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生存バイアスの意味と6つの例・認知バイアスの種類

初回公開日:2017年08月25日

更新日:2020年02月08日

記載されている内容は2017年08月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

生存バイアスを似た単語に変えるなら「努力家」「野心家」「挑戦者」など評価される達成記録や、自助努力の賜物が実った人や実績であって欲しいものです。この記事では、生存バイアスの基本的な意味から例え、認知バイアスについても説明していきます。

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生存バイアスとは

生存バイアスとは、一般には生存者バイアスとも呼ばれている言葉で、脱落したものや淘汰されたものを評価すること無く、生き残ったもののみを評価するというバイアスのことを指します。

具体的には「本当だったらデータが偏っているけれど、生存者だけしか調べていないことで統計的なバイアスが出てしまった」という現象のことです。

バイアスの意味

バイアスとは偏っているという意味です。

バイアスは偏った意見や思想に対して使われることが多く、「彼の意見はバイアスがかっている」「あの人の考え方はバイアスだ」などと使われます。

生存バイアス・6つの例

生存バイアスが生まれるメカニズムとして、常に成功者にスポットライトが当たるということが挙げられます。

これは人間心理の基本として存在するものであり、仕方のないことだともいえます。

しかし、成功者の存在する陰にはその何千、何万倍もの失敗者や敗北者がいることを忘れてはいけません。では、具体的にどのようなものを生存バイアスと呼ぶのでしょうか。いくつかの例を挙げたので見ていきましょう。

例1:体罰教育の有効性

「体罰はいいことだ」と考える人は世の中に一定数存在し、こういう人たちは思考の過程で生存バイアスにかかっているということができます。

体罰によって精神を病んだり最悪死に至ってしまった人間は少なからずいたはずです。その反面、体罰を受けながらも立派に育った人たちも大勢います。

公に「体罰肯定派」が多ければ実際に体罰を受けて嫌な思いをした人以外は、生存バイアスによって肯定的な心理が働きやすくなります。

例2:スポーツ選手の年棒は高い

スポーツ選手の年棒は高いという思い込みがわれわれにはあります。

ごく一握りのスタースポーツ選手がテレビや雑誌にたびたび登場するため、わたしたちがそう思い込んでいるだけです。実際は、無名で年俸が高くなくても、コツコツと努力して自分のポジションを維持しているスポーツ選手の割合のほうが多いはずです。

しかし生存バイアスによりわたしたちの思考はゆがめられ、間違った思い込みを持たされてしまっています。

例3:投資で儲かる金融商品

たとえば「弊社の推奨する投資メソッドを利用して3年間投資を続けた人は、このような成功を掴みました」という投資で儲かる金融商品の説明は生存バイアスがかかっています。

この広告は半分は嘘です。投資で大負けをしている人が同じメソッドを3年間も続けると、資金が尽きてしまい撤退する人がほとんどです。「投資メソッドを3年続けている人」は必然的にみんな成功者であるという生存バイアスがかかった広告です。

例4:企業すれば富裕層になる

企業すれば富裕層になるという間違った思い込みが世に横行しています。

企業しても大成功を収めなければ富裕層にはなれません。雑誌やメディアには、たとえばサラリーマンから企業して成功を収め、富裕層になった人の成功体験ばかりが出されています。

これがまさに生存バイアスで、企業しても失敗したりそこそこの実績や売り上げしか上げられない人が大半です。成功体験ばかりに目がいくと、生存バイアスにかかってしまいます。

例5:フリーランスになれば自由になる

漫画家やスポーツ選手・ミュージシャン・お笑い芸人などのフリーランスになれば自由になれると思いこむのは、生存バイアスにかかっている証拠です。

これらの職業は非常に競争率が激しいものとなっており、業界自体が弱肉強食の世界です。わたしたちがテレビなどで目にする、いわば表舞台に登場してくるようなトップ層はほんの一握りで、それ以外の99%以上がジリ貧となっています。

例6:ユーチュバーは好きに暮らせる

子供がなりたい職業でもあるユーチュバーになれば、好きなことだけで暮らせると思いこむのは生存バイアスにかかっている証拠です。

昨今のユーチューバー人気から、子供は特にこのような生存バイアスにかかりやすくなっています。ユーチューバーの人気が上がれば上がるほど、生存競争が厳しくなっていくのが現状です。

