「怒涛」の意味や使い方は?類語や言い換え・英語表現もあわせて紹介
更新日:2024年05月27日
大波のように荒れ狂う様子を表したいとき、どの言葉を選ぶべきか迷ったことはありますか。このとき用いられる「怒涛」という言葉はスポーツなどでよく耳にしますが、その意味を理解できていない方は多いでしょう。
そこでこの記事では「怒涛」の意味・読み方や使い方・例文などの基本情報に加え、類語や対義語、さらには英語表現まで、「怒涛」について幅広く紹介します。
この記事を読むことで「怒涛」を使うタイミングについて理解できます。また、例文を交えて紹介するため、どのような場面で用いられるのかのイメージがつくでしょう。
「怒涛」の意味を熟知し、日常生活やビジネスでも問題なく使用できるようになりたい方は、ぜひご覧になってください。
「怒涛」の意味・読み方
「怒涛」とは、「荒れ狂う大波」や「激しく打ち寄せる大波」という意味です。「迫りくる緊迫したイメージ」が感じられます。「おこる」の他に「勢いがはげしい」という意味を持つ「怒」に、「おおなみ」「波立つ」という意味を持つ「涛」が組み合わされることで、「怒涛」と表現されているのです。
「怒涛」の読み方は「ど‐とう」です。「怒」と「涛」の両方が訓読みで表されます。
「怒涛」のように「怒」で表される言葉は他にも「怒気」「激怒」「怒張」などがあります。
同様に「涛」で表せられる漢字は他にも「涛声」「狂涛」「松涛」「波涛」「風涛」などがあります。
「怒涛」の語源・由来
「怒涛」の語源・由来については、特に故事などは見当たりません。そこで、「怒涛」という漢字の本来の意味を探っていきます。「怒涛」とは、「荒れ狂う波」や「激しく打ち寄せる波」という意味で、凄まじい勢いを表す単語です。
「怒涛」の「涛」とは、「大波」を表す漢字で「濤」とも書きます。「さんずい」と「長く繋がっているという意味の字」の組み合わせで、合わせて「大波」という解釈になります。
この「涛」という字に、「怒る」という漢字を組み合わせることで、「まるで怒っているかのような大波」という意味になります。
「怒濤」との違い
「怒涛」と「怒濤」の違いとは一体何なのでしょうか。ネットや紙媒体の辞書を用いて検索をかけても、「怒涛」の方は存在しない場合が多く、「怒涛」ではなく、「怒濤」の方がよくみなさんも見る機会が多いでしょう。
「では「怒涛」という漢字は存在しないのか」と言われれば、決してそうではありません。「怒涛」と「怒濤」、どちらも同じ読み方ですが、漢字が少し違います。もしも同じ意味であるのであればどちらを使うのが正しいのかと迷う方も少なくないでしょう。
結論を言うと、「怒涛」と「怒濤」に意味の違いはありません。
我々が馴染む深く感じることができるのは「怒濤」ではなく、「怒涛」でしょう。
しかし正式な字は実は「濤」の方であり、「涛」ではありません。「涛」はいわゆる略字と呼ばれています。
「怒涛」の使い方・例文
「怒涛」は後ろに「の」+名詞で使用されることが多い言葉です。ここで紹介するのは「怒涛の如く~」と「怒涛の~」の2つになります。
特に「怒涛の~」は以下で紹介する例文以外にも「怒涛の勢い」や「怒涛の展開」など様々な名詞に用いられる言葉です。気になる人はぜひ調べてみてください。
「怒涛の如く~」
第33回吉川英治文学賞受賞した白井一郎の長編小説のタイトルに選ばれた言葉です。
「荒れ狂う大波であるかのように、規模や勢いがものすごい様子」を比喩的に表現するときに使います。
例文
- ・客が怒涛の如くスーパーに押し寄せる。
- ・旅行を終えた友達が、思い出を怒涛の如く語り始めた。
怒涛のごとく
読み方:どとうのごとく
別表記:怒涛の如く激しく荒れる大波であるかのように、規模や勢いがものすごいさま。荒れ狂っている様子。
出典: https://www.weblio.jp/content/%E6%80%92%E6%B6%9B%E3%81%AE... |
「怒涛の~」
怒涛の+名詞で「怒涛」は「名詞」を修飾します。
そのため、名詞に迫りくる緊迫したイメージを持たせたいときに使います。
例文を以下に3つ紹介します。
- 昨年は怒涛の一年だったので、あっという間だった。
- 試合後半から怒涛の追い上げで逆転勝利を収めた。
- もう後のない選手が怒涛のように迫りくる。
「怒涛」を含む言葉の意味
初回公開日:2018年01月27日
記載されている内容は2018年01月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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