「メルヘン」の意味と語源|「ファンタジー」などとの違いやも関連する言葉も解説
更新日:2024年08月18日
「ファンシー(fancy)」は、頭の中に思い描く世界、想像、思いつき、装飾的で意匠を凝らしたさま、奇抜な様子、などの意味を持つ単語です。
「メルヘン」と意味が重なる部分としては、「装飾的で意匠を凝らしたさま」という意味でしょう。
「メルヘン」は、おとぎ話や童話を指すため、たとえば「お菓子の家」など、童話に登場しそうなかわいらしい雰囲気を持ったものを、装飾的で意匠を凝らしたものととらえて「ファンシー」と表現することがあります。
このように混同しやすい面もありますが、「メルヘン」と大きく異なる点は、「ファンシー」には、物語を指す意味はないことです。
「フェアリーテイル」
「メルヘン」を英語では「フェアリーテイル(fairy tale)」と言います。「フェアリーテイル」は、子供向けのおとぎ話、作り話という意味があります。「メルヘン」よりも、子供向けという意味が強いことがあるでしょう。
「メルヘン」を含む言葉とその意味
「メルヘン」という言葉は、実は日常でさまざまな場所や場面で見たり、聞いたりしていることがあります。ここでは、「メルヘン」を含む言葉とその意味について紹介します。
文学的な意味として使用されているよりも、おとぎ話に出てきそうな、かわいらしさやロマチックなイメージの表現として使われることが多いでしょう。
では、「メルヘン○○」「○○メルヘン」など、「メルヘン」がプラスされる言葉にはどのようなものがあるか、チェックしてみてください。
「メルヘンチック」
「メルヘンチック」は和製語です。
「メルヘンチック」はおとぎ話や童話のような様子をあらわすときに使われる言葉です。妖精や小人などが出てきそうな幻想的でかわいらしい雰囲気を表現するときによく使われます。ファッションなどでも童女や幼子のような格好をしている人に使用されることがあります。
「メルヘンタッチ」
メルヘンタッチは和製語です。メルヘンタッチの意味は、おとぎ話や童話のように薄く淡い、パステルカラーなどの不思議な雰囲気を醸し出す色の使い方を示す造語です。主に絵画やイラスト・漫画などの芸術作品に対して使われます。
「メルヘン人形」
メルヘン人形は、手触りの良いフェルトで制作されている、まるでおとぎ話の世界に登場するような人形です。
穏やかな表情でかわいらしい見た目をしているものが多いでしょう。髪の毛はフェルトのものもありますが、毛糸を使っているものもあり、さまざまです。
メルヘン人形は、作成方法が掲載されている本が販売されていたり、作り方講座も開かれていたりすることがあります。手作りの温かみがある人形のため、好みのファッションや髪型で作れば、素敵なインテリアグッズになるでしょう。
「ダークメルヘン」
ダークメルヘンの意味は、毒気を含んだ童話やおとぎ話的なストーリーに対して使われる文学のジャンルのひとつです。ダークメルヘンはイラストや映画のような映像に対しても使われる言葉です。
メルヘンのような空想的でおとぎ話や童話的な話の中に、おどろおどろしい不気味さや恐怖が潜んでいる、少しクセのある内容のストーリーや絵に対して使われます。おとぎ話なのにどこか暗い雰囲気や色を持つ作品が多くあります。
「メルヘン」や「メルヘンチック」の使い方
「メルヘン」は、主に出版物など、作品のジャンル分けや作品の雰囲気を指して使われます。童話やおとぎ話の要素が強いものです。また、魔法使いや人間の言葉を話す動物など、空想的設定の物語も「メルヘン」のジャンルに入るでしょう。
「メルヘンチック」は、小物や洋服、ファッションに対して使用されることが多い表現です。童話の世界のようなかわいらしいデザインを表します。
使い方としては「メルヘンチックな動物や小物の刺繍がされているハンカチを選んだ」「メルヘンチックな服をデートで着ていこう」などです。
もちろん「人魚の夢を見た。しかし、そんなメルヘンチックな話ではなく、人魚が私を海に引きずり込んでくる怖い内容だった。」と、ファッション以外の表現としても「メルヘンチック」という言葉を使うことはあります。
「メルヘン」や「メルヘンチック」の言い換え表現
「メルヘンチック」は「メルヘン」に英語の「~的」という意味の「ーtic」をつなげた和製英語です。
「メルヘン」は「メルヘンチック」という使い方もできます。「メルヘンチック」と言うと「メルヘンぽい」という意味になります。その対象がおとぎ話のようであったり、かわいらしい不思議な雰囲気を持っていると「メルヘンチック」と表現します。
初回公開日:2017年12月22日
記載されている内容は2017年12月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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