Search

検索したいワードを入力してください

日本語「先方様」という使い方は間違いなのか・敬語|先様

初回公開日:2018年05月07日

更新日:2018年05月07日

記載されている内容は2018年05月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

意外と多くの方が使っている「先方様」ですが、この表現は実は誤りであることをご存知でしょうか。この記事では、「先方様」が誤った表現である説明の他に、正しい使い方、表現の仕方など詳しくご紹介しています。ビジネスにおいて必須のスキルなので、ご覧ください。

「先方様」の読み方は?

「先方」の漢字を見て、真っ先に思い浮かぶ読み方は「せんぽう」ではないでしょうか。この「せんぽう」の読み方は合っていますが、「せんぽう」以外にも「さきがた」という読み方をすることもあります。

このように、「先方」の単語一つをとっても異なる読み方をすることがありますが、意味も一つだけではありません。「先方」という一つの単語には、複数の意味を持っています。

そもそも「先方」の意味はなに?

日本語「先方様」という使い方は間違いなのか・敬語|先様
※画像はイメージです

ビジネスシーンにおいて「先方に確認を取る」「先方は○○と言っている」などと表現することがあります。そもそも「先方」とは、「相手の人、相手方」という意味なので、前述した例文だと、「相手の人に確認を取る」「相手の方は○○と言っている」と言い換えることもできます。

また、もう一つの意味として「先方(せんぽう)」は「先のほう、前のほう」という意味もあります。「先方(さきがた)」は「(時間的に)少し前、さっき」の意味ももっています。

このように「先方」とは、同じ漢字でも読み方が違ったり、同じ読み方をしても違う意味になったりします。

「先方様」という使い方は間違い?

日本語「先方様」という使い方は間違いなのか・敬語|先様
※画像はイメージです

では、本題に入ります。

「先方」は「相手の人」だと説明しましたが、相手を丁寧に言いたいがために、「先方様」という表現をしてしまってはいないでしょうか。先に結論を述べますが、この「先方様」という表現は誤りです。

名前に「様」を付けて敬語表現しているように、「先方」の言葉を丁寧にしたいという思いから「様」を付けて「先方様」という表現をしたい気持ちは理解できますが、誤った表現をしてしまうと逆に相手に失礼になったり、「こいつは言葉を知らないんだな」と相手からの印象が悪くなったりと、何も良いことはありません。

言葉遣いとしても間違ってる上に、相手からの印象も悪くなる可能性が高いので、「先方様」という表現はしないでください。

なぜ「先方様」はおかしいのか?

なぜ、「先方様」という表現がおかしいのか、詳しくご説明します。

ビジネスシーンでもよく使われている「先方」ですが、これは身内間で第三者を指す言葉になるので、実は敬語表現自体が存在しません。

「田中さん」「○○会社」のような「相手を直接指し示す言葉」の場合には「様」の敬称を付けて「田中様」「○○会社様」と表現しますが、「先方」の言葉自体に「相手の人」という意が含まれているため、敬称をつけなくても問題ありません。

以上のことから、「先方」の言葉自体に「相手の人」という意味を持っており、「相手を直接指し示す言葉」でもなく、身内間で指す第三者ということから、「先方様」という表現は誤りになります。

「先方様」の正しい使い方は?

日本語「先方様」という使い方は間違いなのか・敬語|先様
※画像はイメージです

では次に、「先方様」の正しい使い方についてご説明します。

「先方様」という表現になってしまうのは、「先方」の人に対して敬意を払った表現をしたい場合がほとんどでしょう。敬意を払った言い方が間違ってるだけで、その気持ちは大事ですので、この機会に正しい表現を身につけましょう。

「様」は付けずに「先方」で!

