「累計」の意味と使い方|例文6つ・「累積」「合計」との違い
更新日:2024年07月22日
3「自動車の販売台数の累計」
「自動車の販売台数の累計」も経済ニュースで良く使われています。日本の主要産業として、景気動向を説明するときなどに持ち出されます。
「自動車の販売台数の累計」は、自動車の車種ごとの累計値のこともあれば、メーカー関係なく、自動車すべての累計販売台数のこともあります。
【例文】
・〇月度の自動車の販売台数の累計は、前年〇月度を上回り、景気回復を示唆しています
・日本車の販売台数の累計は、全世界で着実に伸びている
4「インターネットの累計加入者数」
「インターネットの累計加入者数」には、インターネットの利用が一般で開始されてから、プロバイダ契約した人の累計値を示しています。「〇月度の」といえば、その月のみの累計値になります。
「累計加入者数」には、「いったんインターネットを辞めて、再度加入しなおした」という人は、重複カウントされていることになります。
【例文】
・インターネットの累計加入者数はスマホの普及で爆発的に伸びた
5「データの累計を取る」
「データの累計を取る」とは、「合計」という確定値ではなく、「中間値」であることを示すために「累計」という言葉を使います。
「データの累計を取る」と言った場合、そのデータは今後も蓄積されていくが、現時点までの集計を算出するのだ、という意味が含まれています。
【例文】
・今年度予算に対し、現時点までのデータの累計を取って比較し、達成率を導き出す
・売上予測と現時点のデータの累計を取った結果を比較する
6「個々の力を累計する」
「個々の力を累計する」は、個々の力の積み重ねを意味しています。具体的な数値として示される「力」でなくても、力の積み重ねが感じられるときに使えます。
「累計する」という表現から、積み重ねられた力は1つにまとまるのではなく、個々独立しているイメージになります。
【例文】
・個々の力を累計することで、思わぬ力となって発揮された
・個々の力を累計したものではなく、全体として統一された力になっている
「累計」の意味が把握できていなかった人におすすめ
「累計」の意味を知らなかった人や、まだ「合計」との違いが理解しきれていない、という人には、「15歳までに語彙をあと1500増やす本」をおすすめします。
小中学生用の参考書ですが、小中学生用だからこそわかりやすい解説が期待できます。まずは、義務教育で知っているべき「語彙」の復習をし、確実に身に付けましょう。
義務教育の復習が完了したらビジネス書などを手に取って語彙力を強化しましょう。
「累計」の類似表現と意味の違い
「累計」には、類似の言葉がいくつかあります。意味によっては「累計」の同義として使える場合もあり、また「累計」の意味を説明する言葉として使われることもあります。
ここでは、「累計」と使われ方が似ている言葉の意味と、「累計」との相違点をご紹介します。両者の類似点と相違点をきちんと整理して覚え、いざ使うときに混同することのないようにしましょう。
実際に各言葉が使われる状況をイメージして覚えると効果的です。
「累積」
累積」には、「重なり積もること」「重ね積むこと」「累算」「累乗すること」という意味があります。「累算」という意味では、「累積」と「累計」は同じ意味で使えます。
しかし、慣用句に組み込まれている場合は、意味が近くても言い換えには使えません。「累積赤字」という言葉がありますが、「累計赤字」とは言いません。
「累積赤字」を説明する際に、「赤字金額の累計値のこと」と「累計」を用いることは可能です。
「延べ」
「延べ」には、以下の3種類の意味があります。
①ひらたく延ばされたもの。「延べ金」「延べ銀」に主に使われる
②同一のものが重複してもそれぞれを数え、合計に加えること
③期日・期間を繰り延ばすこと
「累計」と類似の意味となるのは、②の意味で使われたときになります。
延べは、来場者数など、ずっとカウントを取っていた場合の数値であり、「累計」は日々の合計など集計された値の蓄積値として使われます。
「小計」
「小計」には、「部分の合計」「合計を算出する際の費用ごとの金額」といった意味があります。つまり、合計のない、小計だけの計算書というのは存在しないことになります。
「累計」はその時点までの積み上げなので、あらかじめ決められた集計ポイントというものがありません。小計は会計上の費目のように全体の中の一部の単位で集計を行います。
【例文】
・日単位の小計を出し、ひと月分まとめた合計を報告する
初回公開日:2018年01月23日
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