「急ぐ」の敬語表現・急ぐの使い方と例文・別の敬語表現例

尊敬語・謙譲語の他、丁寧語もありました。丁寧語は、通常で使用される平語・日常語と呼ばれる言葉を丁寧な表現にする敬語表現です。つまり、丁寧さのない通常の言葉を丁寧に言い換えた敬語表現ということです。丁寧語は尊敬語・謙譲語のように、相手の立場を問わない使い方をします。目上であろうと、同輩であろうと、目下であろうと、誰に対しても使用できる敬語です。

メールではどう使う？

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「急ぐ」の敬語表現たちは、いずれも印象的に話し言葉的です。話し言葉とは、声を出して面と向かって言葉を伝える時に使う言葉のことを言います。メールは声を出して言葉を伝えることではなく、言葉を文字として書く行為によって伝えます。そのため、メールなどの文章を書くことで言葉を伝えるものでは、話し言葉は適さず、書き言葉を用いた方が良いとされています。

「急ぐ」の敬語表現は話し言葉の印象を受けやすいというだけで、完全に話し言葉・書き言葉と言われるものではありません。そのため、メールなどの文面において「急いでおられる・急いでおります・急いでいます・お急ぎ」を使っても問題はないと言えます。ビジネスシーンでは、「急ぐ」よりも「急ぐ」と同義の意味で使える言い換えの言葉を用いることが多いです。言い換えとなる別の言葉・敬語表現は、後ほどご紹介します。

「急ぐ」を敬語表現にした時の例文！

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「急ぐ」を実際に使う時には、どのような形で使用されているのか。例文は使い方の参考になるため、見ておきましょう。

急ぎ対応

ビジネスシーンにおいて、「対応」を「急ぐ・急ぎで」ということを示したい時は多いでしょう。尊敬語・謙譲語・丁寧語で表現する時、どのような使い方をされるのか。例文を通して確認しておきましょう。

尊敬語の例文「上司が急いで対応しておられる」

「上司が急ぐ様子で対応をしている」ことを示した例文ですが、これは「上司」そのものに向けた文ではなく、「急ぐ上司の様子をその上司以外の人に伝えている」状況になります。お客様など社外の立てるべき相手に「上司が急ぐ様子」を伝える時には、お客様=目上の相手・上司=同じ会社に勤める自分側の人間になるため、上司の行動に対して尊敬語は使いません。気を付けましょう。

謙譲語の例文「申し訳ありません。急いで対応いたします」

「自分が急ぐ様子で対応する」ことを、目上・立てるべき相手に示す時に使う例文です。「いたします」および「いたす」は「する」の謙譲語なので、この例文は謙譲語表現にあたります。

丁寧語の例文「問題がありましたので、急いで対応します」

この例文では「自分が急ぐ様子で対応する」ことを丁寧語で表していますが、同じ会社に勤める人が社外の相手に急いで対応することを表す時には「お客様サポート担当の◯◯が急いで対応します」などの形で使用されます。

急ぎ返事

ビジネスシーンでは、メールなどの「返事」を「急ぐ・急ぎで」ということを示したい時も多くあります。例文に関しては「対応」とそれほど変わりないとも言えますが、見ておきましょう。

尊敬語の例文「社長が急いで返事をしておられる」

敬語表現・文法的には特に問題ありませんが、目上の人が急ぐ様子で返事をすることを言葉で示す必要がある状況はそんなに無いと考えられるため、あまり見聞きしない表現・例文と言えます。

尊敬語の例文「急ぎの返事をお願いします」