「なされた」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現
更新日:2024年08月09日
敬語ではない「なされた」は、動詞の「なす」に受け身としての助動詞「れた」が付いた場合です。
例としては、
・報告がなされた会議
・彫刻がなされた壁
などです。
敬語の種類
敬語は、尊敬語と謙譲語と丁寧語の3つがあります。
・尊敬語とは、相手やその人の物や行動に対して敬意を示す言い方です。
・謙譲語とは、自分や自分の行動に対して、へりくだった言い方をします。そうすることで相手を高めるという表現法です。
・丁寧語とは、丁寧な言い方で相手に敬意を表現する方法です。語尾に「~です」「~ます」を付けた言い方です。
尊敬語と謙譲語は主に目上の人に使いますが、上司やビジネスでのお客様の場合は相手が年下でも使う場合があります。丁寧語は相手を問いません。
敬語の使い方
3種類の敬語の使い方の例文をいくつか紹介します。
尊敬語の例文
尊敬語の例としては、
・明日はご参加なされますか?
・師匠がおっしゃいました
・いつ頃いらっしゃいますか?
・お酒は召し上がりますか?
・先生が来られました
などです。
謙譲語の例文
謙譲語の例としては、
・明日は参加いたします
・師匠に申しあげました
・あさってお伺いします
・お酒をいただきました
・1時に参ります
などです。
丁寧語の例文
丁寧語の例としては、
・明日は参加します
・師匠に(が)言いました
・あさって行(来)きます
・お酒を飲みました
・友人が1時に来ます
などです。
二重敬語とは?
二重敬語とは1つの単語の中に同じ種類の敬語が二つ以上入っていることをいいます。一つの単語の中に同じ種類の敬語は一つです。
例としては、
・「社長様」は間違いです。→「社長」だけでいいです。「社長」と「様」が尊敬語です。
・「拝見させていただきます」→「拝見します」です。「拝見」と「いただき」が謙譲語です。
・「おっしゃられる」→「おっしゃる」が正しいです。「おっしゃる」と「れる」が尊敬語です。
・「ご覧いただきました」のように尊敬語(ご覧になる)と謙譲語(いただく)は種類が違うので一つの単語の中に一緒に使ってもOKです。
・「お召し上がりになる」や「お伺いする」などは定着してしまったため、今日では誤りではないと考えられています。「召し上がる」と「お~なる」、「伺う」と「お~する」が二重になっています。
連結敬語とは?
敬語連結とは、それぞれを敬語にして接続助詞の「て」を間にはさんでつなげた言葉をいいます。これは「二重敬語」にはなりません。
例としては、
・「ご覧になっていらっしゃる」は、「観る」→「ご覧になる」(尊敬語)と「いる」→「いらっしゃる」(尊敬語)
・「お越しになっていただく」は、「来る」→「お越しになる」(尊敬語)と「もらう」→「いただく」(謙譲語)
などです。間に「て」を入れてつないでいます。「拝見させていただく」は二重敬語です。少し区別が難しいですが、「拝見」と「させていただく」で成り立っている言葉です。この場合の「て」は接続助詞ではありません。
「なされた」の別の敬語で表現するには?
「なされた」の類語は「された」です。どちらも「なす、する」の敬語です。敬語としての尊敬の度合いは「なされた」の方が高く丁寧な言い方です。
用例としては、
・先生は来年ご結婚なさる予定です。=先生は来年ご結婚される予定です。
・どちらになさいますか?=どちらにされますか?
です。「なさる」は「なさりますか?」だと古めかしい言い方になってしまうので、「なさいますか?」に変化させた方が現代語としてはふさわしいです。
初回公開日:2018年02月23日
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