「じゃないですか」はいつ使う?ビジネスシーンでの言い換えも解説
更新日:2024年11月08日
控えめに意見を述べるときに使う
後輩とお店に行き、「この商品はいくらだろうね」と聞いたところ、後輩が「100円じゃないですか」と答えたケースを考えてみましょう。
後輩が回答するときに「ですか」の抑揚をあげ、疑問形にした場合は、「100円だと思うけどひょっとしたら違うかもしれません」という含みをもたせた、控えめな意見だと理解できます。断定せず、やわらかな雰囲気を伝えられるということがわかるでしょう。
後輩が強い調子で「100円じゃないですか」といい捨てた場合は、「もう知っているだろう」という気持ちが読み取れます。言葉の抑揚で、表現できるニュアンスが異なるので、注意しましょう。
「じゃないですか」の言い換え表現
ビジネスシーンで「じゃないですか」と口をついて出そうになったときには、「じゃないですか」と同じような使い方ができる正しい日本語に言い換えて会話を進めましょう。
ここでは、「じゃないですか」の言い換えに使える言葉を3つ紹介します。ここで紹介する3つの言葉は正しい日本語としてビジネスシーンでも使えるため、日常的に「じゃないですか」と言い換えて使い、慣れておくとよいでしょう。
「ではありませんか」
「じゃないですか」の「じゃ」は「では」を変形した言葉です。「じゃ」を「では」に置き換えると、「じゃないですか」は「ではないですか」となり、一見正しい日本語のように見えます。
しかし、「ないです」という表現も日本語として正しい表現とは言えないため、「ではないですか」という言い換えも間違いです。「じゃないですか」は「ではありませんか」と言い換えれば、正しい日本語になります。
たとえば、「ご存知じゃないですか」は「ご存知ではありませんか」と言い換えましょう。
「だと思われます」
「じゃないですか」は「だと思われます」という言い換えが可能です。「じゃないですか」は控えめに意見を述べるときに使いますが、「だと思われます」も「思う」を使うことで断定を避けており、控えめな表現ができます。
「いい案じゃないですか」は「いい案だと思われます」と言い換えれば、ビジネスシーンでも通用します。
「なのでは」
控えめな意見を述べたいときには「いい案なのでは」のように「なのでは」という言い回しを使うことも可能です。「なのでは」も、疑問形で留めることで断定を避け、控えめに意見を伝えられる言葉です。
ただし、「なのでは」は敬語ではないため、ビジネスシーンでは使いにくい可能性もあります。使える機会が少ないとしても、言い換え候補のひとつとして覚えておきましょう。
ビジネスシーンにおける注意点
「じゃないですか」は正しい日本語ではなく、ビジネスシーンで使うのは不適切だとされています。ただし、ビジネスシーンでは絶対に正しい日本語を使わなければいけない、というわけではありません。
なかには、日本語の文法では誤りとされるものの、ビジネスシーンでは許容されているという言い回しもあります。ここでは、ビジネスシーンで「じゃないですか」を使ってしまいそうな場面に出くわす前に、知っておきたい注意事項を紹介します。
「ではないですか」は許容範囲
「ではないですか」は「ないです」という部分が日本語表現では正しくないとされています。しかし、ビジネスシーンで使用することを許容されており、ビジネスシーンでも耳にすることが多い言い回しです。
許容されているとはいえ、「ないです」という言い回しが拙い印象を与えるため、気を遣うべき相手に使うのは避けた方がよいでしょう。
ビジネスシーンでは「ではありませんか」が適切
初回公開日:2022年08月12日
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