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「罹る」の意味と使い方・例文・類語・読み方・敬語・常用漢字か

更新日:2024年07月09日

「罹る」という言葉の読み方や意味をご存知でしょうか。この記事では、「罹る」の読み方、意味だけでなく、例文や類語、敬語表現など、かなり詳しくご説明しています。この記事を読み終わった頃には、「罹る」の読み方や意味、正しい使い方をマスターしていることでしょう。

「罹る」「病む」「患う」の使い分けは?

「罹る」も「病む」も「患う」も、「病気になる、かかる」という意味として使われ方は同じですが、異なったニュアンスで使われることもあります。それぞれの違いを理解しておきましょう。

「罹る」に関しては「病気にかかる」の形で使われることがほとんどですが、「病む」は「気に病む」の形で使うこともあり、「(ある事柄に対して)すごく気にかける」という意でも使われます。一方、「患う」は「恋に患う」「思い患う」という使われ方で、「悩む・心配する」という意味にもなります。

したがって、「罹る」は主語がなくても「病気(もしくは災害)にかかる」ということが明白ですが、「病む」は主語がないと、病気的なことなのか、それとも心配事なのかがいまいち分かりません。「患う」も同様です。

小さな違いではありますが、ぜひこれらの違いを把握しておいてください。

「罹る」の敬語は?

「罹る」の敬語表現についてご説明します。

先に結論を述べると、尊敬語だと「罹られる」、謙譲語だと「ご病気に罹ります」、丁寧語は「罹ります」です。

これらの詳しい説明の前に、まずは敬語の種類について簡単にご説明します。

敬語の種類は?

そもそも敬語とは、相手に対して敬う気持ちを表現するもので、言葉を丁寧にして表現する文法です。敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があり、それぞれ使い方も使う相手にもルールがあります。

「尊敬語」は目上の人に対して使う敬った言い方で、「謙譲語」は自分を下に下げることによって間接的に相手を上げる(敬う)表現です。「丁寧語」は文末に「です」や「ます」「ございます」を用いた丁寧な表現になります。

尊敬語と謙譲語の違いは?

実は、尊敬語と謙譲語は「動作をしている人」が違います。

「尊敬語」は目上の方の動作を表現する際に用いられ、たとえば「社長がお越しになる」「お客様が来店される」などのように、立てるべき相手の人の行動について述べているのが尊敬語です。

一方「謙譲語」は、自分や身内の動作を目上の人に向かって述べる際に使われます。「部長の家まで参ります」「明日、お客様に伺う予定です」などとなります。

謙譲語はこの他にも、部長の行動を社長に述べたい時などのように、「行動する人」と「話をしている人」を比べて「話をしている人」を一番に立てたい場合にも謙譲語が用いられます。この場合には「社長、部長からいお聞きした内容なのですが~」のように、社長を一番に立てるために、目上である部長の行動は謙譲語の「お聞きする」で表現します。

これらの尊敬語と謙譲語の違いを理解して、正しい敬語表現を心がけましょう。

それぞれの敬語表現!

では、本題の「罹る」の敬語表現について、尊敬語、謙譲語、丁寧語それぞれの表現方法についてご説明します。

尊敬語

尊敬語は目上の方の動作になるので、自分より目上の方が病気(もしくは災害)にかかる場合に「罹られる」と表現します。尊敬語は「~なさる」「~される」という表現を用いるのがルールとしてあるので、この「罹る」に「される」を組み合わせて「罹られる」になります。

以下で例文をご紹介します。

「お客様がインフルエンザに罹られたようで、訪問日時の変更を希望されてます」

「課長が病気に罹られて休暇を取るとのことで、その間、私が代理で引き継ぎます」

「社長が病気に罹られて入院していると聞きました。お見舞いに伺うことは可能でしょうか」

謙譲語

「罹る」の謙譲語についてご説明します。

実は「罹る」という単語そのものには、謙譲語に該当する言葉はありません。ですので、「病気にかかる」「病気になる」などの同じ意味を持つ言葉を使って謙譲語表現へと変換する必要があります。

したがって、「罹る」の部分が謙譲語に変換できないため「病気」の頭に「ご」をつけて丁重語として表現しましょう。謙譲語で「罹る」を表現したいなら「ご病気に罹る」「ご病気になる」などと表現しましょう。

以下、例文です。

「先輩がご病気にかかったみたいです」

「○○部長、今朝、課長がご病気になったため入院するという連絡がありました」

丁寧語

前述では、該当する謙譲語表現はないと説明しましたが、このような場合には丁寧語を用いても良いでしょう。尊敬語や謙譲語は目上の方に向けてしか使えないのに対し、丁寧語は目上の方でも目下の人でも、誰に対して使っても大丈夫な敬語です。

したがって、目下の人のことを述べる際だけでなく、該当する謙譲語がない時なども丁寧語を用いて表現しましょう。「罹る」の場合、丁寧語は文末に「です」「ます」を付け加えるだけなので「罹ります」、過去形にしたいなら「罹りました」です。

以下、例文です。

「○○くんがインフルエンザに罹りました」

「○○先輩が水ぼうそうに罹ったみたいです。大人の水ぼうそうは酷くなるってお聞きしましたが、先輩は大丈夫でしょうか」

「罹る」は常用漢字なのか?

中には「罹る」という漢字の表記を見たことがない人はいるでしょう。漢検1級レベルの漢字なので無理もありません。この「罹る」は、実は常用漢字ではありません。したがって、公文書や新聞などに「罹る」という表記はされてないため、この漢字を見たことがない人がいても不思議ではありません。

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初回公開日:2018年06月11日

記載されている内容は2018年06月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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