「かかわる」の意味と使い方・類語・敬語・公用文での使い方
更新日:2024年09月26日
漢字別「かかわる」の意味と使い方!
「かかわる」の漢字は、3つあります。1つは「関わる」で、もう1つは「係わる」、そして最後の1つは「拘わる」です。
これから「かかわる」の漢字たちが表す意味を確認し、使い分けられるようにしておきましょう。また、使い方にそれぞれ違いがあります。それでは、「かかわる」を漢字ごとの意味で紹介していきます。
関わる
「関わる」は、「関係を持つ」の意味で「かかわる」を使う時の漢字表記になります。「関」にはいくつかの意味が存在しますが、「関わる」の形で用いる場合には「かかわる(与る=関与する)・関係する」の意味を持ちます。つまり、「関わる」の意味は「関」が持つ意味のままということです。
「関」という漢字は「左右両開きの戸」と「糸の先端+昔の子供の髪」の象形で成り立っており、当初は「門を合わせて閉じる」という意味でした。その「合わせて閉じる」から、「互いに(かかわり)合う」の意味が連想されたのでしょう。
「関」を「かか(わる)」と読むのは訓読みですので、常用漢字として公用文でも用いることができます。音読みでは「かん・せき」、常用漢字表外では「からくり」や「かんぬき」と読むこともできます。
係わる
「係わる」は「関わる」と同様、「関係を持つ」の意味で「かかわる」を使う時の漢字になります。「係」にも「関」と同じくいくつかの意味が存在していますが、「係わる」の形で用いる時には「かかる」の意味を持ちます。
この「かかる」の意味は2つあり、そのうちの1つは「関わる・繋がる・関係がある」を用います。
以上の意味からも分かるように、「関・関わる」と「係・係わる」は同じ意味ですが、使い方には違いがあります。「係」を「かか(わる)」と読むのは、常用漢字表外の読み方になります。すなわち、常用漢字ではないため、公用文での「かかわる」には使わない漢字表記です。
公用文は、公共や公の用務などで用いる文のことで、使用できる漢字は常用漢字のみとなっています。そのため、「係わる」の表記は使えません。
拘わる
「拘わる」は、「こだわる・かかずらう」の意味で「かかわる」を使う時の漢字になります。「拘」を「かかわる」の形で使う時には、「かかわる(関係を持つ)」の意味を持ちます。
この意味的には「関・係」と同じですが、「かかわる」の形としての意味が異なっています。その理由は「拘わる」は「かかわる」の他に、「こだわる・かかずらう(拘う)」と読む点にあります。
「こだわる」は「心が何かに囚われて自由な考えができなくなる」状態を表し、「かかずらう」は「面倒なことに関係する」ことを表す言葉です。
「関・係」は単に「関係する」ことを意味し、特に限定要素はありません。「拘」は「面倒なことに関係すること」を表すため、ネガティブな意味での表現になります。公用文で「かかわる=こだわる・かかずらう」を使う時には「かかわる」を平仮名で表記しましょう。
公用文では?「かかわる」の使い分け方
これまでに触れていますが、「係わる」は常用漢字ではありません。そのため、公用文において「関係を持つ」の意味で「かかわる」を使う時には「関わる」を用います。
「こだわる・かかずらう」の意味で「かかわる」を使用する場合の漢字は「拘わる」ですが、これも「係わる」と同じく常用漢字表外になるため、公用文では平仮名表記とします。
以前は常用漢字表外だった?
以前は、「関わる」も「係わる」も常用漢字ではないため、公用文では平仮名表記「かかわる」を用いることが正しいとされていました。そのために、「関わる」も公用文で使用できないと思っている方も存在します。
しかしながら、2010年11月30日付の法令における漢字使用などについての中で、「関わる」が常用漢字に加えられました。
「関わる」が常用漢字ではなかった時もありますが、今は常用漢字として用いられています。公用文や公用書で「かかわる」の語を用いる時には、「関わる」を使いましょう。
敬語における「かかわる」の使い方は?
敬語の中で「かかわる」を表現する時には、「関わる」を用いることが無難でしょう。公用文の話でもお伝えしたように、「係わる」は同じ意味でも常用漢字表外になるため、常用漢字である「関わる」を使った方が良いでしょう。
また、「拘わる」は「面倒なことに関係する」意味で使う「かかわる」ですが、常用漢字表外なので、平仮名の「かかわる」を使う。もしくは「不利益なことに関わる」など「面倒なこと」を示す言葉と「関わる」をつなげた文で表現をします。
「かかわる」の類語になる言葉は?
ここからは、「かかわる」の類語となる言葉を、紹介していきます。この記事を参考に、類語も覚えてみましょう。
初回公開日:2018年04月06日
記載されている内容は2018年04月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。