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【業界研究】スーパー業界の現状・動向・課題について

コンビニと並んで、最も身近な存在とも言えるのがスーパーマーケット(スーパー)です。スーパーの定義というものは存在しませんが、食品スーパーの場合は全体の売上に占める食品の割合が70%以上と定められています。

店舗を持つという強みをどうように発揮していくのか、そして、お客さんにとって、店舗に来るということがどのような価値を持つのか、スーパー業界でしっかりと考え、ネットスーパーとの差別化を明確にしていかなければなりません。

変えることと変えてはいけないこと

商品を販売して収益を上げるというビジネスモデルにおいては、やはりコスト面での変化が求められるものです。それは、スーパー業界も例外ではありません。つまり、スーパーの仕事の仕方が変わる可能性があるということです。実際には、これまでもスーパー業界の仕事は大きく変化して来ました。

設備や什器などの進化、ITの発展などによって「商品の販売」は基本的には簡素化に向かっています。受発注システムの自動化、POSによる販売動向の把握、セルフレジなど、業務を変える技術がたくさん登場しています。

また、生鮮食品の「店内加工」についても、センターなどで一括処理する企業が増えています。競争激化によるコスト面での要因に加えて、人手不足や作業人員を確保できない傾向が強まっていることもこの流れに拍車をかけています。

しかし、すべてを簡素化することは危険な行為でもあります。商品の販売というスーパー業界の仕事の本質まで機械に頼るようになってはいけません。センターでの店内加工にしても、そうすれば店舗の人員削減が可能になりますが、一度やめてしまったら、その技術を取り戻すことは難しくなります。

要は、コスト削減のための改悪は負のスパイラルに陥る危険性があるということです。バランスを考えて、変えることと変えてはいけないことの見極めがさらに大切になってくるのです。

業界の今後の将来性

市場はまだ伸びる可能性あり

注目が集まるのは、何と言ってもネットスーパーでしょう。

働く主婦や高齢者の増加で、宅配サービスは今後さらに伸びる余地があり、各社とも取扱品目を増やし、地域密着型の品揃えを充実させています。スーパー業界のなかでも、ネットスーパーは成長分野であるため競争は激しくなっていますが、消費者視点でのサービス強化に取り組み、顧客の増加につなげたいところです。

食品スーパーは、地元産の野菜や魚介類の売上が伸びていることもあり、地場食材を使った惣菜の品数増加や仕入れのルートの確立が急務になります。地の利を生かして、地域の消費者に独自のサービスを提供していくことで売上増加はまだまだ見込めるはずです。

業界研究本

日本経済新聞社の記者が徹底取材をして、日本の180業界の最新動向や課題、将来の見通しを解説しています。企業間の相関図、企業・製品のシェア、業界のトレンドを示す表やグラフがビジュアライズされており、業界のことが一目でわかるようになっています。業界研究をするにはまず目を通しておきたい1冊です。

国内の全上場企業の業績予想を中心に、所在地から財務情報まで、会社のことを知るのに欠かせない情報をまとめたハンドブックです。就職活動における業界研究から、株式投資といったビジネスユースに至るまで幅広く使えるのがの理由です。

『食品商業』という雑誌の17年4月号で「スーパーマーケット仕事大全」という特集が組まれています。いわゆる業界研究本ではありませんが、日進月歩で変化しているスーパーマーケットという情報を扱うのは、書籍よりも雑誌のほうがスピードという点において有利だと考え、ピックアップしてみました。一通り目を通せば、現在のスーパー業界の基本的な仕事がわかるようになっています。

業界研究をすれば、就活の戦い方がわかる

いかがでしたでしょうか。

この記事だけでも、業界の展望や各企業の力関係など、様々な発見があったかと思います。業界研究をせずに企業だけを調べても、業界全体の流れがわからず、狭い視野での企業研究になってしまいます。

自分の志望する業界は、かなりの時間を割いてでも研究するべきでしょう。

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