですが、「草々」の代わりに「かしこ」を使った方が、慌ただしい感じがなくなって、より女性らしくなります。

難しいルールが一切ないので、女性には気軽に使ってほしい結語です。

「前略」「草々」を使うことは決して失礼ではない

「前略」と「草々」の位置・例文・ビジネスでの使い方|かしこ
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手紙の相手を敬う気持ちを短い言葉に乗せたもの、それが頭語と結語です。日本の美しい習慣の一つです。メールを使うことが多くなった昨今、使う機会はめっきり減りましたが、紙の手紙を書く時は、きちんと使えた方が「手紙の書き方をきちんと理解できている人」という印象を与えます。

「前略」「草々」は、挨拶の言葉を省略する手紙で使う組み合わせですが、挨拶を抜きにするからといって、使っては失礼だとは限りません。用件のみを迅速に伝えたい場合、特にビジネスシーンでは積極的に使ってよい組み合わせです。

メールで使う必要は必ずしもありませんが、使ってはいけないというルールもないのなら、試しに使ってみる、という新しい習慣を始めてみてはいかがでしょうか。

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