「気をやる」の意味は?使い方と類語・英語表現や花魁言葉も紹介
更新日:2024年11月19日
「気をやる」の使い方
意味と語感からして、直接相手に「気をやる」「気をやった」などと使うことは少なかったでしょう。ですから、前述のように「容易には気をやるな」と注意として伝えたり、短歌や川柳、小説の中で用いたりが普通の使い方だったと考えられます。
「気をやる」は、「思いやる」や「気を配る」と誤って使いがちです。もし、代わりに使ってしまったら大変です。
例えば、
・会社で働くチームは、お互いに思いやることが大切です。
→会社で働くチームは、お互いに気をやることが大切です。
・どのお客様にも気を配り、良質なサービスを心がけます。
→どのお客様にも気をやり、良質なサービスを心がけます。
と書いてしまったら、まったく異なる意味となります。
現代では、あくまで小説の中や、恋人たちの間で隠語として用いられています。
「気をやる」の類語
「気をやる」が使われなくなったのち、現代では性的絶頂を迎えることに「オルガスムス」「エクスタシー」という外来語を用いることが多くなりました。それは、そうした直接的な身体感覚を言葉で表すことに、羞恥心を覚えるからと推測します。
日本語における「気をやる」の類語としては、「果てる」「昇天する」などが挙げられます。また、スラングとして「イク」と表現する方も多いことでしょう。
「気をやる」の英語表現
「気をやる」は、前述したように「性的絶頂を迎える」という意味でした。それでは、英語で表現をするとどうなるでしょうか。直訳して、"give my heart"とは言いません。
英語では、climax、ecstasyという語が当てられます。口語では、もっとも一般的なのが"I'm coming!!"という表現です。日本では「行く」と考えられている絶頂が、欧米では「来る」とされています。快感が込み上げてくる感じが、より強く表現されているといえるでしょう。
「気をやる」以外の花魁言葉
「気をやる」以外にも、遊女たちが使う「花魁言葉」がありました。せっかくの美女に仕上がったのに、話し始めたら「オイラは酒が好きだべさ」では台無しです。また、縁起が悪いものを忌み、別の言葉に言い換えるものも多くありました。客商売ならではの慣習といえます。
ここでは、すべてを記すことはできません。しかし、当時の女性たちの気持ちを感じられるものを4つ紹介します。
初回公開日:2022年04月22日
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