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「せう」とはどんな意味?使い方や歴史的仮名遣いについても説明

更新日:2024年04月30日

古文で使われているせうの意味と使い方がわからない人は多いでしょう。本記事では古文で使われているせうとその意味、方言としてのせうの違いと使い方を紹介します。この記事を読めば古文で使われるせうの意味と使い方がわかるようになります。

「せう」(小)

せう(小)は小さいこと、少ない、劣っていることを指します。

小さいという意味のせうは他のせうより多く登場する言葉です。

徒然草で、人に先立ちて、せうを捨て大につくがごとしという文が出てきます。

現代文に翻訳すると、相手に先んじて利の少ない方を捨て大きい方につくのと同じという意味になります。

「せう」(抄・鈔)

せう(抄・鈔)は多くの中から一部を書き写すこと・難しい語句を抜き出して注釈すること・その書物を指します。

注釈した書物を指す場合、論語抄・史記抄・三略抄・杜詩(とし)抄・碧巌(へきがん)録抄・貞永(じょうえい)式目抄など原点名に抄が付きます。

「せう」(簫)

せう(簫)は中国伝来の管楽器の一つです。

簫の歴史は長く中国の宋代には使われていたようです。簫は竹でできており両手で持つ縦吹きの笛のことを指します。

簫の笛(しょうのふえ)とも呼ばれ現代でも使われている管楽器です。

「せう」(少輔)

せう(少輔)とは位のことです。

少輔は律令制で定められた八省の次官の位を示します。少輔は作品によって全く使われない言葉です。

少輔は、せふ・せういう、とも呼びます。1つ上の位は大輔(たいふ)です。

「せう」(兄鷹)

せう(兄鷹)はオスの鷹、小さい鷹を指します。

弟鷹(だい)はメスの鷹を指します。

兄鷹という文字の由来は、鷹のオスはメスより小さいためオスの鷹を小(しょう・せう)といい、これに兄を当てた説と、妹(いも)に対する兄(せ)に関係づけて説明する説があり正確にはわかりません。

古文の作品によっては兄鷹と弟鷹を区別しないと理解できない部分が出てくるため混同しないようにしましょう。

長野県の方言としての「せう」

せうは方言として現代でも使われています。

方言のせうは歴史的仮名遣いのせうとは意味・使い方が全く違うため混同しないようにしてください。

以下に、方言としてのせうの意味と使い方を紹介します。

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初回公開日:2022年07月27日

記載されている内容は2022年07月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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