「呷る」の意味と使い方・「煽る」との違い・類語・例文・読み方
更新日:2024年10月23日
「呷る」の読み方
「呷る」は、あまり見かけない言葉です。「呷」の音読みは「コウ」、訓読みは「すーう」「あおーる」です(ー後は送り仮名)。常用漢字ではなく、JIS第2水準漢字として登録されています。「呷る」だと「あおる」と読みます。
その「あおる」は「呷る」?それとも「煽る」?
「あおる」と聞いた時、何を思い浮かべますか。「煽る」と「呷る」、現在では大きく分けて二種類の意味を持っています。ここでは「呷る」の意味と使用上の注意点、「呷る」と「煽る」の由来、もう一つの「煽る」の意味や「呷る」との違い、類語などをご説明します。
「呷る」ってどういう意味?
まず、「呷る」とは何でしょうか。「呷る」の意味は二つ、「お酒や毒などを一気に飲むこと」と「あおむけでぐいぐいと飲むこと」があります。仰ぐようにして、お酒などの飲み物を一気に飲む仕草や行動のことを「呷る」と呼びます。ちびちび、少しずつ飲む様子では「呷る」にはなりません。「呷る」では一気に、一息に、がポイントです。
飲み干さないと使えない
「呷る」は「仰ぐようにして飲み物を一気に飲む姿」を表現する言葉です。残らず飲み干さない場合には「呷る」は使えないので注意が必要です。まるで飲み干すような勢いで飲んでいる場合は「呷るように飲む」と書くのが無難です。
「呷る」と「煽る」の由来は同じ
「呷る」も「煽る」も、実は由来は同じです。元々は馬を急がせる時に、鐙を蹴って進ませることを「煽る」と呼びました。人ではなく、馬を焚きつける言葉でした。
「呷る」と「煽る」はここが違う!
「呷る」は「仰ぐようにして飲み物を一息に飲む姿」でした。では、もう一つの「煽る」はどんな意味を持つのでしょうか。近頃ではネット上でもよく目にするようになりましたが、あまり良い印象ではないように見受けられます。
ここでは、本来の「煽る」の意味や使い方を見ていきましょう。
「煽る」の意味は?
「煽る」の意味は大きく分けて四つ、「風によって物が動く様子、風を起こすような動作」、「他人を刺激したり焚き付けたりすること、扇動する行動」、「相場を上げるための買い付け」、「馬の鐙を蹴って進めること」です。
カーテンが風に揺らめく様子やうちわで風を起こす動作、誰かを焚き付けて動かしたりデモを起こしたり、という動きを表すのが「煽る」です。「呷る」のように、何かを飲む意味はありません。「勢い」という共通点はありますが、現在では全く違う意味になっています。
元々は「煽る」だけだった
実は「呷る」は、「煽る」の中に含まれます。現在は分けられていることが多いですが、辞書によっては今も「煽る」の中に「呷る」が含まれていることもあります。
初回公開日:2018年04月17日
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