「貴社様」は表現としておかしい?例文や注意点も併せて解説
更新日:2024年10月13日
履歴書を作成する場合でも「貴社様」という言葉は普通に使われますが、この場合もメールでの書き方と同じく、あまりしつこく「貴社様」を使わない方がいいでしょう。
履歴書というのは「その会社に提出すること」がわかっているため、とりわけ相手の会社を名指しで指名することも少なくなります。
履歴書での「貴社・貴社様」の例文
- 貴社の経営理念に共感し志望しました。
- 即戦力となるよう貴社に貢献したいと考えております。
仕事メール
ビジネスメールなどで「貴社様」という言葉を表記する場合も就活中のメールと同様に冒頭やしめくくりの挨拶で使われることが多いです。
冒頭では時候の挨拶やお礼の言葉を述べる時に「貴社様」という言葉を使います。しめくくりでは相手のこれからの繁栄を願うような言葉とともに「貴社様」という言葉を使いましょう。
ビジネスメールというのはあらゆる仕事において「頻繁に使用される伝達ツール」となるため、あまり頻繁に使われるメールにおいて「貴社様」という言葉を乱発してしまうとかえって不自然な形となります。「貴社様」を文中で乱用するのは控えましょう。
仕事のメールでの「貴社様」の例文
- 貴社様におかれましてはますますのご繁栄のこととお喜び申し上げます。
- 貴社様のますますのご繁栄をお祈り申し上げます。
取引先へのメール
取引先へのメールの場合も「貴社様」の使い方は仕事のメールとほぼ変わりはありません。メールの冒頭やしめくくりの挨拶で相手の会社のことを呼ぶ際に「貴社様」という言葉を用います。会社の取引先ですので敬意を示すためにも正しく「貴社様」を用いましょう。
また、注意点も同様で文中で何度も「貴社様」という言葉を繰り返すことは控えましょう。
取引先へのメールでの「貴社様」の例文
- 平素より貴社様のご尽力には大変感謝いたしており、今後、益々のご協力をさせていただければ幸いです。
- 貴社様 この度は弊社が掲げさせていただきました事業計画にご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。
- 今後とも、貴社様とともにご発展とご活躍をさせていただければ幸いです。
電話で使う
就活中や仕事をする時にメールや手紙だけではなく電話をする機会があります。電話はメールや手紙と違い相手と言葉を交わすものです。なので文語表現である「貴社様」という言葉は電話では用いません。
電話など人と直接言葉を交わす時には「貴社様」の代わりに「御社」という言葉を用いましょう。「御社」という言葉は文語表現としても用いることができますが、「貴社様」は文字で書く時のみに使用できる言葉あると覚えておくと安心です。
- 打ち合わせのため◯時に御社に伺います。
- 御社の製品についてお伺いしたいことがございます。
年度・年末年始の挨拶
年度・年末年始の挨拶においても「貴社様」という言葉はよく見られます。年度・年末年始の挨拶の場合も文の冒頭やしめくくりで「貴社様」という言葉を用います。
先述したように、相手に違和感を持たれないためにも「貴社様」という言葉を何度も繰り返し使用することは控えましょう。
- 今年も貴社様には大変お世話になりました。
- 旧年は貴社様には多大なるご支援を賜りましたこと深く感謝申し上げます。
「貴社様」の注意点
「貴社様」という言葉の使い方を学んだところで、ここからは「貴社様」という言葉を使う時の注意点を確認していきます。
たびたび使い方の部分でも注意するべき点を述べてきましたが、ビジネスなど大事な場面で誤用しないためにも、今一度注意点を整理し振り返りましょう。
「貴社様」は二重敬語
先述でも少し触れましたが、「貴社様」という表現は文法的には「二重敬語表現」として認められます。そのため、正しい敬語表現かどうかと問われた際には「不正確」と捉えられがちです。
しかし、「貴社様」という発音や言葉そのものの意味合い・ニュアンスには、「相手のことをさらに尊敬する念」が込められますので、とりわけ大きな減点にはなりません。
「○○様」という表現が相手にとっても自然な敬語表現として認められる場合が多いです。そのため、「貴社様」という表現をそのまま使っても特にマイナスイメージを付けられることは少ないです。
過剰な敬語は失礼になる
初回公開日:2018年05月15日
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