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「ゆくゆくは」の意味と使い方・類語・敬語・書き言葉|ビジネス

更新日:2024年07月02日

将来のことを話すときに何気なく使ってしまう「ゆくゆくは」についてご紹介します。「いつのことになるか分からない」非常に曖昧な表現ですので、使い方によっては相手に失礼に当たるかもしれません。意味を理解したうえで使えるように、例文も交えて詳しくご説明します。

「最終的には」の意味や例文とは?

「最終的には」の意味ですが「いちばん終わりには、進んでいく道の果てには」などがあります。「将来的には」と違い「終わりに近いとき」という時期が限定されます。「彼らは喧嘩している。しかし最終的には仲直りするだろう」でしたら、「喧嘩が収束する前には」といったニュアンスが含まれます。「今は役職に就いていないが、最終的には出世するだろう」でしたら、「定年前には出世するだろう」という意味も込められます。

「ゆくゆくは」に敬語はあるの?

「ゆくゆくは」に該当する敬語はありません。例えば「言う」であれば、尊敬語は「おっしゃる」謙譲語は「申し上げる」ですが、「ゆくゆくは」には、そういった敬語はありません。しかし、「ゆくゆくは」は、尊敬語を使うべき場面でも、謙譲語の方がよい場面でも、どの場面でも使うことができます。

丁寧語・謙譲語・尊敬語との組み合わせ

「ゆくゆくは」は尊敬語・謙譲語・丁寧語、どちらと組み合わせても、動詞のような活用はありません。「ゆくゆくは社長に就任する」という文を、尊敬語に変化させると「ゆくゆくは社長に就任されます」、謙譲語では「ゆくゆくは社長に就任いたします」、丁寧語「ゆくゆくは社長に就任します」です。

「ゆくゆくは」を使うときの注意点とは

敬語のように使い方があまり難しくない「ゆくゆくは」ですが使用の際には注意点があります。「ゆくゆくは」は、どの尊敬語や謙譲語とも使えるため、ついビジネスシーンでも使ってしまいがちです。しかし、使うには注意点もあります。その注意点とは、「どれくらい先のことか分からない曖昧な表現である」こと、「実現する可能性を示す言葉である」です。

「ゆくゆくは」どれくらい先かわからない表現

「どれくらい先のことか、分からない曖昧な表現である」についてです。例えば「ゆくゆくは昇給します」と言われても、近日中なのか、数年後の未来なのか、定年退職前なのかはわかりません。大切な場面であれば「〇月〇日付けで昇給します」や「来年は昇給します」というように、ある程度、期限を示した方が良いです。

「ゆくゆくは」は可能性を示す表現

「実現する可能性を示す言葉である」についてです。例えば「ゆくゆくは昇給します」と言われても、これはあくまで可能性の話で、確約ではありません。もし昇給しなくても、約束が破られたことにはなりません。仮に、従業員が店長に「アルバイトを始めて2年が経ちました。昇給はしますか?」と聞いた際、店長が「ゆくゆくはね」と答えた場合、従業員は答えをはぐらかされたと感じます。

「ゆくゆくは」は、曖昧な表現です。話す場合も、聞く場合も「曖昧である」ということを念頭に注意してください。はっきりした方が良い場面で使うと、相手に不快感を与えることになります。

「ゆくゆくは」のビジネスでの使い方は?

「ゆくゆくは」は、ビジネスでの場面においても使われます。履歴書などに、「ゆくゆくは営業部に配属されたいです」計画書などに「ゆくゆくは店舗拡大を目指します」などです。

いずれも、将来の希望や計画を伝え、それを実現するため努力することをアピールできます。「ゆくゆくは」が「いつになるかわからない未来」のことを示すため、こういった場面ではよく使われます。ただし、ビジネスの場面では、時期をはっきりさせたほうが、好まれる場合もあります。使用の際は、時期をはっきりさせたほうが良いか、どうかを考慮しましょう。

「ゆくゆくは」の書き言葉とは?

「ゆくゆくは」は、書き言葉としても使うことができます。ただし、「ゆくゆくは」は動詞の「行く」が重なってできた「重ね言葉」です。「重ね言葉」は冠婚葬祭の挨拶や挨拶状などではタブーです。「ゆくゆくは御礼の挨拶にお伺いしたいと思います」や「ゆくゆくは皆様をお招きして法要を営みたいと存じます」など、冠婚葬祭では使わない方が無難です。

「ゆくゆくは」と同じ「重ね言葉」を2つ、見ていきましょう。

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初回公開日:2018年05月27日

記載されている内容は2018年05月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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