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「敬具」の位置と「拝啓」「謹啓」の位置|縦書き/手紙/メール

更新日:2024年09月13日

現代では使用する機会の少ない、「敬具」という言葉。そのため、いざ使うタイミングがきたときに、「敬具」をどの位置に書いたらいいのか迷う人も多いでしょう。ここでは、「敬具」の位置について解説します。「敬具」の意味や、ほかの言葉の位置などもあわせて押さえましょう。

そもそも「敬具」とは?

「敬具」は、かしこまった手紙で登場する言葉です。就活やビジネスシーンなどで目にしたことがある、という人は多いでしょう。

しかし、「敬具」の意味や、その役割についてきちんと知っている人は少ないのではないでしょうか。自信をもって「敬語」を使うためにも、まずは「敬語」の意味や役割を覚えておきましょう。

「敬具」は「結語」のひとつ

かしこまった手紙を書くときには、いくつかのルールがあります。「頭語で始めた手紙は結語で締めくくる」というのが、そのルールのひとつです。

「頭語」とは文字どおり手紙の頭に置く言葉で、「拝啓」や「謹啓」、「前略」といった種類があります。それに対して「結語」は結びの言葉で、「敬具」はこの「結語」に該当します。結語にはほかにも、「謹言」や「草々」といった言葉があります。

「頭語」と「結語」は組み合わせが決まっている

頭語にも結語にも、いくつか種類がありますが、自由に組み合わせて良いというわけではありません。頭語が「拝啓」なら結語は「敬具」、頭語が「前略」なら結語は「草々」、というように、組み合わせが決まっています。

特に「拝啓」と「敬具」は、一般的な手紙で使われる基本的な組み合わせなので、この機会にしっかりと覚えておきましょう。

「敬具」の意味

「敬具」は、相手を敬うという意味の「敬」と、述べるという意味を持つ「具」の組み合わせからなる言葉です。わかりやすく言うと、「謹んで申し上げました」という意味になります。

「敬具」とセットになる「拝啓」は、相手にお辞儀をするという意味の「拝」と、述べるという意味を持つ「啓」の組み合わせでできています。つまり、「拝啓」と「敬具」をセットで使うことで、「謹んで申し上げます」で始まり、「謹んで申し上げました」で締めくくる手紙が完成します。

「敬具」の正しい位置とは?

迷いがちな「敬具」の位置ですが、実は「必ずこの位置でなければいけない」という決まりはありません。しかし、だからといって「手紙の文末であればどこでもいい」というわけではなく、守るべきルールやパターンが存在します。ここでは、縦書きや横書き、文書の種類ごとに、「敬具」の位置にどんなパターンがあるかをご紹介します。

縦書きの場合

縦書きの文書の場合、「敬具」の位置には2とおりのパターンがあります。

パターン1)最後の行

縦書きの文書において「敬具」の位置は、最後の行の一番下がもっとも一般的です。結びのあいさつを書いたら、改行せずに一番下まで下がり、「敬具」と書きます。その際、「敬具」のうしろは詰めずに、一文字分スペースを空けるようにしましょう。

「敬具」の位置を最後の行にする場合、時候の挨拶は、頭語である「拝啓」の下に続けて書くのが一般的です。また、「拝啓」のあとに改行をして時候の挨拶を書き始める場合もあります。どちらも間違いではないため、どちらのパターンで書き進めるか、あらかじめ決めておくと良いでしょう。

パターン2)最後の次の行

「敬具」の位置を、文書の最後の行ではなく、次の行の一番下に置くというパターンもあります。「最後の行の一番下に書きたかったのに、スペースが余らなかった」というときにも、このパターンを採用することができます。「敬具」の下には一文字分スペースを入れましょう。

「敬具」を最後の次の行に書く場合も、「拝啓」の位置は2とおりのパターンがあります。ひとつは、時候のあいさつのすぐ上に「拝啓」を置くパターン。もうひとつは、「拝啓」のあとに改行をしてから、時候のあいさつを書き始めるパターンです。どちらのパターンで書き進めるか、あらかじめ決めておきましょう。

横書きの場合

横書きの文書の場合も、「敬具」の位置には2とおりのパターンがあります。

次のページ:メールで「敬具」を使うことはある?

初回公開日:2017年12月22日

記載されている内容は2017年12月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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