「先方様」は誤った表現だと説明しました。「先方様」を正しく表現するには、「様」を付けずに「先方」と表現するだけでOKです。

そもそも「先方」という言葉は、身内間だけで使用する言葉になります。身内の間で、つまりビジネスシーンにおいては社内で、もしくは同じ会社で働く仲間の間で「第三者」を表す言葉として使われ、取引先などを指しています。

この「先方」という言葉は、相手の人の前では使いません。あくまで自分たちの間で、相手の人がいない状態のときに使います。この場合には「先方様」という相手の方に敬意を払った表現は気にしなくて大丈夫ですが、個人や会社の名前が判明している場合は「○○様」という表現をしましょう。

「先方様」の敬語表現は?

上述してきたように、「先方様」は誤った表現です。相手を丁寧に言いたいからといって、「様」を付けたらいいわけではなく、この「先方様」も実のところ敬語表現にはなっていません。「様」が付いているので、一見すると敬語のように感じますが、敬語にはならないのでご注意ください。

そもそも、「先方」という言葉自体に敬語表現は存在しません。なぜなら、前述したように、身内の間だけで使う言葉であり、相手の人に向かって言う言葉ではないからです。相手に向かって使う言葉ではないので、敬語表現しなくて良いとされています。したがって、「先方」に敬語表現はありません。

以上のことから、「先方様」は「先方」の敬語表現のように感じますが、そもそも「先方」には敬語表現は存在せず、「先方様」という表現も誤りになります。ですので、「先方様」は使わないようにしましょう。

「先方様」ではなく「先様」と表現しよう!

どうしても「先方様」と表現したくなることはあるでしょう。ですが、「先方様」と言ってしまうと誤った表現になるので、場合によっては相手に不快感を与えたり、失礼にあたることもあります。

このように、どうしても敬称をつけて表現したい場合は「先方様」ではなく、「先様」と表現しましょう。「先様」とは、「相手の人」という意味があります。そして「話題に上がってる人を敬った言い方」でもあるため、「先方様」のように相手の人を丁寧に敬った言い方をしたい場合に使えるぴったりな言葉と言えます。

「先方様」に似た言葉は?

「相手の人」を意味する「先方様」とよく似ている言葉についてご紹介します。

「相手方」とは?

「相手方」とは、その文字どおりですが「相手の人」という意味になります。この「相手方」も「先方」と同じような意味を持っていますが、ビジネスシーンでは「先方」を使います。

この「相手方」が使われるのは、主に裁判などの司法の場です。訴訟などで相手に損害賠償請求をすることもあるでしょう。訴訟を起こす側を「原告」と言いますが、起こされた側「被告」を「相手方」と呼ぶことがあります。

このように、「先方」と同じような意味の「相手方」ですが、「先方」はビジネスシーンで使われるのに対し、「相手方」は主に司法の場で使われる言葉です。したがって、仕事などの会話を上司としている時は、「相手方」ではなく「先方」と表現するようにしましょう。

ビジネスシーンでは社内で使う言葉!

日本語「先方様」という使い方は間違いなのか・敬語|先様
※画像はイメージです

上述してきましたが、「先方」という言葉は身内の間で使われる言葉であり、「先方様」は誤った表現になります。ですので、社内や同じ働く仲間同士の会話・メールでのみ使える言葉ということです。

ですので、実際に相手の人に向かって言ったり、会社の外や働く仲間以外のところでは「先方」は使えません。相手の人に向かって「先方様」などと表現することもやめましょう。「先方様」は誤った表現な上、使うシーンも不適切なので、相手の方に対して失礼ですし、不快感を与えてしまいます。

ですので、「先方」は会社内、働く仲間同士の会話以外では使わないでください。

社外では「御社」「貴社」などと表現しよう!

もし会社の外で相手の方に対して「先方様」という表現をしたいと思った場合は、「御社」や「貴社」などと表現しましょう。「御社」も「貴社」もどちらも「相手の会社様」という意味で、相手の会社に対して敬意を払った表現の言葉になります。主に、「御社」は話し言葉、「貴社」は書き言葉です。

また、「先方」が会社ではなく個人だった場合は、「○○様」と表現してください。会社名がわかる場合は「○○会社様」という表現も良いです。

このように、会社の外で相手のことを敬意を払いたい場合、「先方様」言うのではなく、「御社」「貴社」「○○様」「○○会社様」などと表現しましょう。

「先方様」のメールでの正しい使い方!