彼らがほんの一握りの人間だということを、生存バイアスの影響で忘れてしまわないように注意しましょう。

生存バイアスに興味がある人のための本

「行動意思決定論―バイアスの罠」は、ハーバード大学教授マックス・H. ベイザーマンによる著書です。

最新の行動意思決定について書かれている本書は、気付かぬうちに生存バイアスにかかっている現代人に警鐘を鳴らす1冊です。生存バイアスに興味がある人におすすめです。

認知バイアスの種類

生存バイアスとよく並んで紹介される認知バイアスとは、日常的に起こる評価・判断の誤りである生存バイアスを総称した呼び名です。

認知バイアスとは認知心理学や社会心理学の理論であり、ある対象を評価する際に自分の利害や希望に沿った方向に考えが歪められたり、対象の目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のことを指します。

さまざまな要因で発生する認知の誤りの総称が認知バイアスです。

後知恵バイアス

後知恵バイアスとは、物事が起こったあとに本当は予測できたと思い込む認知バイアスの1種です。

後知恵バイアスとは、政治・ゲーム・医療の現場でよく発生する認知バイアスです。予言などは代表的な後知恵バイアスです。

例:最初から予想してたという人

後知恵バイアスの代表的な例が最初から予想してたという人の発言です。

「だから言ったじゃないか」とか「やっぱり自分が予想していたとおりになっただろう」などと、よく人は発言します。これは後知恵バイアスの典型的な例で、頭の中で予想していた結果の候補と現実が合ったときにこの現象が起きます。

後知恵バイアスは他人にアピールするためだけではなく、自分自身が認識して納得するためにも発生します。

正常性バイアス

正常性バイアスとは、自分にとって都合の悪いことを無視したり過小評価して考えないようにしようとする行動です。

人間はパニックに陥らないように鈍感な部分を持ち合わせています。それが高じて自分は大丈夫だ、これぐらいなら平気だと思い込むのが正常性バイアスです。

例:大震災で逃げ遅れた人

例として大震災で逃げ遅れた人は、自分だけは大丈夫だと思い込む正常性バイアスにかかっている人です。

災害に対してあらかじめ警報が出ていたにもかかわらず、逃げ遅れる人がいます。さまざまなケースがありますが、正常性バイアスにかかって悪い情報を無視してしまっていた人もいます。

確証バイアス

確証バイアスとは、仮説や信念を検証するときに確証する情報ばかりを収集して、反論のための資料やデータを集めない状況に陥っている状態を指します。

占いなどが典型的な例ですが、ある仮説に対して人は、自分に都合の良い点ばかり見ようとします。悪い結果やデータは無視するため、確証バイアスによりその仮説が正しいと思い込む傾向があります。

例:血液型占い

血液型占いと血液による性格の相違は関係ないという科学的なデータがあります。

血液型占いを信じる人は、絶対に当たっていると主張します。この場合、占いが当たっているか当たっていないかが問題ではなく、確証バイアスに陥っていることが問題です。

血液型占いにまったく自分に当てはまらない項目があるはずです。確証バイアスにより都合の悪い部分を無視して、血液型占いが100パーセント当たっていると思い込むのは危険です。

正確な情報に基づいて考えよう

「母体数」を見誤ることこそが、一番の生存バイアスを引き起こす要因となりますので、生存バイアスに惑わされないためにもこのあたりの認識を改めるところから始めていきましょう。

生存バイアスに完全にかからないようにするのは不可能です。一流の科学者でも思考トラップにかかることがあります。

一つの物事を考えている時に間違った答えが出たとき、「生存バイアスにかかってるんじゃないか」と疑ってみる必要があります。

思い込みの激しい人の特徴を知っておこう

「何を言ったかではなく、誰が言ったか」という考えでいる限りは、生存バイアスにかかりやすくなってしまいます。

一般的に我々人間は、勝者に注目する心理があります。勝者を崇め称え、勝者が発する言葉をありがたく受けとめます。

敗者にスポットライトを当てたり敗者の言葉を参考にする人はマイノリティに属します。このことが生存バイアスを大きく後押しする要因となっています。

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