「お越しいただき」の正しい使い方は?例文や言い換え表現も紹介
更新日:2024年10月14日
足を運んでいただき
「足を運ぶ」は「わざわざ出向く」という意味です。わざわざというニュアンスが強いので来てもらった相手への労いや感謝の気持ちを表す表現としてよく使用されます。
例文
・弊社に何度も足を運んでいただき、誠に申し訳ございません。
なお、主語が自分の時に使うと、「わざわざ私が出向きます」という意味になるので、「私が足を運びましょう」などは使わない方が無難です。
ご足労いただき
「足労」は「足を使って移動する疲れ・労力」という意味です。「ご」は尊敬の接頭語であり、「ご足労いただき」は、わざわざ労力をかけた「相手の移動」に対して、敬意や感謝の気持ちを表す表現になります。
例文
・今回は、ご足労いただき、誠にありがとうございました。
なお、「ご足労おかけしますが」は。「わざわざ足をお運びいただいて申し訳ございませんが」という相手にお詫びの気持ちを表現する言葉です。
一般的に、「ご足労いただき」の後は感謝の言葉、「ご足労おかけしますが」の後はお詫びの言葉が続く言い回しとなるでしょう。
お立ち寄りいただき
「立ち寄る」は「目的地へ行く途中で、ついでに他の所に寄る」という意味です。「お」は尊敬を表す接頭辞であり、相手に自分の元へ来てもらったことに対する感謝を表す表現です。
例文
・ご多忙の折にもかかわらず、弊社にお立ち寄りいただきありがとうございます。
ただし、「ついでに寄る」というニュアンスを含んでいるので、自分の場所に来ることが本来の目的である場合にこの表現を使うのは不適当です。例えば、「重役会議にお立ち寄りいただきありがとうございます」などと使用するのはやめましょう。
いらっしゃる
「いらっしゃる」は「来る」「行く」「居る」という意味の尊敬語です。様々な意味がありますが、ある場所に「来る」の意味と「居る」の意味があるので、前後の文脈でどういう意味なのかわかるように伝えることが大事です。
例文
・明日の13時に、本店にいらっしゃってください。
お呼び立てして
「お呼び立てる」とは、「相手を呼んでわざわざ来させる」という意味です。
「お呼び立てして」は相手がわざわざ来て下さったことへの感謝を表す表現であるとともに、「自分が相手に用があり、こちらから強くお願いして来てもらった」というニュアンスが強い表現となります。
そのため、目上の人への使用は控えましょう。使用されるシーンは自分が顧客であってメーカーに来てもらう場合や、やむなく顧客に自社に来てもらった場合など、限られるでしょう。
例文
・せっかくのお休みにお呼び立てして申し訳ありません。
お手数をおかけして
「お手数をおかけして」は、相手が自分のために手数・手間をかけてくれた場合に使う感謝やお詫びを表す言葉です。相手を選ばず、またどのようなシーンにも使える表現なので、よく使用されます。
「お越しいただき」の言いかえ表現としては、意味が異なってくるので使用する際には気を付けましょう。
例文
・お手数をおかけして申し訳ございません。
「お越しいただき」の英語表記
英語には日本語と違い敬語表現がありません。その代わりに丁寧な表現をしましょう。
「お越しいただき」の英語表記は、「all the way from」となり、「遠路はるばる」という意味です。
例文
・Thank you for coming all the way here from Tokyo today.(本日ははるばる東京からお越しいただきありがとうございます。)
来てもらったことへの感謝の気持ちは、「Thank you for coming today.」(本日はお越しいただきありがとうございます。)でも伝わりますが、「all the way from」によって「遠路はるばる」という気持ちを伝えることができます。
初回公開日:2022年07月29日
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