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「苦言を呈する」の意味と使い方・敬語・上司への使い方

更新日:2023年11月28日

「苦言を呈する」という慣用句を、雑誌やテレビでも見聞きすることがあります。しかしこの慣用句の意味をわたしたちは正しく理解しているのでしょうか。そこでここではこの慣用句にスポットを当てて、意味と使い方、類語、名言まで解説していきます。

「苦言を呈する」の言葉の意味本当に知ってる?

学生の間は、流行りの若者言葉でおもしろおかしく過ごしていられます。しかし、社会に出て行くようになったら、そうもいきません。社会人らしく、恰好の良い慣用句のひとつも使いたいものです。

でも、社会人らしい慣用句ってどんなものがあるのでしょうか。そこでここでは「苦言を呈する」という慣用句をご紹介していくことにします。

ではまず、この慣用句の意味から解説していきましょう。

「苦言を定する」の正しい読み方を知ろう

意味を解説する前に、この「苦言を呈する」の正しい発音をお伝えします。カッコよく使ったつもりだったけれど、読み方が間違っていたから笑われてしまった。なんてことにならないように、正しい読み方をきちんと覚えておいて下さい。

「苦言を呈する」の読み方は「くげんをていする」です。

ひねりのある読み方ではありませんから、素直に読めば大丈夫です。ここを押さえたら、次は意味を解説していきます。

「苦言を呈する」の意味を知ろう

それでは、わかりやすくなるように、この慣用句を分解してみましょう。

「苦言を呈する」の「苦言」のところをまず見て下さい。この苦言とは「言いにくい言葉」という意味です。つまり言うにしても聞くにしても「嫌な言葉」と理解するといいでしょう。そして「呈する」は「贈る」という意味です。

すなわち「苦言を呈する」の意味は「嫌な言葉を贈る」ということになります。さらにいうなら「相手にとって聞きたくない言葉を贈る」となります。なんだか嫌がらせのような意味になっていますが、本質は違います。

実はここに出てくる「嫌な言葉」の裏には「言わなければならない言葉」という意味が隠れています。

なぜ苦言を言わなければならないのか

それは「苦言」を言うことによって、危険を回避できることがあるからです。この場合の危険というのは、相手にかかる危険、自分にかかる危険、さらには社会にかかる危険の場合もあります。

なんていうととても難しく感じてしまいますが、若者言葉に置き換えるなら、誰かに向かって「それやばいよ」と言うのと同じでしょう。

では次に、この「苦言を呈する」は社会人としてどのように使ったらいいのかを解説していきます。

「苦言を呈する」の使い方は難しい?

一見すると堅苦しいようなこの「苦言を呈する」という言葉。使いこなすのは難しいなと感じるのではないでしょうか。それは、「苦言を呈する」という言葉を簡単に言うと「相手の意見に異論を唱える」ということだからです。

「空気を読む」風潮が幅をきかせている現代では、相手の意見に異論を唱えることは場を乱すことにもなり、反対意見を飲み込んでいる若い人も多いでしょう。

しかし、そんなことが続くとストレスがたまって、いわゆる人間関係に疲れてしまう事になりかねません。そんな時こそこの言葉を使うことをします。

まずは、自分に近い人に使ってみることで練習してみましょう。

文書やメールで使う

一般に、言いにくいことほど、口で言うより文字にして伝えるほうが抵抗を感じません。相手が機嫌を損ねる可能性が高いことを発言する時はなおさらです。そんな時活躍してくれるのが「メール」です。

自分の中に異論が起こる時、人は少なからず興奮してしまいます。その興奮をまず抑えてくれるのが「意見を文字にすること」です。

興奮したまま発言すると、人は言わなくてもいい言葉まで発することが多いので、それだけは避けたいもの。またここで「苦言を呈する」という堅苦しい言葉をつかうことにより、一層興奮が抑えられることになります。

「君のいうことに自分は苦言を呈する」なんてメールを書くと、自分が少し大人になった気がするのではないでしょうか。そう思ったならそれに続く意見も自然と冷静さを持ったものとなるでしょう。

でもメールではまどろっこしいと感じる時はどうしたらいいでしょうか。

口頭で使う

異論でなくても言いにくい言葉を文字にする事もあるでしょう。たとえば異性に告白する時はラブレターを選んだりします。しかし、告白は相手の前で言葉にした方が、ラブレターよりインパクトがあります。

これと同じように、異論を唱えたい時も目の前で発言した方が相手に伝わりやすいもの。そんな時こそ「苦言を呈する」という言葉を使いましょう。それは、単にインパクトを与えるだけでなくメールの場合と同じく、この言葉が冷静さを取り戻す役目をしてくれるからです。冷静さのある意見には相手も耳を傾けてくれます。

さて、ここまでは友達に向かって使ってきましたが、この「苦言を呈する」という言葉。上司や目上の人に使ってもいい言葉なのでしょうか。次はそのこところを見ていきます。

「苦言を呈する」は上司に使ってもいい?

当然のことながら、上司に対しても異論を唱えたいことは仕事の上で出てきます。そんな時に「苦言を呈する」なんて言い回しをしてもいいものでしょうか。

その答えはイエスです。たとえ相手が上司でも目上の人であっても、相手の意見がまちがっているならハッキリ言わなければなりません。そんな時にこの「苦言を呈する」を使うことに問題はありません。

しかし単に「その意見には苦言を呈する」と文書あるいは口頭で言っても良いのですが、それだけではやはり反感を買ってしまうこともあります。

そこで、この「苦言を呈する」という言葉を、反感なく受け止めてもらえるような丁寧な敬語に置き換えることをします。

次のページ:「苦言を呈する」は敬語にできる?

初回公開日:2018年05月07日

記載されている内容は2018年05月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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