メールにおける「先方様」の使い方についてご説明します。

メールでも「先方様」という表現は誤りなので使わないでください。身内間でのみ「先方」と使ってOKですので、社内メールでは「先方」を用いて大丈夫です。が、社外では「先方」は使いません。前述したように、社外で相手の会社のことを表すなら「貴社」か「御社」を用います。ただ、「御社」は話し言葉ですので、メールでは書き言葉の「貴社」を使いましょう。

以上のことから、社内メールでは「先方」でOK、社外に向けてのメールなら「貴社」を用いて表現します。

社外のメールでは「貴社」!

社外では「貴社」を用いましょう。また、個人の場合や、会社・団体の名前が分かってる場合には「○○様」「○○会社様」という「固有名詞」に「様」を付けた表現をします。間違っても相手の人に向かって「先方」「先方様」は使わないでください。相手の人に不快感を与えることもあり、悪い印象を持ってしまう可能性が高いです。

「貴社」を使った例文を挙げてみます。

「貴社におかれましては、創業30周年を迎えられ、おめでとうございます」

「来月行われる合同イベントについて、貴社と弊社で協議させていただければと思います」

「本日、貴社へ例の書類を送らせていただきますので、到着次第ご確認の程、よろしくお願い申し上げます」

社内のメールでは「先方」!

会社の外に向けてメールを送る場合は「貴社」を用いると説明しましたが、社内に向けてのメールは「先方」を用いて大丈夫です。ただし、これまで説明してきたように「先方様」と表現するのはやめましょう。メールでも口頭でも「先方」の使い方は同じです。

「先方」の反対語は「当方」!

「相手の人」の意味の「先方」ですが、反対語になる「こちらの人(自分側の人)」は「当方」という表現をします。この機会に「先方」の反対語は「当方」だと覚えておきましょう。

ビジネスにおける「当方」の使い方は?

ビジネスにおいて、「先方」が「相手の人(会社)」になるのに対し、「当方」は「自分の会社」になります。「自分側の」という意を含みますので、個人を指す場合に「当方」は用いません。「自分の会社」「こちらの会社」を表現する際に「当方」を使います。

使える場面も限られており、「当方」はまだ取引が始まっていない場合にのみ使える表現になりますので、取引が開始された後は文書やメールなどでは「弊社」という表現をしましょう。

「先方」を使った例文!

日本語「先方様」という使い方は間違いなのか・敬語|先様
※画像はイメージです

「先方」を用いた例文をいくつか挙げてみます。

「明日、私が先方に確認のご連絡をいたします」

「会議で上がった内容について、先方に確認をとっておきます」

「先方は○○をご希望です」

「先方は○○と仰ってますが、対応はどのようにいたしましょうか」

NGな「先方様」を用いた例文!

誤った表現の「先方様」を用いた例文を挙げてみます。これらは間違いですので、このような表現はしないでください。

「先方様のご意見を伺って参ります」

「○○の件については、先方様と相談して決めさせていただこうと思っております」

「そのことについては、先方様に確認を取ってください」

「先方様」ではなく「先方」と表現しよう!

日本語「先方様」という使い方は間違いなのか・敬語|先様
※画像はイメージです

「先方様」という表現が誤りであることは理解していただけたでしょうか。正しくは「先方」なので、「様」を付けた表現はしないでください。どうしても敬称をつけた表現をしたい場合は「先様」を用いましょう。

また、「先方」は身内の間でだけで使える言葉です。したがって、相手の方の前で相手の方に向かって「先方」と言わないようにしてください。身内間以外で「先方」のような表現をしたい場合は、「貴社」や「御社」を用いて「相手の会社」を表現しましょう。

誤った言葉を使ってしまうと、場合によっては相手に失礼であったり、不快感を与えてしまうことがあります。適切な場所で適切な言葉を使うようにこころがけましょう。

Latests