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「あいわかった」とは?意味や使い方・現代で使えるかも併せて紹介

更新日:2024年09月11日

「あいわかった」という言葉をご存じでしょうか。聞いたことがある人も、その意味までは詳しく知らないという人も少なくありません。この記事では、「あいわかった」の意味や語源を解説していきます。言葉の意味についてご興味がある人は、ぜひチェックしてみてください。

「『あいわかった』って『わかりました』とは違うのかな」
「『あいわかった』は今でも使える言葉なの?」
「あいわかった」という言葉を聞いたことはありますか。

聞いたことがある人は、時代劇や大河ドラマ、歴史ゲームなどでこの言葉を知った人が多いのではないでしょうか。なにげなく聞き流しがちな言葉ですが、言葉の本当の意味やニュアンスは気になるものです。

この記事では、「あいわかった」という言葉の意味を、語源なども含めて解説していきます。使い方や言い換えの表現に使える類語も併せて紹介します。

この記事を読むことで、「あいわかった」という言葉の意味が分かるため、時代劇などの歴史作品に出てくる言い回しの理解が深まることでしょう。

「あいわかった」の意味が気になる人や、言葉の意味を知ってドラマなどの理解を深めたい人はぜひチェックしてみてください。

「あいわかった」とはどんな意味?

「あいわかった」は一言でいうと、「わかりました」の改まった表現です。「わかった」ということを強調し、語調を整えている言い方です。頭に付いている「あい」が、語調を整え、強調するといった意味を持つのです。

改まった表現というと「敬語」を思い浮かべますが、「あいわかった」は敬語として分類される言葉ではありません。「あい」という言葉が頭に付いていることで改まった表現の言葉として形成されています。

「わかった」という言葉は私たちが日常的に使う言葉であるため、時代劇などで耳にしてもなんとなく聞き流していた人は少なくないのではないでしょうか。

「はい、わかりました」と訳しがちな言葉ですが、じつは「あい」=「はい」ではありません。「あい」が言葉の最初に付くことで、「わかった」という言葉を強調する意味を持つのです。

「あいわかった」の漢字

「あいわかった」は漢字で、「相分かった」と書きます。「分かった」は「分かる」という動詞に、過去・完了・存続・確認の助動詞「た」が付いた形です。「分かった」という言葉は日常的に使う言葉であるため、意味のニュアンスはわかりやすいでしょう。

「分かった」に接頭語の「相(あい)」がくっついた形を取ると、「相分かった」になります。接頭語とは、ほかの言葉の上に付いて一語を形成する語構成要素の一つです。語調を強調したり整えたりする役割を果たします。

「相分かった」では動詞「分かった」の上に接頭語「相」が付くことで、その動詞「分かった」の意味を強調したり語調を整え改まった表現にしたりしています。

接頭語「相」の2つの意味

言葉の頭に付く接頭語「相(あい)」という漢字には2つの意味があります。「あいわかった」の言葉の中で「相」はどのような意味を持つのでしょうか。

1つめの意味は「ともに」「いっしょに」「互いに」です。古語辞典だけでなく、現在使われている国語辞典でも「互いに」という意味をもつ言葉として記載されています。この意味で使われる言葉は、「相打ち」「相方」など、現代でもよく使われるものです。

2つ目の意味は「たしかに、まさに」です。この意味に加えて、語調を整えたり強調したり、改まった態度を示すニュアンスも持ちます。「あいわかった」の「あい」はこの2つ目の意味を含んでいるのです。語調を整えたり強調したりするという理由で、接頭語の「相(あい)」が付いている言葉なのです。

語調を整え、改まった表現をするという意味では「相変わらず」などの言葉が、今もなお使われます。

「あいわかった」の語源

「あいわかった」は普段の生活ではなかなか聞きませんが、時代劇などでは聞いたことのある言葉ではないでしょうか。それもそのはず、「あいわかった」は、今では使われない過去の言葉である古語と分類される言葉です。

接頭語である「相」の起源は古く、日本に現存する最古の史書「古事記」で使われていることがわかっています。ただし、この時期には「いっしょに、互いに」という意味で使われていました。

ほかにも「相」は、「万葉集」の中でも接頭語として使用されており、この頃には「語調を整える」という意味で使われています。「あいわかった」の「相」の意味合いは万葉集が書かれた奈良時代末期頃から誕生していたと考えられています。

「あいわかった」は古語と言っても侍が使っていた言葉で、室町時代や安土桃山時代、そして江戸時代頃の武士がいた時代によく使われていました。侍が出てくるような時代背景のドラマや小説、ゲームではこの言葉を聞く機会があることでしょう。

「あいわかった」の類語

「あいわかった」の意味や言葉が持つニュアンスを説明してきました。普段生活している中で「わかった」「わかりました」と発言することは多いでしょう。では、「あいわかった」の類語としていくつか言い回しを思いつくでしょうか。

ここからは「あいわかった」の類語を紹介していきます。「わかった」という言葉は近しい意味を持つ言葉がたくさんあります。それと同様、「あいわかった」には類語や似たニュアンスの言葉は多く存在します。この言葉は前述のとおり古語であるため、主に昔に使われていた近しい言い回しをいくつか解説します。

古語であるため、現代で日常的に使う機会はほとんどありませんが、時代劇や小説では登場する言葉です。歴史を知るときに役に立つ可能性もあるため、ぜひ覚えてみてください。

仰せのままに

「仰せ」とは、目上の人からの「言いつけ」や「命令」の尊敬語です。「おっしゃること」や「お言葉」といった意味でも使われます。「ままに」は「~の通りに」という意味です。名詞である「まま」に格助詞の「に」がくっ付いた形をしています。

これを組みあわせると「仰せのままに」は、「おっしゃるとおりに」という意味となります。目上の人からの「命令」や「言葉」のとおりにしますという意味であるため、「わかった」ということを強調して言う「あいわかった」と近しいニュアンスとなるでしょう。

現代において、普段生活している中で出てくることはあまりありません。私たちが耳にするとすれば、映画で皇帝に忠誠を誓うシーンや貴族に仕える執事が使う場面などでしょう。英語では「as you wish」と訳すことができ、主にイギリス英語として使われます。

御意

「御意」は、目上の人や高貴な人の考えを意味する言葉です。「仰せのままに」と似た言い方で、「御意のとおり」などと使います。「御意のとおり」の略語として、発言への同意や命令に従う意思を示すときに「御意」と言う場合もあります。

「御意のとおり」「御意にございます」「御意」などと使われ、殿様の言葉に対して家来が返答するときなどに使う言い方です。この言葉も現代ではほとんど使用せず、時代劇や時代小説などで出てくる言葉です。

現代では親しい間柄で、冗談半分で「御意」という言葉を使う人もいるようです。ただし、今の時代では目上の人に対して使える言葉ではありません。職場の上司やお客様などに対して使うことのないようにしましょう。

わかり申した

「わかり申した」もまた、「わかった」という意味を持つ言葉です。「あいわかった」と同じく、動詞の「分かる」が使われています。「申した」は謙譲語で、自分をへりくだり相手を敬う言い方として、目上の人に対して使われます。

この言葉も古語であり、武士の時代の言葉なので現代ではなかなか使いません。当時は相手に敬意を払う場面で「わかり申した」という言葉を使っていました。謙譲語が入っていることから、「あいわかった」よりも角が立たず、相手を立てることができる言葉であるといえるでしょう。

「あいわかった」の使い方と例文

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初回公開日:2022年11月25日

記載されている内容は2022年11月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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