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【状況別】「殿」の正しい使い方・違いと使い分け方|社内/部署

更新日:2024年08月15日

ビジネスシーンのみならず敬称はよく登場します。その中でも「殿」の使い方をご存知でしょうか。「殿」の意味や正しい使い方、また「殿」以外の敬称にはどのようなものがあり、それぞれどのように使うのが正しいのか。例文をご紹介しながらわかりやすく使い方を説明します。

状況別「殿」の正しい使い方

日々の生活の中で、どの言葉を使うのが適切か判断しにくいものがいくつもあります。その中でも目上の人に対し、敬意を表したつもりが逆に失礼にあたることもよくあります。

そのような時、適切に正しい判断ができることこそが一人前の社会人として必要なスキルとなります。手紙やメール、社内・社外など、さまざまな状況の中で「殿」はどのような使い方をするか、きちんと覚えておきましょう。

数ある敬称の中から、敢えて「殿」を使うのであれば、間違った使い方をしないようにしなければいけません。

言葉が持つ意味を知る必要性

「殿」という言葉の使い方を知る・覚える前に、まずは「殿」という言葉の持つ意味を知ることが大切です。言葉にはそれぞれ大切な意味が込められています。その意味をきちんと把握することが、正しい使い方をマスターする近道です。

「殿」という言葉について

「殿」という言葉には「どの・との」や「でん(てん)」という読み方が一般的です。今回の内容にふさわしいのは「との」と読ませるほうです。

ちなみに、「殿」という一文字で「しんがり」や「あらか」と読む使い方もあります。「あらか」は「在りか」から来ているもので、「しんがり」は「一番後ろ」や「最後尾」などの意味を持っています。豆知識として覚えておくと何かの時に役に立つでしょう。

「殿(との・どの)」の意味

相手の方への敬称と使用する場合、「殿(でん)」と読む場合もあります。「貴殿(きでん)」などがそれに当たります。では「殿(との・どの)」はどのような意味があるかをみてみましょう。

「殿(との)」と読む場合の使い方は、実は今回ご紹介する内容とは意味合いが異なります。「殿(との)」となると、女性側から男性を指して言う場合の敬称となります。また、「お殿様」のように主君や貴人を指す場合にも用いられます。

では今回の主役となる「殿(どの)」についてはどのような意味があるのでしょう。「殿(どの)」という読み方での使い方の場合は人の名前や身分に対してつける敬称となります。使い方は人名や身分(役職名)のあとに続けるのが正しい使い方です。

例)山田殿、営業部長殿

「殿」という言葉の歴史

「殿(どの)」とは元々はそれぞれの土地にある屋敷などの尊称として使われていました。「尊称」とは「様」や「殿」と同じく、相手や身分などを尊び、敬っている気持を表すときに使う呼び名を意味します。一言で表すと「敬称」です。

実は日本では人の名前を口にすることが非礼にあたるとされている時代がありました。特に身分の高い公家や武士などは、相手の名前ではなく官職名であったり、相手が住んでいる屋敷がある「地名」の後に「殿」とつけることが一般的でした。

このように、名前を直接口にすることがはばかられた時代から時を経て、現在の警鐘としての形へと変化していきました。

誰に対してかによって使い方が変わる

「殿」という言葉を人名や役職名のあとにつける使い方をする場合、注意しなくてはいけない点があります。それは相手が自分より目上の立場の人か、それ以外の場合かです。ここを見誤ると大変失礼になってしまいますので、注意しましょう。

「殿」の使い方は、目上の人が目下の人に使うのが正しい使い方です。時折「○○部長殿」のような使い方を見かけますが、ビジネスのシーンでは自分よりも目上の方への敬称に「殿(どの)」は使用しないのが一般的です。この点をきちんと押さえておきましょう。

社内で使う場合

「殿(どの)」の社内での使い方は、先ほどお話しした「殿(どの)」の一般的な使い方のルールを守って、相手が目上の方でなければそのまま名前のあとに「殿(でん)」とつければよいでしょう。

使い方としては「名前」+「役職名」+「殿」が一般的です。
例)山田人事部長殿

部署で使う場合

「殿(どの)」は自分より身分が下の人などに対しての使い方が正しいため、個人宛てであっても、部署宛てであっても、社外の人へ「殿」を使用するのはタブーです。「殿」の正しい使い方は原則、社内の目下の人に対して使うと覚えておいてください。

「殿」の使い方としてスマートとされているのが「役職名」や「部署名」に続けて「殿」を続ける使い方です。「部署名」はともかく、「役職名」には敬称を使う必要は本来ありませんが、「殿」とつけることで座りも良くなりますので、使用される方も多くいらっしゃいます。

しかし、繰り返しお話ししているとおり、社内であっても目上の方には「殿」を使うのは失礼に当たりますので、役職名のあとには「様」をつけるか何もつけない、「部署名」のあとは名前を続けるのがベターです。

企業などに使う場合

企業ということは社外として考えるのが基本です。しかしあなたの会社と相手との会社の関係性によっては「殿」を使っても問題のではとなるでしょう。

しかし、ここで覚えてきたいのは、役職名や個人の名前には「殿」を使いますが、企業名に対して「殿」を使うことはビジネスのシーンでは一般的ではありません。

よって、企業名には「殿」ではなく別の敬称を使用することになります。

企業の中の個人あての場合は相手との関係性にもよりますが、基本的には社外の相手となりますので「殿」は使わないのが一般的となります。

「殿」との使い方の違いと使い分け方

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初回公開日:2018年02月08日

記載されている内容は2018年02月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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