「あなた」の敬語での使い方・呼び方|メール/電話/手紙
更新日:2024年06月27日
「あなた」の敬語の使い方は?
「あなた」という言葉は、使い方に注意する必要があります。目上の人などに対して「あなた」を使用することは失礼にあたります。しかし、ビジネスシーンで呼び方がわからない相手など、「あなた」という意味の言葉を使いたい場合もあるでしょう。その際には、「あなた」の敬語表現を使用する必要があります。
「あなた」の敬語表現の例は?
「あなた」の敬語表現としては、「あなた様」や「貴殿」などの言葉があります。「あなた様」は口頭で使用される場合も考えられますが、「貴殿」は文章での使用が一般的です。「貴殿」は、賞状などで見たことがある方も多いでしょう。
「あなた」の敬語表現の使い方は?
メールや手紙の場合、相手の名前がわからない状態で何かを伝えるケースも考えられます。その際に、「貴殿」などの敬語表現を「あなた」の代わりに使うことができます。
口頭で会話をする場合は、もし名前がわからなければ、お互いに名乗ってから話を進めることが一般的と言えます。そのため、相手の名前で「〇〇さん」や「○○様」と言うことが、相手に対する敬意を示すことになります。
また、相手の名前がわかっていれば、「あなた」ではなく「○○さん」や「○○様」のように名前と敬称で呼ぶことが一般的です。このことも、「あなた」の敬語表現に関連しておさえておきましょう。
「あなた」は失礼な言葉になるか?
「あなた」という言葉は、立場が同等の人や目下の人に対して使用することが基本です。そのため、目上の人や取引先などに対して「あなた」を使用すると、失礼になります。この場合、名前がわかっていれば「○○様」や「〇〇課長」のような敬称で呼ぶことになります。
また、名前がわからない場合には、文章やメールでは「貴殿」などの敬語表現を使用することもあります。口頭であれば、名前を聞いたうえで「〇〇さん」や「○○様」など、名前で呼ぶようにしましょう。
「あなた」の敬語の種類は?
「あなた様」や「貴殿」などの敬語表現を使用することは、話の相手に対して敬意を示すことになります。これは、敬語のうち丁寧語の働きと同じです。
丁寧語は、話の相手に対する敬意を示す敬語です。例えば、会話を「です・ます」調にすると、相手に対して丁寧な印象を与えることができます。この「です」や「ます」が丁寧語となります。そして、「あなた」の敬語表現も、この丁寧語と似た働きがあると言えます。
尊敬語や謙譲語はあるか?
尊敬語は敬語の一種で、動作をしている人を敬う言葉です。例えば、「言う」の尊敬語は「おっしゃる」ですが、これは「言う」という動作をしている人を敬います。「部長がおっしゃった」と表現すれば、「言う」という動作をしている部長を敬うことになります。
また、謙譲語は、動作の対象を敬う言葉です。例えば、「言う」の謙譲語に「申し上げる」という言葉がありますが、これは「言う」という動作をしている人ではなく、動作の対象、つまり言われている人を敬います。「お礼を申し上げる」と表現すれば、お礼をした人ではなく、お礼を言われた相手を敬うことになります。
このように、尊敬語と謙譲語は動作を基準に考えます。そのため、相手を示す「あなた」という言葉には、動作における尊敬語や謙譲語という概念はありません。一方で、先ほど見たように、「あなた様」などの敬語表現は見られます。こちらは丁寧語のように、話の相手を敬う言葉です。
ビジネスでの「あなた」の敬語での使い方は?
ビジネスシーンで「あなた」を使うことはあるか?
ビジネスシーンでは、「あなた」という言葉をそのまま使用する例はあまり見られません。その代わりに、「○○様」のように名前と敬称で呼ぶ場合や、「貴殿」などの敬語表現が幅広く使用されています。
目上の人に対して「あなた」を使用しないだけでなく、立場が同等の人に対しても「あなた」を使用する例は少ないと言えます。同じ立場だとしても、ビジネス上は「〇〇さん」などの敬称で呼ぶことが一般的です。
名前で呼ぶ場合の例は?
初回公開日:2018年02月21日
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