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「私情」の意味と使い方・例文・類語・仕事での「私情」の例

更新日:2024年01月22日

「私情」と言う言葉の意味と使い方についての記事です。「私情」と言う言葉を使うのに適切なシチュエーションについて例文を挙げながら解説し、仕事上で「私情」という言葉を使う場合に適切なケースについての例や、「私情」と言う言葉の類義語についても解説しています。

烏鳥私情

「私情」と言う言葉を使った四字熟語に「烏鳥私情」と言う言葉があります。「烏鳥」とはカラスの事を指し、カラスは親鳥に口移しで餌を食べさせる習性があることから育ててもらったことを忘れない親孝行な鳥とされており、そこから転じて「親孝行をしたいという気持ち」という意味になります。

一例として「忙しくて中々故郷へ帰れない。烏鳥私情の気持ちはあるんだけど、親はまだ元気なようなので勘弁してもらっている。」といった具合の使い方になります。

「私情」の類義語

「私情」と言う言葉の意味を考えた場合、その類義語は数多く存在します。「個人としての情や個人的感情」を指す同義語には「私意」や「私心」、あるいは少し耳慣れない言葉でしたら「情実」などと言う言葉が該当します。

また「自分が持つ私的な考え」を指す同義語には「私見」あるいは「自分の意見」といった言葉が該当し、また前述と同じように「私意」や「私心」といった言葉も該当します。

「私欲を遂げようとする心」と言う意味から見た場合ですと「我欲」や「私欲」、あるいは「エゴ(エゴイズム)」、「利己心」などと言った言葉が該当し、同じように「私意」や「私心」といった言葉もここに該当します。

「私情」と全く同義語に該当する同義語には「私意」や「私心」という二つの言葉が該当することになりますので、この2語に関しては「私情」と言う言葉と全く同じ使い方をしてもおかしくはないことになります。

仕事での「私情」の例

仕事の場で使うのに適した言葉であるのかどうかについての疑問はさておき、実際にこの「私情」と言う言葉を仕事で使う場合について適したシチュエーションなどについて解説していきます。

私情を制して

「私情を制して」と言う言葉は私的な事情を制して何かをする、あるいは何かをやってもらう場合に使う言葉になります。「私情を制してまで健気に出勤している彼のようには中々できるものではない」といった使い方が一例となります。

私情を挟まざるを得ない

日本に限らずビジネス社会では仕事に私情を挟むことをタブーとしていますが、必ずしもその文言どおりに凌げるとは限りません。取引先やお客様、あるいは会社の立場を理解した上で出てくるような私情の存在も考えられます。

お客様の立場に立つ場合「自分がそのお客様の立場だったらどう感じるだろうか」という疑問から始まりますので、「私的な意見」という言葉の意味を考えるとそれは私情から派生する考えとなります。その反面、相手の立場に立った意見と言うものは決して「利己的な意見」とは言い切れません。

そういった意見を会社の会議で述べる場合は「私情を挟まざるを得ないのですが」と前置きしてから述べると良いでしょう。ただし、その意見は決して「利己的」であってはいけないことを忘れないようにしましょう。

私情から申しても

仕事において相手の言動が目に余りどうしようもなくなった状態の時に相手を諭すときに使う表現として「私情から申しても」という言葉が便利です。

この場合、自分だけでなく多くの人がその相手の言動に対して目に余る、あるいは腹に据えかねている感情を抱いていて、なおかつ誰も中々そのことを注意できずにいる状況で、自分が代表して意見をする時に話の途中でこの言葉を交えて使う形となります。

このようなシチュエーションになることはあまりありませんが、可能な限り使いたくない言い回しですし、また自分自身もこの言葉を言われないように日々の言動を慎みたいところです。

「私情」の対義語

「私情」と言う言葉が私的な意見や感情を指すものであると捉えた場合、世間一般的な意見や世間一般的な理論、あるいは多くの人が同調する意見を指す言葉が対義語となります。代表的なものとして「世論」や「世情」、あるいは「一般論」などといった言葉が該当します。

また、私欲を遂げようとする心を指すものであると捉えた場合、人のために動くことや自分の利益よりもまず他人のためにといった意味合いになります。

「私情」と「私事」の違い

「私事」と言う言葉には「一身・一家に関係した事柄」と言う意味や、「他人に知られたくない私的な事柄」といった意味があります。言葉の意味から考えた場合「私情と言う言葉の中には自分の意見や考え、あるいは欲といったものを外部へと発信する性質が存在します。

しかし「私事」は自分のことに関連した事柄であってもあまり他人に発したくない事柄であることが伺えます。
そのもっともたる使用例が退職願や退職届の文面で、一身上の都合により退職をする場合には、「私事」と言う言葉から書き始めることが大筋のマナーとなっています。

「私情」と書き出した一身上の都合による退職願(または退職届)ですと、「辞めたいと思ったから辞めます」と言ったような意味になりますので「私事」と書き出した一身上の都合による退職願(あるいは退職届)のほうが適切です。

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初回公開日:2018年05月31日

記載されている内容は2018年05月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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